第二話
真っ暗な空間の中
『ここをどこだと思ってんだ。このガキ』
「初めましてかな、蛇さん」
「・・・・おっきい」
少女が蛇を見上げる、それはゆうに2mを超えそうだ。
『ん? 遠子じゃねーか何でこんなとこにいるんだ』
蛇が少女に気が付いた。
「あたしを知ってるの?」
『当たり前だろ、お前の守護頼まれてるんだからな』
「ね、言ったでしょ」
少年が笑いかける、少女は少年の言った通りだと気が付いて驚いた。
「う、うん・・・・・」
『にしてもガキがこの領域に入って来れるなんて前代未聞だぜ?』
「あはは、まあ特殊能力ってことで」
『へいへい、で?遠子までつれておれに何の用だ?』
蛇が少年を疑わしげに睨み付けた。
「あ、彼女ね。文字しか食べられなくなったの気にしててね」
『あー 無理』
即答だった。
「え、何でそんなあっさり言うの?!あたし困ってるんだよ」
『遠子お前自分の病状しらねぇからそんなこと言えるんだろうが』
「・・・・・まさかの当たるとは」
結構思いつきで言ったのが当たるとは思わなかった少年だった。
『つーわけだ。無理、帰れ帰れ』
「・・・・」
少女は消えた。
☆
真っ黒な空間に少年と蛇だけが残る。
『ガキ、お前は帰らんのか?』
「何で彼女を守ろうとしてるのさ」
とりあえず事情は聴きたいらしい。
『・・・・契約、なんだよ』
「契約?まさか君・・・・」
『ちげーよ、あれだ。「指切りげんまん」的なあれだ』
「あー」
『つか、お前は?』
少年の影に潜む存在に気が付いているらしい。
「・・・・「太陽になる」って約束した」
『なんじゃそりゃ、ま そういうことだ。帰れ帰れ』
「とことん邪険にするね。とりあえずありがとうね」
『じゃーなー』
少年も消えた。