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ティータイム

スマホが壊れてしまったため、買い換えてましたε-(´∀`; )


遅くなりましたが更新です♪

「王妃様、国王様のご様子は如何ですか?」


王妃クラウディアに勧められたソファに座ると、結衣は彼女にアイヴァントの具合を尋ねた。


「今はもう落ち着いて、よく眠っていますよ」


「そうですか、良かったぁ。シリウスさんも、きっとホッとしますね!」


「えぇ、そうですね。ただでさえ今は異変が起きているときです。少しでも彼の負担が減ることを喜びましょう」


互いにソファに座って向かい合いながら、結衣とクラウディアは微笑み合う。


とても敵同士の対面とは思えないほどの穏やかさに、結衣は内心ため息をついた。


(目の前に敵がいるのに捕まえられないとか、ほんとつらいよ・・・)


相手は力を封じられているとはいえ、魔女だ。

下手な動きを見せれば、何らかの被害が起こることは火を見るよりも明らかだろう。


結衣の今の気分はさながら、犯人であることは明らかなのに、犯人を証拠不十分で逮捕できずにいる刑事といったところであろうか。


(でも諦めないよ。必ず捕まえてみせる!じっちゃ・・・いや、ばっちゃんの名にかけて!!)


そんなことを思っていると、部屋の奥にある寝室へと繋がる扉がゆっくりと開かれる音がした。


「おぉユイよ、来ておったのか」


「国王様!!」


姿を見せた国王に驚き、結衣は反射的にソファから立ち上がり挨拶をする。

寝ていたからだろうか、彼の顔色は心なしか朝よりも良いように見えた。


「あらあなた、起きられたのですね。ユイはあなたの具合を心配して、来てくれたのですよ」


「おぉ、そうであったか。心配かけてすまないな、ユイよ。だが皆大袈裟に捉えすぎなのだ。このくらいの不調など、クラウディアの淹れてくれる紅茶を飲めばすぐ治るわ」


(わお。惚れた人の飲み物で治るとか、聞いてるこちらまで照れそうな台詞頂きましたーっ!)


「うふふ、じゃあ早速今すぐ淹れますね」


ほんのり頬を赤く染めながら(絶対演技)そう言うと、クラウディアは紅茶を淹れるべく部屋の片隅に向かって行った。


「あぁ、頼む。ユイも飲んでみるといい、癖になる美味しさだぞ。疲れているときなどに飲むと、とても元気になるしなぁ」


(癖になるって・・・紅茶で?!元気になるのは、愛の力のおかげのような気もするけども)


「え、えと。では有難くご一緒させて頂きますね」


その後クラウディアが3人分の紅茶の入ったティーカップを持って、ソファに戻ってきた。


「はい、あとお茶菓子も持って来ましたよ。非常時の最中さなかですけれど、これを飲んで少し落ちつきましょう」


「は、はい・・・」


正直に言えば結衣は、クラウディアーーーいや、魔女である王妃の出したものなど飲食したくは無かった。

見た目には分からないだけで、何が入れられているのかわかったものではないからだ。


(でもさすがに国王の目の前だからね・・・断れん!仕方ない、女は度胸でしょ!)


それにカップを取るときも、クラウディアは結衣に好きなカップを取らせてくれた。

誰がどのカップを取るのか分からないこの状況では、毒を盛る可能性は極めて危険な行為だ。

恐らく暗に、疑う必要は無いと告げているのだろう。


「い、頂きます!」


ティーカップを口元に持って行き、思い切って一口飲む。


「・・・!!」


「どうだユイ、美味かろう?」


「ーーーはい、予想外に飲みやすい味でびっくりしました。これ、ハーブティですよね」


「あぁそうだ、何でも表ではあまり流通していない貴重な葉だそうでな。いくら名前を尋ねても、クラウディアは秘密にしたいらしい」


国王の言葉に同意するように、クラウディアは頷く。


「これは滅多に手に入れることができない特別な葉です。流通されるのを防ぐために、なるべく公にはしていないのですよ」


「そうなんですか」


こうして結衣はしばらくハーブティと美味しいお菓子の味を楽しんだあと、国王と王妃に別れを告げて、部屋を後にしたのであった。


国王と王妃、ラブラブですねぇ(°▽°)


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