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HOUSE  作者: 哲太
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10/12

第二章 見る人と見られる人 PART3

………

≪TARO≫さんが入室しました。


HN_TARO:みひろさん、

     先程は急に退室してしまい、

     申し訳ありませんでした(T_T)


HN_みひろ:いえいえ、お気になさらずに(^^)/

      それよりもリアルの世界の方で

      何か問題があったのですか?(゜-゜)


HN_TARO:はい、ちょっと急な連絡があったもので…

     ご迷惑をお掛け致しました<m(_ _)m>


HN_HIRO:TAROさんにも色々と事情があるのでしょう。

     そんなに気に病むことはありませんよ(^^)/


HN_TARO:おお!HIROさん!

     いらしていたんですね(^O^)


HN_HIRO:はい(^.^)こんばんわです!

     って、

     以前にログを見たら

     入室状況が分かるって教えたじゃないですかw


HN_TARO:そうでしたっけ(>_<)

      いや~、お恥ずかしい。

      まだまだパソコンには疎いもので…


HN_みひろ:はは(^^)

      ちょっとずつ覚えていけばいいと思いますよ。


HN_HIRO:同意です(^O^)


HN_TARO:ありがとうございます(^^)/


HN_みひろ:ところで、皆さん。

      私たちも出会ってからしばらく経ちましたし、

      そろそろ「オフ会」を開こうと思うですが

      如何ですか?(^^)


HN_HIRO:お!遂に、ですか?


HN_TARO:あの……、「オフ会」と言うのは?


HN_みひろ:おっと、これは失礼。

      「オフ会」と言うのは、

      我々のようにネットで知り合った人達が、

      実際に会ってさらに縁を深めるものです。


HN_HIRO:言わば懇親会のようなものですよ(^^)/


HN_TARO:なるほど。

     いや、でもどうでしょう……。

     正直に申しますと

     私はそれなりに年齢もいっているものでして……。

     実際に会うのはちょっと(>_<)


HN_みひろ:気乗りしないのは分かります。

      でも、容姿なんて関係ありませんよ(^^)/

      せっかく何かの縁で出会う事ができたのだし、

      もっと仲良くなりたいと思うのです(^O^)


HN_HIRO:僕は賛成です(^^)

     自分の見た目に自身があるわけではありませんが、

     何かが始まるきっかけのような気がするんです!


HN_TARO:……わかりました\(゜ロ\)(/ロ゜)/

     私も参加します!


HN_HIRO:おおー!!


HN_みひろ:ありがとうございます。

      TAROさんなら

      きっとOKしてくれると思いました(^O^)


HN_みひろ:早速ですが、

      色々と詳細を決めていきましょうか(^^)


HN_HIRO:そうですね(^.^)


HN_みひろ:まず、場所なんですが…………



HN_みひろ:……ということで如何でしょうか?


HN_HIRO:良いと思います(^^)


HN_TARO:私も問題ありません(*^_^*)


HN_みひろ:ありがとうございます(^O^)

      いやぁ、今から当日が楽しみになってきました。


HN_HIRO:そうですね(^.^)


HN_TARO:不思議な気分ですが、

     私も楽しみです(^^)/


HN_みひろ:お互いきっと有意義な時間になるでしょう(^.^)

      おっと!

      知らないうちに結構遅い時間に

      なってしまいましたね(@_@;)


HN_HIRO:あ、ホントだ!


HN_TARO:楽しい時間は、経つのが早いですね(^^)


HN_みひろ:それでは今日は

      この辺でお開きにしましょうか(^'^)


HN_HIRO:はい、おやすみなさい(_ _)


HN_TARO:おやすみなさい(^^)/


HN_みひろ:おやすみなさい<m(_ _)m>



≪HIRO≫さんが退室しました。

≪TARO≫さんが退室しました。

≪みひろ≫さんが退室しました。


………


ふぅ…。


古賀こがは膝に置いていたノートパソコンを

ゆっくり閉じた。


(まさか俺が「オフ会」に参加する日が来るなんてな…)


古賀は明かりを落とした室内で、

一人自嘲気味に笑った。


拳銃や麻薬、時には不法滞在の手助けなど、

密売人として悪行の限りを尽くしてきたこの男には

この「オフ会」と言う言葉の響きが

何ともむず痒かったのである。


これが

彼が派遣社員として働いていた

十年前以上前の話なら別だったろう。


正社員を目指して真面目に働いていた時代が

彼にもあった。


しかし、

正社員に昇格する目前の年数を働くと解雇、

また違う会社でしばらく働くといきなりの解雇。


これを繰り返されるうちに、

古賀自身の年齢も上がっていき、

今度は契約社員としてキャリアをスタートすることも

難しくなってきたのである。


結局、日本は学歴と金の社会か…。


古賀はそう結論付け、

闇社会へと足を運んでいったのだった。


この無法者が軽い気持ちで始めたチャット、

そしてこの先に控えるオフ会が

彼の人生を大きく変えることになるとは、

この時はまだ誰も予想していなかった話である。





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