[バーチャル]
この話を読む前に前提として下記の情報を読んでもらいたい。
・2030年....SDZs達成できず。
・2033年....巨大地震発生。
・2040年....日本正体不明のウイルスが蔓延。日本を隔離国とし出入りを禁止。
・2055年....バーチャル企業のコンラント社、バーチャリアリティー発表。
・2063年....ニューヨークの名前をネオタウンに変名する。
・2068年....ハイリッジ社、アプリを開発。
・2072年....バーチャル犯罪が問題視される。同年治安悪化により秩序は崩壊。
・2076年....アメリカ政府がバーチャル時代について声明を出す。
・2080年....ネオシティー内で行方不明者続出。
このことを知ったうえで、必ず見ること........
-------------------------------------------------------------------------------------
ネオシティー。それは世界最大規模のバーチャルシティー。ネオシティーには秩序はない。治安もそれなりに最悪だ。しかし多くの若者があこがれてその街で犯罪・風俗などに手を染め、バーチャリアリティーを使う人・アプリインストールをするが大半である。
バーチャリアリティーは、インターネット、SNSをリアルに映し出すもの。もちろん手動で動かせる。安全装置で人にぶつかる心配もない。かつては飛行機とかがあったらしいけれどそんなの古臭い。車で空を飛んでいけばいい話なのにね。古代人は考えが腐っているのでは?
アプリは人体そのものに変化をつけるアプリのこと。基本バーチャリアリティーから体に組み込む。一部では問題視されているが、ネオシティーではつけているのが当たり前だ。
ネオシティーには階級がある。一番下のやつらは弱い人ばかりで、借金返済をするために
あちらこちらから金を借りる。しかし返せなくて毎日路地裏で死んだ者のようにうずくまっている奴だ。そんな弱者どもが居座っているところの近くのマンションに住んでいるのがライルだ。
ライルは母をバーチャル殺人で亡くしている、哀れな奴だ。だから今は父さんと二人で暮らしている。父さんは金を稼ぐため仕事に行っている。だからほぼライルは一人だ。悲しさを紛らわすため不良集団にいるとか..
「おいライル!おめえ、ブツ持ってきたんか?」
「勿論。親父からパクってきたぜ、タ・バ・コ」
エリックが言った。
「ナイスゥ!でもBPが黙ってないぜ?俺ら捕まったらどうするんだよぉ、」
こいつは怖がりなもんで、彼が言う言葉はすべてネガティブ。
「大丈夫!アプリケーションも持ってるから、これで暴ればいいんだよ」
スピード。アプリのことは何でも知っている。
「さいこー!」
路地裏は一番下のやつらがいて嫌いな場所だが、場合にもよる。路地裏は人が来たがらないからあまり悪いことをしてもバレない。それに、路地裏にいるやつは大半が寝ているので、話をしていてもバレない。まるで自分たちだけの時間が過ごせる。最高の場所なのだ。
白い煙を吐きながら、リーダーが言った。
「俺、頂上目指したい。トップへ駆け出したい。」
「はぁ....」
みんな言葉が出てこなかった。みんな階級は下から数えて2つめの位置だっだから。
するとリーダーが急に話し始めた。
「秘密のアプリケーションって知ってる?」
「なんだそれ、そんな秘密にするような奴じゃないでしょアプリって、、」
「それが、中身は取ったら伝説の存在になって、になって、階級も最高級まで!」
ライルは呆れた顔でリーダーを見た。
「そんなもん俺らが手にすることないだろ。第一どこにあるんだ?」
「銀行」
リーダーが何をしたいのかはその言葉を聞いて、すぐわかった。盗むんだ。
「俺、見たんだ。前インストールしに行ったら、でっけぇ金庫ができててさ、二人のBPが並んでるの。そしてさ、
(この金庫の中身、噂によれば秘密のアプリらしいぜ...)
(ええ、俺も使ってみてえよ、それ、本当か?)
(いや、風の噂で聞いただけ。本当にあったらすげえや。)
(でもなんか異質だよな。上もこの中身知らないって。)
.....俺は考えたんだ。これを盗めば俺ら、トップ中のトップに行けるんじゃないかって。だから、お願い。一緒に盗みを手伝ってくれ....」
勿論みんなはなんていうかわかるだろう。
「O-K-!!」
「それで、作戦は?」
「まずは、ハイブリッジ社に侵入する。番号はハイブリッジ社にあるから。そして、金庫は番号がないと無理だから、その番号をゲットする。ゲットしたら、ボイチャで番号を教えるんだ。番号を聞く側は先に金庫の前に。そうしたら、番号を入力して、すぐ逃げる。2:2に侵入する側、銀行側とチームを分けよう。銀行側は強化アプリ使って、侵入側は透明化アプリ使って。」
スピードが言った。
「侵入するには結構念入りにしないと厳しいよな。ロープを使おう。ロープでビル登って行って、(裏側)裏口から入ればいいな。」
「とにかく、チームだ。スピードと俺で侵入係。ライルとエリックで金庫係だ。実行日は来週。念入りに準備しとこう」
「OK!」
-------------------------------------------------------------------------------------
(本当に成功するのか?.....成功したら父に何しようかな........成功するかわからないけど)
ライルは考えていた。運が悪いことに彼の帰路はゴミみたいな店ばっかだ。
風俗店からは何とも言えない声が聞こえるし、飲食店からは酒の匂いと血なまぐさいにおいしかしない。路地裏からは悲鳴のような声が聞こえるし、最悪だろう。
「まあでも、ここの路地裏の奴らみたいになりたくないし、賭けてみるしか...うえ、また叫び声上げてるよ...あ?さけび...」
路地裏はいつも通り暗い。バキ・ぐしゃ・メキメキと変な音はいつもしない。
(なんだよこの音....気味が悪い逃げな....)
ライルの動きはぴたりと止まった。
目の前は真っ暗だったはずだ。なにかいる?
どんどん近づいてくる。
どんどんと。
目の前には、暗い道から気持ち悪いバケモノが出てきていた。身長は200cmくらい、頭がでかく、表情は真顔で固定されている。そして何かを銜えている。
ライルは化け物を見ながら言った。
「は、、ハロー?、、はは、、」
「※@ー^;」:l」
変な言葉を発する奴だ。もちろん誰にもわからない
「:、;@:p^$”$」
「+!$”~$$~#|!~」
ライルは恐怖でおびえていた。言語は通じない・なにか食べてる・外見は血まみれ
この世のものではないものだと思う。
「!,,@;:」
突然苦しそうにしはじめた。バケモノはなにか吐き出しそうだ、
「@!@!@!」
ぐしゃ。と吐き出したものには人間の手、頭、内臓、足まであった。
「う...うわああああ!」
ライルはおもわず駆け出した。誰にも追いつけれないスピードで、家へと帰った。
「父に言わないと、BPに連絡して、駆除してもらわないと....!」
やっとの思いで家に着いた。慌てた様子でドアを開ける。
「父さんやばいよ、いそいでBPに連絡を、、!人を食っているバケモノが...!」
ライルのお父さんは困惑した顔で言った。
「.....え?」
そのあとBPに連絡し、現場に行ったが、バケモノはいなかった。吐瀉物もなくなってた。
結局ライルの嘘だと判断された。証拠が何もないから。
「困るよライル君。君さ、どんだけ僕たちを困らせる気でいるんだ、、まずそんなバケモノいないし、証拠がない。血の跡も、君の言ってた吐瀉物もない。痕跡ゼロ。まったく、嘘をほどほどにしとけ。あとお父さん、ライル君不良とつるんでるんですけれど、ちゃんと教育してやってください。あと金も」
BPに親子そろって叱られた。じゃあライルは何を見たんだろうか。幻覚であんなの見たら精神病行くしかないし、そんなヤバいやつではない。
「父さん、本当に見たんだ、、気持ち悪いやつを見たんだって本当だ!」
「ライル.....私を困らせないでくれ、もう金がないんだ.....」
「ぇ、、それって」
「最下位だよ。親子そろって。銀行口座も消された。」
「なんで....今朝までちゃんと1年は食える分の金があったはず、」
「たったいま、BPに取られたよ。業務執行妨害分の金をね、、」
「は?だって俺、少年法で守られないの?」
「彼らに逆らったら、分かるだろ?」
前述したとおりこの世の警察は狂ってる。崩壊してるも同じ。
ライルは胸に手を当てて決意した。
(絶対盗みを成功させるんだ、頑張るしかない、、、やるんだ!)
-------------------------------------------------------------------------------------
ついに作戦実行日が来た。2チーム無線をつないで位置についたらしい。
[あーあー、聞こえてるか?こちらスピード。ライル、エリック、応答頼む]
[聞こえるぜ、よーく。そっちの準備はできてるか?]
[一応ハイブリッジには着いた。そちらは?]
[大丈夫、アプリも持ってきたしな。]
[じゃあ、いくぞ?]
[3.2.1作戦開始だ!]
「リーダー、ロープ!」
「いえっさー」
「おいエリック、いくぞ.....」
頭を押しながら、アプリを差し込んだ。覚醒アプリ。全身の身体能力がアップするすぐれもの。基本的に用途はそれぞれだが、使用する際はヒートオーバー。つまり故障に気を付けて使用しないとやばいもの。
「はは、みなぎってくるぞお!きっもちい!」
「どんどんいくぞぉ!」
金庫にめがけて一直進していく。BPが結構夜中は配置されるため、危険度は高い。
しかし、覚醒アプリはBPも蹴散らせることができる。
「ん?足音が....」
「お....おい、侵入者だ!」
ライルが進んでいく。高く宙に舞い、腕を翳しながら叫んだ
「うぉおおおおおおお、そりゃああ!」
ドン!BPはぶっ飛ばされた。
「どんどんいくぜえ!」
一方そのころリーダー・スピードチームは上っていた。
「く、えぃ、ひょええ、このビル高いな」
「おい、スピード少しは我慢しろ、俺も怖えよ」
スピードがリーダーに聞いた。
「そういえば、番号のありかとか知ってるのか?今更だけど」
「勿論だ。裏口から入ると少しややこしいが、番号を保管している部屋がある。カギはガードマンが持ってるから、そいつを処理しないとやばいがな」
「透明化使って後ろからドン!だな」
スピードは自信満々だ。リーダーも。
「よっこらせっと。落とされたら死ぬな。ははっ」
[こちらスピード・リーダーチーム。侵入成功。そちらは?]
[こちらは金庫までもう少し!また番号が判明したらよろしく!]
ザーーー....プツ無線を切った。エリックが疲れた様子で言った。
「なあ、金庫の前、BPが二人いるってリーダー言ってたよな。」
「ああ、そうだがどうした?」
エリックは険しい顔をしていった。
「本当にBP二人だけだと思うか?」
「は?」
ライルは戸惑った。
「えだってリーダーが言ってるなら」
「そんな重要な奴が入っているなら警備体制はもっと厳しいはずだ。」
「、確かに、、ヤバいのがいるかもな」
「あ、、金庫が見えたぞ.....は?」
ライルとエリックは顔を険しくした。
「なんだよあいつ、、!」
「透明化使うぞ...えい!」
リーダーとスピードはアプリを差し込んだ。
全身に幕みたいなのが足から出てくる、
「おし、行くか。」
透明化アプリ。それは普通の市じゃあ入手できない違法アプリだ。一応違法アプリは違法だから絶対使わないように。
「なんか暗いな...当たり前か。」
「とにかく急ごう。無駄話はやめろよスピード。」
「すんません」
ドタドタドタドタ。ものすごい数の足音が聞こえる。二人は端によった。急いでいるのはBPたちだ。
「銀行に侵入者二名!覚醒アプリを使っている!ガキだが容赦しないで始末しろ!」
バレた。これは急がなくては。
「おい、スピードこっちだ。」
「急げ急げ」
番号が保管されている部屋についた。ガードマンがたってる。
「悪いけど、眠ってもらうよ。」
「うっ」
リーダーはポケットから麻酔銃を出した。ぷつ。ガードマンは寝てしまった。
「スピード、ポッケから鍵出せ。」
「はっけーん。結構セキュリティーガバガバなんだな」
「おっあいたぞ。」
ガチャ。扉を開くことができた。だけどすぐには番号を見ることができないらしい
「どれが番号だ?」
番号を保管している部屋だから、銀行すべての番号がある。全部で200個だ。
「一筋縄じゃ行かねえな。」
「こりゃ探すの時間かかるぞー。」
一方そのころライルたちは、結構ヤバい雰囲気を出していた。
「おいライル、あいつなんだよっ!」
「知るかよ、あんなでけえセキュリティーロボット見たことねえよ!」
「自動タレットもあるし、やばくないか?」
「.....一か八かで行くしかない。」
セキュリティーロボット一体。自動タレット3体。すべて非常時に出す用のものだ。戦闘力もすごい。過去にはセキュリティーロボットが強盗犯の頭もって血まみれになってBPの本部に帰ってきたことがある。だから非常時に出す用のロボットになった。だけどなんでいるのかは知る由もない。
「俺が先に行く。お前は後ろから入って来い」
「おいライル、それは危険すぎる!」
「今2人死ぬよりも一人生き残るほうがいい。」
「...ライル」
敵陣のほうへとライルは駆け出した。
「うぉおおおおおおおおおおおおお!!!」
「わかんねえええええ!」
「バカ大きな声出すな。名前はネオシティー中央銀行。よく探せよ。」
番号が見つからない二人だ。一応名前だけわかるのが不幸中の幸い。透明化も使っている。とにかく急がなくては。
「あった。ネオシティー中央銀行」
「さすがリーダーぁ、いっけめん!」
「馬鹿、えーと番号は、47203491か」
「さっさとライルに知らせよう。」
コッ、コッ、コッ、足音が近づいてきた。警備員か?とにかく隠れないと
「端によれ端によれ、声を出すなよ、しーっ。」
「ん?ガードマンが倒れてる?侵入者か?!」
「まてまて、あわてるな。中には誰もいない様子だ。」
姿を現したのは警備員と、なんとハイブリッジ社の社長だ。なぜ社長がここに?
「おい、、ガードマン!目を覚ませー!社長、こいつ寝てますよ、それに保管室だけあさってるの何なんでしょうね、、」
「誰だ?社内でごそごそとしているネズミどもが、、ガキでも容赦するな」
「は!」
「必ず見つけ出せ。社内の名誉にも傷が走る。薄汚いネズミが」
二人とも唾をごくりと飲んだ。社長の名は知れに知れ渡ってるが、結局は金と欲望と名声だけで生きている中年じじいにしかみんなは思ったことがなかったからだ。今はどうだ。血走った目で、まるで殺人鬼のような顔をしている。そんな時、もう一人の男が現れた。
「兄さん!大変だ。銀行に侵入者が!」
秘書の弟だった。
「銀行・番号。そうかぁネズミどもはあのアプリが目的か」
「なにいま推理してんだよ兄さん。やばいぜこの状況は、!」
「殺せ」
「.....は?」
その場の空気は一気に殺気立った。二人は汗まみれだ。
「警備員、BPに連絡しろ。ネズミを見つけ次第、殺せって。」
「え、、それはちょっと」
「私に逆らうのか?」
「ま、、まだ子供だったらどうするんですか??」
「ガキでも容赦するなって言ったよな」
「で...できませ...ん」
「そうか。」
バン!部屋は血であふれかえった。警備員は意識をなくして、その場に倒れこんだ。バン、バン、バンと何度も撃つ。警備員の体は見るに堪えれない姿となった。リーダーとスピードは小声で会話し始めた。
(なんてこった、、ヤバいぞ。番号なんてどうでもいい!今は逃げなきゃ!)
(オーマイガーだな。これは...なあ、スピード。)
(何呑気にしてんだ!このままじゃ俺ら殺されるぞ!)
(ちょっと待て。社長たちが出てってからだ。)
「なんてことを!兄さん!」
「死体を処理しろ。そしてこのことを誰にも言うな。」
「...わかった。ところで兄さん。アプリ盗まれたらどうするんだ?」
「計画は一からやり直しだな。」
(.....計画?)
コッコッコッ。社長と秘書は去ってった。ザーーザーーーザーー無線がつながらない。
「ちくしょうどうなってんだ。ライルたちも反応しない。」
「急げ急げ。とにかく出るんだ。番号は取得した。なるべく早く!!」
「ドア開けろドアドア。」
ガチャ。
「やっぱりいましたね。社長。」
「ああ。」
二人の顔は絶望に満ちた。ドアの向こうは、社長らがいたから。こちらに銃を向けて、二人は待ってた。
「こんにちは。薄汚いネズミたち。」




