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追放された俺がふるだけの剣でキンキンキンキンしてたら、乙女が27人集まってハーレムになって、ねこをさがしてたはずが世界の理になってた件  作者: キンキンタロー


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無の塔へ

古代人の街は、静かだった。

石造りの建物は崩れかけていたが、空気は澄んでいて、どこか懐かしい匂いがした。

金太郎は、ねこを抱えながら歩いていた。

ねこはおとなしく、金太郎の腕の中で丸くなっていた。


「この街、誰もいないのに、誰かが見てる気がする」

リリがぽつりと呟いた。

その声に、エリシアが応えた。

「それは、記録の残響。この場所には、理の根がある。世界のはじまりと終わりが、ここに刻まれてる」


一行は、街の中心にある円形の広場へとたどり着いた。

そこには、巨大な石碑が立っていた。表面には、古代文字がびっしりと刻まれている。

エリシアが指でなぞりながら、ゆっくりと読み上げた。


「“理を編む者、記憶を喰らう者、世界を塗り替える者。名を持たぬその存在は、無の塔にて眠る”」

「無の塔…?」リュミエール姫が眉をひそめる。

「帝国の地図には載っていない。けれど、記録には何度も出てくる。世界の理を支える柱が、そこにあるらしい」


金太郎は、石碑を見上げた。

「それ、こわせば、世界なおる?」

「わからない。でも、そこに“黒幕”がいる可能性は高い」

エリシアの声は、いつになく硬かった。


そのとき、ねこが金太郎の腕の中でぴくりと動いた。

目を細め、広場の奥にある崩れた門をじっと見つめている。

金太郎も、そちらに目を向けた。


門の向こうには、地下へと続く階段があった。

一行は、無言のままそこへ向かった。

階段は長く、冷たい空気が下から吹き上げてくる。

やがて、彼らは地下の祭壇へとたどり着いた。


そこには、黒い石でできた円形の台座があり、その中心に、奇妙な装置が埋め込まれていた。

それは、帝国の技術とはまるで違う。もっと古く、もっと根源的なものだった。


「これは…“理の接続器”」

エリシアが震える声で言った。

「世界の構造そのものに干渉できる装置。帝国は、これを使って世界を書き換えようとしてる」


リリが、装置の周囲に刻まれた文字を読み取る。

「“無の塔は、記憶の底にあり。そこに至る者は、世界を終わらせるか、なおすかを選ぶ”」

「つまり、そこに行けば、黒幕に会えるってことか」くまさんが言った。


金太郎は、ねこを地面に降ろした。

ねこは、装置のそばに歩いていき、静かに座った。

そして、金太郎を見上げた。


「おれ、ねこさがしてただけ。でも、せかいがこわれてるなら、なおす」

「ふるだけじゃ、たりないなら、もっとふる」

「黒幕、こわす」


その言葉に、誰も反論しなかった。

乙女たちは、静かにうなずいた。

彼女たちの目には、恐れではなく、希望が宿っていた。


「無の塔へ行こう」

リュミエール姫が言った。

「そこが、すべてのはじまりで、すべての終わり」


金太郎は、つるぎをかついだ。

ねこは、彼の足元に寄り添った。

そして、一行は、塔を目指す旅へと再び歩き出した。


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