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散歩、春夏秋冬。

作者: 昼月キオリ
掲載日:2024/12/04

春。花見をする。

花を見ると心が安らぐ。

花の前では私は私のままでいられるからだ。

等身大の自分でいられる気がした。

ただの一人の人として目の前の花と向き合う事ができる気がした。

周りの目を気にしたり、自分ができる範囲以上に頑張ったり、

背伸びをしたり、我慢したり、

花を見ている間だけはそういうのをしなくていいんだと思える。

だからきっと花を見ると心が安らぐのだと思う。


夏。積乱雲。

空を見上げると真っ白な雲が見える。

綿あめみたいにふわふわしていて掴めそうな気になるけど掴めない。当たり前だけど味もしない。

そんな時、祭りに行きたくなる。

だって綿あめが売っているから。

甘くてふわふわしてて手で掴めて。

空に浮かぶ雲は幻かもしれない。

でも、目の前にある綿あめは幻なんかじゃない。

すぐに溶けてしまうけど確かにここにあると分かるから。


秋。夕暮れ時、ひぐらしが鳴く。

ひぐらしは届いて欲しいと願うように鳴く。

その声が何とも形容し難い感情を抱かせる。

それはどこか懐かしさに似ていた。

きっと遠い過去に、車もエアコンもない時代に同じ声を聞いたことがあるのかもしれない。

そんな時、自分が今の時代ではないずっと昔に生まれていたらどうなっていただろうかと考える。

その時代が描かれた本を読みたくなる。

それは現実逃避か。それとも旅か。


冬。雪景色。

大人になっても雪は好奇心の塊だ。

雪が降り続ける様子を見て気付けば涙を流していた。

あまりに綺麗だったからだ。

家も道路も木も真っ白になって眩しくて風が痛いくらいに冷たくて思わず目を瞑る。

目が沁みていて靴に雪が染み込んでぐちゃぐちゃになっているのに足を進めるのは公園で雪だるまを作る為だ。

好奇心が抑えられない。

雪の上に足跡を付けて雪だるまを作って公園に飾った。

そこまできてようやく満足して歩き出す。

次の日になると雪だるまは雪に埋もれて見えなくなっていた。

また来年も雪だるまを作ろう。


春夏秋冬。

散歩をすると宝物がいっぱい見つかる。

さぁ明日はどこへ出かけよう。

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― 新着の感想 ―
誰かの日記を読ませてもらったような、綺麗な写真をみせてもらったような感覚になる素敵な言葉が沢山あって、年末に読むと来年が楽しみになりました。 寒いなか出かけるのも、楽しそう。
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