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5ねんまえ(後編)
金太郎は、つるぎをもって山をあるいていました。
村には、もう人がいませんでした。
「みんな、いなくなった」
金太郎は、さびしくなりました。
山のなかで、くまがいました。
おおきくて、こわそう。でも、目がやさしかった。
「おまえ、なにしてる?」
「つるぎ、ふった」
「それ、すごいやつだぞ」
「うん。でも、つかいかた、わからない」
くまは、すもうをしかけました。
金太郎は、まけました。
でも、わらいました。くまも、わらいました。
「おまえ、つよくなる」
「うん。でも、ひとりはいやだ」
「じゃあ、いっしょにいこう」
金太郎は、ふんどしを赤くしました。
くまさんといっしょに、山をおりました。
それが、ぼうけんのはじまりでした。




