かげのうしろ
女盗賊たちは、つるぎをすてました。
「あなたに、ついていきます」
「えっ」
「あなたが、すきです♡」×11
金太郎は、パンをかじっていました。
「おれ、ねこさがししてるだけ」
くまさんは、つぶやきました。
「これ、もうハーレムって言っていいやつだな」
リュミエール姫が、盗賊のリーダーに聞きました。
「あなたたち、ほんとうに盗賊なの?」
「いいえ。わたしたちは、帝国の“理探し部隊”です」
「帝国…やっぱり」
盗賊のリーダー――名はクロエ。
黒いかみ、黒いふく、黒い目。
「帝国は、世界の理をこわそうとしています。あなたの剣は、その理にふれている」
「おれ、ふっただけ」
「でも、あなたの剣は、空間をまげ、時間をとめ、因果をこわす」
「うん。ねこは、まだ見つかってない」
クロエは、つぶやきました。
「帝国は、あなたをさがしています。つかまえれば、世界をつくりなおせるから」
「それ、こわい」
「だから、わたしたちは、あなたをまもります」
くまさんは、火を見ながら言いました。
「これで、なかまは16人か…」
「まだ、ふえる?」
「ふえるな」
リュミエール姫が言いました。
「目的地は、商業都市アウルム。そこに、帝国の動きがあるかもしれない」
金太郎は、つるぎを見ました。
「じゃあ、いこう。ねこもいるかも」
風がふきました。
火がゆれて、空がしずかになりました。
そして、金太郎の一行は、アウルムへむかいました。




