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朝の謁見part2

いつもお読みいただきありがとうございます♪

約1時間に及ぶクラインの説明も終わり、フローラが事情を理解したところで、話題は“魔女”の話へと移っていた。


「私が知っている魔女に関する情報は、魔女とは光の魔女フェリナと闇の魔女クレアのことを指し、今もこの国内に封印されているといった所でしょうか」


その言葉を聞いてシリウスも頷きながら、


「うん、まぁ他国で聞ける情報なんてその辺りが限界だよね。正確に言えば魔女達の力が強大すぎて、封印しか出来なかったんだけど」


ここで事実を知りつつも、結衣はシリウスに突っ込んで聞く。


(魔女の話になったのだから、今この場で聞いても大丈夫だよね?どうせ後で聞く話だし)


「あれ?でもそんな強大な力を持つ彼女達を、ただの人間が封印出来たのですか?」


それって少し、変じゃありませんかね?、と軽く首を傾げてみると国王の目つきが鋭くなり、


「…お主、わしが思っている以上にさといのだなーーーそれとも何か、知っているのか?」


「え、普通に考えたら違和感に気付きますよ~。私なんてかしこくありませんよ、ほんと」


(変な質問ではないよね、大丈夫だよね?

…ループしてるから、今この場で私が知り得ない内容とか言ってしまったら大変だ。言葉は慎重に選ばないと!!)



その後はループ前と同じ展開で国王を説得し、魔女の封印に関する話を聞いた。

そして結衣はあの謎の“声”(おそらくフェリナ)が、封印が解けかけていると教えてくれたときから、聞こうと決めていたことがある。

…本当はフェリナ(仮)に聞けたら良かったのだけど、聞く前に消えてしまって聞けなかったのだ。


「ところで質問なのですが、封印が解けかけている場合に魔女達が使える、その精神乗っ取りについてです」


「何だね?わしらが答えられることなど本当に少ない…教えられぬのではなく、残された情報が少なすぎるからな」


「知らなければ仕方ないのですが、彼女達は一度精神を乗っ取っても、別の相手にも自由に乗り移れるのでしょうか?」


(つまり私が聞きたいのはこういう事。

まず仮に、クレアがAさんに乗り移ったとしよう。そしてその後クレアがAさんからBさんに乗り移りたいと思ったとする。

ここで質問question!!

ーーーこの行為は可能なの?


可能だった場合は最悪だ。なぜなら彼女達は自由に様々な人に乗り移れるのだから、もし魔女だと分かっても、すぐに他の人の所に移られたらアウト。

その状態で封印を施してもやった人はゲームオーバー、ペナルティー決定になってしまうのだから)


「あぁ、その事なら答えられるぞ?」


「本当ですか!?…どちらなのでしょうか」


ごくりと、つばを飲み込んで結衣は国王の返事を待つ。


「答えは…否、だな。確か口伝ではこう教えられておる。封印が解けかけているとはいえ、彼女達も多くの魔力は使えない。その状態で精神を乗っ取る事は、一度が限度なのだそうだ」


「…逆に言うと封印が完全に解かれれば、それも可能となるのですね」


「教えてくれたフェリナによると、完全状態でも使えるのは1日一度が限度。それほど難しい魔術らしい」


「そう、なのですか。教えてくださり、ありがとうございました」


(まぁようするに、今はまだその心配をする必要はないよね。とりあえず、乗り移る相手を変えられないというのはとても助かった。それが分かっただけでも満足だ)


「ユイよ、もう聞きたいことは無いか?一応伝えておくが、魔女に関する話をこの場所以外でしてはならんぞ。それから今話したことは他言無用、口は閉ざしておくようにな」


「はい、承知いたしました」


国王の念押しに結衣が返事をしたのを見届けて、一行は朝食の間へと移動したのだった。



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