節分
「ねぇ、恵方巻き今日も作ると?」
姉2号が、アイツに聞く。
「うん」
アイツが返事をすると
「うちのバイトの人たちね、皆買って帰るんだって、で、切って食べるんだってさ。ももちゃん家は? て聞かれたから、一本づつ食べるって言ったらスッゴい驚かれた!」
「へ~、そうなんだ~」
「恵方巻きってね、七種類の具を入れるんだって。カニカマ、レタス、キューリ、卵、…他に何入れる?」
「あっ、ツナ入れたら良いかな?」
アイツが指を折りながら聞くので
「マヨネーズ、海苔、酢飯」
と言いながら、俺はアイツの手を掴み、指の続きを折っていく。
「あっ、八種類になつた」
姉1号が言うと
「海苔とか、具じゃねぇし!」
アイツがツッコミを入れる。
「納豆入れたら?」
「殴るぞ」
俺の提案に、直ぐ様イッサさんが反論。イッサさんは、納豆が嫌いだ。
「あっ、納豆とチーズ入れたら?」
姉1号の提案に、イッサさんは顔をしかめる。イッサさんはチーズも嫌いだ。
「この前TVで、餅の上に納豆とチーズをのせて食べてたよ」
姉2号が参加する。
「「うわぁぁ…、不味そ~」」(納豆とチーズが入った恵方巻きを想像した。)
「恵方巻きじゃ無くて、ゲテモノ巻きじゃん!」
そんなこんなで、結局いつもと同じ物を作るらしい。
「豆まきするの?」
「計太郎が鬼」
姉2号の問いに、すかさず俺が応える。
「豆 以外の物、買ってきた? 飴とか」
俺が聞くと
「あのね、いつもの銀紙に包まれたチョコボールが無かったんだ~。だからクッキー買ってきた!」
「割れるじゃん!」
「投げれんじゃん!」
姉1号と姉2号が、ガッビーンと言う感じで吠えた。
チョコボールが無かったとしても、そのチョイスは無いだろう。さすが大ボケだな!
「優しく、転がせば良いんじゃねぇ?」
「あらゆる隙間に転がって行くじゃん! 冷蔵庫の下とか…冷蔵庫の下…空いてる?」
「う~ん‥横の方なら、空いてるかも…」
こんな中途半端に会話は終了。まぁ、俺の友達が来たから仕方無い。
夜になり、恵方巻きを南南東を皆で見ながら無言で食べる。
「………」
「………」
「よし! まくか!」
弟に鬼の面をつける。一目散に鬼が走り出した。子ども部屋に逃げ込む。鬼は外。福は内。と言いながら子ども部屋へ
皆の集中攻撃
「キャ~~~~」
と言いながら俺達の横をすり抜ける。
「おら、待てぇぇ!!」
「どこ行ったぁぁぁ!」
もう、誰も鬼は外。福は内。とは言っていない。
「ギャァァアアア」
逃げる方も必死だ。
「い゛や゛ぁぁぁあ!!」
沢山の物を身体に受けながら、鬼は又俺達の横をすり抜ける。
「おら、おら」
「おら、おらぁ」
あれ? 何で俺が標的に成ってるの?
姉たちがシツコイ。アイツは始めっから笑いっぱなしだ。もはや、豆まきとは言え無い。
俺も笑ってるんだけど、……あぁ…喘息で苦しい。アイツも笑いながら咳き込んで苦しそうだ…でも楽しそうだな!
あっ、流れ弾がイッサさんの頭に命中。俺の弾(豆)も、命中。
「あっ、最後の弾だ。」
「タマじゃねぇし」
「振りかぶってぇ、投げたぁー」
「あっ、外れた…」
皆で拾って、山分けする。ハァ…笑い過ぎて、疲れた~~。
今日の出来事です!




