1/27
山のこえ
山に、金太郎がいました。
赤いふんどし、でっかい斧。くまさんとすもうして、木をきって、ねこをさがしていました。
それが、いつもの日でした。
でも、その日はちがいました。
空がひかり、山がさけびました。
「キンキンキンキン!」――音がしました。
木がゆれて、石がはねて、くまさんがころびました。
金太郎は、つるぎを見つけました。
山のてっぺん、光るつるぎ。さわると、手になじみました。
「これ、ふれるやつだ」
くまさんが言いました。
「それ、さわっちゃダメなやつじゃ…」
でも、金太郎はふりました。
「キンキンキンキン!」
山がこたえました。
そして、物語がはじまりました。




