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単行本を読んだ考察


 すごく時間をおいて、また読んでみたんですがちょっと怪しい文章があったのでこの人が主犯? ではないかなと考えました。

 それは【夢の通い路一】の刑事が事件現場に来た時です。


 座り込み、膝を抱えるように死んでいる年寄りがいる。


 他の死体は苦悶の表情だったり、身をよじったり、苦しそうに悶えていたような描写があったのに、この老人だけ膝を抱えているというのは不自然だなと思いました。

 恐らく他の人は毒と知らないで飲んで苦しんだのだろうと思いますが、この年寄りは違って毒の苦しみを耐えて死んでいったのでは? と考えました。

 この人の遺体の近くには着物を着た女性、シャツ姿の老人、恰幅のいい五十代の男、でソファの後ろや上に倒れているとあるので、青澤家の人達だろうと思います。

 という事は不自然に死んでいる老人も青澤家の者であり、県の医師会長であり、この家の主人なんだろうなと思われます。


 だとしたら、これは心中であり、代々続いて来た悪行を打ち切るように見せかけたのでは? と思います。……悪行は陰謀論的になりますが。




 それとどうしてお祝いの日に緋沙子は外に出られたのか? と疑問に思いました。お祝いだから忙しくて、誰も緋沙子を見られなかったのかもしれません。でも誰も心配しないと言うのは変だなと思います。だって緋沙子は目が悪いのですから……。


 一つの可能性として、緋沙子は青澤家の中では【見えない人】だったのではないかと思います。つまり取るに足らない人間、居ても居なくてもいい人間。

 家政婦の娘さんや満喜子は緋沙子を特別な人間のように見ていますが、青澤家の中ではヒエラルキーは低かったのではないかと思います。


 ユージニアの単行本の紹介に【目が見えない少女・緋沙子が感じる世界を表現した、白い幕の向こうに風景が透けて見えるカバー】とあります。カバーを見ると日常生活を送るには大変だろうけど、ある程度は見えていたように思えます。


 目があまり見えず、不思議な表現をする子でミステリアスな雰囲気がありますが、家族の中では地域の有権者の子としては不十分だったのではないか? と思います。

 だから彼女が居なくなっても、普通にお祝いをしていたんじゃ無いか? と思います。それが結果として生き延びたとも言えます。

 でもそれは満喜子が思う奇跡じゃないと思いますが……。




 これでユージニアの考察は終了したいと思います。本気で考えて面白かったです。もし別の考察があったら感想で教えてください。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


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