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自殺? 他殺?


 この事件、本当に大量毒殺事件だったのだろうか? と思います。満喜子は「大人たちが帝銀事件に似ている」とか言っていたのだが、類似点は多いが似ているとは思えないのです。


 帝銀事件は毒をのませたのだが、あれは赤痢と言う病気を蔓延させないように薬を飲めと言って毒を飲ませた。この事件はお祝いの飲み物に毒を入れました。

 もしこれから飲む物に毒が異臭や変な味があったら、すぐに吐き出すのでは?


 また使われた毒は青酸系化合物、シアン化合物でしょうか? 


 青酸系化合物、つまりシアン化合物は基本的に無臭。だが酸性の液体に触れるとアーモンド臭になると言われます。

 だが刑事が駆けつけた時にはアーモンド臭のような甘酸っぱい匂いは無く、酸っぱい、苦い、金属臭だったと言っています。それは色々な臭いがあったから、分からなかったかもしれないのですが……


 また順二は手紙で毒入りジュースをもらった時、栓を抜く音がいつもと違う、また臭いも酸っぱいような苦い匂いがしたと書いています。

 ジュースを用意した人はそう言った音や臭いに気が使ったのだろうか?

 

 こう書くと家政婦の娘さんには悪いが、家政婦も共犯関係では無いか? と思われても仕方が無いとも思います。そういった異変に気付かなかったのか? と。


 そう考えると周囲を巻き込んだ一家心中に思え、家政婦に事件の様に見立てろと言い、先ほどの隠ぺいをしたとも考えられます。またミニカーも祐の物で、薄々死ぬことに気が付いて、ジュースを零させようとミニカーを置いたのでは? と思いました。

 だが事件当日の朝で緋沙子はいつもの朝のようだったと思っています。……自殺する人って他人から見たら、普通にしている事が多いから分からないけど。


 だとしたら他殺か?


 順二に毒入りジュースを渡した人は、インタビューを答えた娘さん所の家政婦では無かったので、外部の人間がやったのではないか? アーモンド臭に気づかない人間もいるので自殺とは思えなくなりました。

 事件に巻き込まれた業者や同伴した近所の人もいるし、そう言った人が玉砕覚悟で青澤家に毒を飲ませたとか……、色々と分からないです。


 言い訳になってしまうが、この物語は満喜子の緋沙子への歪んだ依存関係が主なので事件に対して全くと言っていいくらい解決のヒントが無いし、そもそも死亡推定時刻や事件発生の時刻も無いのです。と言うか、これってミステリーなのかも分からなくなってしまいました。




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