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照れた、月光

作者: 秋葉竹



  照れた、月光


よるの九時をすぎているのに

夜空は漆黒ではなく

青みがかった灰色だった


はるか遠くの灰色の雲を

一瞬、稲光りが切り裂く、

遠くの灰色の空は、なぜなんだろう

一瞬、赤黒く染まり、

次の瞬間もとのとおりに戻る



私の住む

街の上の大きな満月は

もう九時だというのに

まだビルに隠れるほどの低さで

形の定かでない気取った帽子を

目深にかぶり

素顔を隠しているかのよう

まるで照れているかのよう


あるいは

左目をハラリと髪の毛で隠した

手の届かない貴婦人のよう


いつまでも雲の髪の毛で

左目を隠したみたいに

無表情のくせに

照れて笑っているかのよう


髪の毛のぶんだけすこし欠けた

月光、

それでも鏡のような清廉さで

街をみつめてくれている


左目だけは

髪の毛で隠して、ね



この街のお月さまは

ちょっと照れ屋さんみたいだけど


君の街のお月さまは、


どう?




あ、また稲光りが光る


雨が近いのかもしれない







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― 新着の感想 ―
[良い点] 実は昨晩、私も、近くにある大きな大きな月をみました。秋さんの描写を読んでいて 照れた、お月様が浮かんできました。 気取った帽子を目深にかぶったり 左目をハラリと髪で隠したお月様、 本当にそ…
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