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黒いかげ
金太郎たちは、商業都市アウルムへむかっていました。
山をこえて、川をわたり、森のなかをあるいていました。
そのとき、風がとまりました。
木がゆれて、鳥がにげました。
くまさんが言いました。
「これ、くるぞ」
道のまんなかに、女の人たちがあらわれました。
黒いかみ、黒いふく、黒い目。
11人、ならんでいました。
「ここから先は、通れない」
「おまえたち、金太郎の一行だな」
「つるぎを、見せてもらう」
金太郎は、つるぎを見ました。
「ふるだけだよ」
「それが、こわいのよ」
リュミエール姫がささやきました。
「この動き…ただの盗賊じゃない。軍の訓練を受けてる」
「帝国の…影があるかも」
くまさんは、つぶやきました。
「これ、ただの山賊じゃないな」
女たちは、つるぎをかまえました。
「あなたを、試す。世界の理にふれる者かどうか」
金太郎は、パンをかじりました。
「おれ、ねこさがししてるだけ」
でも、風はもう、戦いの音をはこんでいました。




