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第五話

レフェル様 感想ありがとうございます。

「……どうしろと?」

『ボクにも理解不能だよ』


目の前に広がる惨事をただただ傍観するしかない二人だった。


                        ▽


「おーす。ほむら元気でやってたか?」

「こんにちは、一色さん」


目の前には惨状、その異様な光景の中で旧友を見つけてはしゃぐ少女のような感じでぶんぶんと腕を振っていた。この惨状の原因である破壊兵器のような赤色の「世界最凶」に挨拶をする。彼らは同業だけあり古くからの付き合いなのだ。そらは影に戻っている。


「あれ? 弟子ちゃんは」

「あいつか? あいつはいつで元気にやってるよ。あたしが家主ってことになってアパート経営してるしな」


実際の管理運営は最年長の20歳の高校生とその彼女と一色の弟子の三人でやっているのだがその辺は言わなくてもいいだろう。


「そうですかー。会えないのは寂しいなぁ」

「お、あいつに興味でも?」

「あ、境遇がちょっと似ているせいですかね」


ほむらは昔、特異な力を持っていたせいで周りから奇妙な目で見られていたのだ。

だから強力な吸血鬼の力を理由に幽閉まがいの事をされていた一色の弟子に共感するものがあるのかもしれない。


「で?ここに何で来たんだよ」

「ぶらぶらしてただけです。仕事、余ってるのありません?」


「世界最高」の名を冠しつつもほむらはあまり仕事が無い。やはり知名度となると一色の方が上に来てしまうのである。


「おう、あるよ。どれがいい?」


カードのような依頼のリストを見せる一色、ほむらは内容を吟味しつつ一枚を手に取った。


「これ、いいですか?」

「あんたの好きな「人助け」ってやつか」

「はい。じゃあ、ありがとうございます」


ぺこりと頭を下げてほむらは去っていった。


「……頑張れよ。「最高のエンディングを迎える天才」さんよぉ」


                         ▽


学園中等部、遠子が転校して来て一週間がたった。


「……え、えーっと」


井上は今男同士のにらみ合いに挟まれている。

別に恋愛要素とかは皆無で純粋に喧嘩に巻き込まれていた。


「あれ?遠子、何やってんだ?」

「! はやて君!」


井上は渡りに船とはやての方へ向かう。


「あ、まーたあいつら喧嘩かよ。遠子、放っておいていいぜ」

「う、うん………」


本当に放っておいてはやてと井上は歩き出した。

はやては井上を何かと気にかけており、最近ではよく一緒に居る。二人がしばらく歩くと剣道の練習場についた。ここははやての部活の部室である。


「よー来たz「覚悟おおおお!」


笑顔で挨拶しようとしたはやての顔面に竹刀が迫る。それを受け止めたのも竹刀だった。それは井上が構えたものだった。井上は少しでも強くなろうと剣道部に入り文芸部も兼任するようになったのだ。この剣道部そん所そこらの剣道部とはわけが違う、どちらかというと剣術部と言ったほうが正しい。先ほどのような奇襲はよくあるし、型にはまった剣道などほぼしない。それがこの剣道部の掟だ。


「不可能だったか」

「いや、流石にやりすぎだと思うぜ? もみじ」


彼女は高等部二年の呉羽(くれは) もみじ、実は時計屋たちと同クラスだ。

凛とした美少女でクラスからの人気も高いが剣道一筋のため周囲に興味が無いのだ。

雑魚の魔物であれば彼女一人で倒せるほどの実力なのだが、大型魔物となるとそうもいかない。言ってしまえば「普通よりも少々強い」ということだろうか。


「部長殿、来たか」

「はやて、久しぶりじゃねーか」


もみじの後ろの方から黒髪に赤メッシュのルビー色の目の少年と赤い長い髪を一本にまとめた、鮮やかな青色の目の少年がやってくる。彼らはともに高等部三年の時坂(ときざか) ときわ と森崎(もりさき) ないと だ。実ははやてと井上が最年少なのだがいつの間にか部長扱いされている。


「よ、じゃあ支度してくるなー」


はやてと井上が仕度のために一旦更衣室に向かった。剣道部の部活が始まる。



「つばめ! 特ダネだ!」

「さくら!了解。場所は?」

「高校棟!何でも二年の黒髪で2mの身長を持つ大男が一年の「時計兎」ってあだ名のついている小柄な美少女を泣かせたやつらを粛清してるんだ」

「了解! さくら、頼むよ。にしても女の子泣かせるなんざ男の風上にもおけねー」

「おうよ! そういうふてぇ野郎はボコられて当然だな」


彼らは高校棟までテレポートした。

ちなみに妙に口調が荒いのは二人が江戸っ子気質なもんで、


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