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仲むつまじい良い夫婦?

12月、1月と更新頻度が落ちても気長に待って下さっている方々に、心からの感謝を(*´ω`*)

ー食事のにてー


「本日の朝食は、スクランブルエッグにソーセージ、サラダなど、食後にデザートも用意してございます。焼きたてパンは種類豊富にございますので、欲しい種類をお申し付け下さい」


皆の前に置かれた皿に、ふわっふわのスクランブルエッグと、ジューシーそうなソーセージなどが置かれていく。そしてメイドが一人一人順に回り、それぞれの好みのパンが乗せられた。


(パンかぁ。私、朝は米派何だよなぁ。いやまぁ、このクロワッサンとかさくさくしててめっちゃ美味しいんだけど、やっぱ日本人としては白米が恋しい!)


「いやぁ、それにしても無事にクラインと再び食事をすることが出来て本当に良かった。それもこれも、ユイのおかげだな」


アイヴァントの言葉に皆も頷く。


「だが、課題も多い。俺の一件で魔女の封印がほぼ解けかけていることは間違い無いと分かったからな。再封印しねぇと、大惨事になっちまう…」


「うん、そうだね。確かに課題も多いけれど、でも今だけは素直に喜んでもバチは当たらないと僕は思うよ?お兄ちゃんとしては、お前が生きててくれただけで嬉しいんだから」


皆の晴れやかな表情を見ながら結衣は、今後どうするべきかを考える。


(そういえば、今朝は夢見なかったな。私に正体がバレたから、誰かを殺すことは諦めた…?)


自然と王妃の方に目が行くが、彼女は黙々と朝食を食べているだけで、彼女の真意は伺えない。

だが結衣に正体がバレたからと言って、東の魔女が復讐を止めるとも思えなかった。

結衣にとって誰かが死ぬ未来を変える唯一の手立ては“正夢”の力だけ。その力を信じることしか、今の彼女には出来そうにない。


そんなことを考えていると、アイヴァントの発言によって突如話題が変わった。


「そうだ、近々フローラの次期専属騎士が決まりそうだぞ」


「「え?」」


“専属騎士”という単語にぴくりと反応を示したのは、言うまでもなくクラインだ。

途端に不機嫌そうな声音になって、アイヴァントに問いかける。


「…で?次期専属騎士はどんな奴何ですか。俺より強いか同等の奴でない限り、認めるつもりは無いんですが」


(まぁ、そりゃそうだよね。自分の後任だもん、ちゃんとした人であって欲しいのは当然か。なんたって四六時中フローラのそばにいる男性なわけだしね)


新婚であるクラインとしては、さぞ不安な事だろう。そんな彼の心情をよそに、フローラはとてもわくわく顔だ。


「一体どんな方なのかしら!今からとても楽しみだわ!!」


「…おい、シリウスがフローラの専属騎士も兼任ってことでどうだ?」


「いやいや、いくらかわいい弟の頼みでも流石にお兄ちゃんそれは出来ないよ?!主は一人で十分だからね」


クラインの無茶な要求に、シリウスも苦笑いで拒否している。そんな様子を見てアイヴァントも、


「ハッハッハ、まぁそう焦るなクラインよ。きっとお主も納得のいく奴であると思うぞ?ちなみに本人の希望により、当日まではわし以外と顔合わせはしないことにしているからな。シリウスも情報は持っておらんぞ」


「…分かりました」


「まぁ、楽しみにしていなさ…コホッ」


少し笑いすぎてしまったのか、アイヴァントは軽く咳をしながらクラインをなだめるのだった。


「大丈夫ですか、主。今、お水を…」


「あぁ、いや平気だ。少し笑いすぎてしまったよ」


「大丈夫ですか、あなた。あとでわたくしが身体に良い紅茶でも入れますわね」


「あぁ、そなたがはまっているというあの紅茶かな。確かに美味しい。まったく心配しすぎだよクラウディア、でもそなたが最近いれてくれる紅茶は旨いからな。頼むよ」


王妃クラウディアも、すかさず心配そうな表情を作り、“良い妻”を演じている。端から見れば、2人は立派に仲むつまじく見えることだろう。

それをジト目で見ながら結衣は、クラインに取られることなく食後のデザートを堪能したのであった。



悪夢を見ることは無くなり、東の魔女の復讐は終わりを告げたのか…とりあえず平穏な日々が続くことを祈りましょうw次回、来週月曜日更新予定です!

あれ?もう年明けるんじゃ…皆様、良いお年を!!

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