表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86の約束  作者: 仙道 神明


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/26

Lap 21 「新体制」

 年が明け3月、風馬レーシングはスーパー耐久シリーズに参戦するため、公式テストが行われるツインリンクもてぎにいた。

 耐久用に仕上がったLexus RC F GT3は順調に走行を重ね、早矢と悟の精度も上がっていた。


 そんな中、チーム代表の古川がクルー全員を集めた。


「耐久レースってことで、ドライバーを増やすことにした。チーム専属では無いが、優秀な若手を探してきたぞ」


 そう言うと、レーシングスーツを身にまとい、黒髪ロングを後ろで縛った、どこか品のある女性が現れた。


「平峰真里奈です、よろしくお願いします」


 スポットではあるが、よく耐久レースで目にするドライバーだ。


「真里奈さん!」


早矢が近づく。


「早矢ちゃん、久しぶりね。大活躍じゃない、すごいわ」


「えへへ、真里奈さん、相変わらず美しい」


(……古川さん、顔で選んだな…)


チームの誰もが思ったが、心に閉まった。


「あー、そう言うことで今年1年、3人体制でやっていくからよろしく」


 古川はそう言って、そそくさとガレージを後にした。


 真里奈は、悟と目が合い近づく。


「あ、こちらが早矢ちゃんの彼……」


 言いかけた口を塞ぐように早矢は、


「ま、真里奈さん、早速マシンみてください、案内します!」


 悟は苦笑いしながら、軽く会釈をした。


 参戦体制が整い、風馬レーシングは新たなスタートを切った。


 第1戦ツインリンクもてぎを皮切りに、風馬レーシングは耐久レースの熟練度を着々と上げていった。


 中でも、早矢の成長ぶりには目を見張るものがあり、予選では常に上位のタイムを出し、決勝では鬼ブロックで他を寄せ付けない走り、チームを牽引していった。


 悟はと言うと、Lexus RC F GT3の挙動に対し、ある程度は安定したタイムで周回を重ねた。驚くほどのタイムは出ないが、タイヤマネジメントと抜群の安定さで、早矢をサポートする走りに徹した。


──第1戦 もてぎ クラス4位

──第2戦 鈴鹿 クラス3位

──第3戦 富士 クラス3位

──第4戦 SUGO クラス5位

──第5戦 オートポリス クラス1位

──第6戦 岡山 クラス3位

──第7戦 富士 クラス1位


 ポディウム5回、年間チャンピオンを獲得。

風馬レーシングは最高の成績を収め、翌年に控えたスーパーGT300クラスへの参戦に弾みをつけた。


 ただ、ガレージの片隅で古川と悟が深刻な面持ちで話す様子が度々あった。


「あれ以上は攻められない……な…」


 と悟がつぶやくと、古川は笑いながら言った


「歳の割には上出来よ!タイヤ管理と安定したタイム、これで十分。」


 悟は一抹の不安を残し、開幕を迎える。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ