端役のAランク冒険者の少女がレズに襲われるお話
初投稿なのでよくシステムが分かっておりません。
拙い文章ですが、楽しんでいただければ幸いです。
一応、あとがきになぜ端役なのかということは述べておきます。
是非ともあとがきまで見てください。少しですが、色々喋ってます。
「この糸を紐解け!この年増!」
糸に拘束されている傷だらけの少女の身体は、磔にされており、傷だらけの肌は痛々しく晒されている。
体躯は小柄な少女であり、その風貌は凛々しく、美しい。髪は銀色で儚げに輝き、その髪は右に青色の髪留めで纏めている。
「フフッ、存外に手こずったわね……
いい運動になった、褒めてあげるわ‥‥‥」
力の強い魔族ほど、心の強い相手を称賛する信条は持ち合わせていることが多い。
それも、仲間を逃がすために単身で果敢に抵抗したことに関して、より一層称賛の気持ちは強いだろう。
しかし、自身を侮辱されたとあっては話が変わってくる。
「で、一体、誰が年増なのかしら?」
暗闇の中から6本、脚のようなモノが出てくる。
そして脚の動きに合わせて糸が締め上げられる。
「こ、このぉ‥‥あうっ‥ッ!」
傷だらけの身体に糸がさらに食い込み、少女は苦悶の声を上げる。
「身体がこれ以上ボロボロにならないように、私の機嫌でもとっておいた方がいいわよ?
どうせまだ嫁入り前の綺麗な身体なんでしょう?」
「だ、黙れこのクソ蜘蛛年増女!
誰がお前なんかに媚びてたまるか……ッ」
相手の方が断然格上ということはイリスも知っているが、Aランクの冒険者としての矜持がある。
「いい度胸ね‥フフッ……女の子なのに、その綺麗な身体に傷跡が残っちゃうかも…………ねッ!」
さらに糸が締め上げられる。
「ぐっ!!‥がぁ‥ッ‥‥やっ‥‥め‥ッ…ぁ…」
糸を締め上げている彼女は鼻唄を歌いながら楽しそうに、苦悶の声を上げる少女を見ている。
「ぃ……ゃ…ぁ…」
視界に火花が散る、自分の体がどうなっているのか、考えることすらやめそうになる。
(こんなことになるなら………
あの人の忠告を聞いておくべきだったな………)
仲間を助けにいく、といったら、頑なにそれは罠だと言い張り、自分の命も、全財産も賭けると言っていた、奇妙なフードの少女。
その時焦っていたイリスは不審者だと衛兵に突き出してしまった。
「……っ……ぁ…」
そんな彼女に懺悔し、イリスの意識は遠退いていった。
「中々、骨のある女の子ね……」
力なく、少女の四肢は拘束されている。
白い肌に華奢な身体、しかし彼女は、その責め苦に屈することなく抵抗し続けていた。
その凛々しく気丈な姿を思い返す。
(あの気丈な心、そして身体に残された傷跡、佇まい、私としたことが、自分が傷つけた身体を、あの子を、美しいと感じてしまったわ……)
「………っ……ぁ…ッ…」
(……あの目、諦めない真っ直ぐな心がストレートに感じるわね)
緋色と藍色の目、オッドアイ。放っておけばさらに脅威的な高位の冒険者になると署の本能が告げている。
(私ったら、だから嬲りたかったのかしら………若い芽を摘むのはやはり楽しいわね…)
アラクネは少女の右に纏めているサイドテールを撫でながら感慨に浸る。
魔族と人間は種族や価値観は違えど、両者とも心は持っている。
「アラクネお姉様、彼女は人質にしましょう!
もうそこら辺にしておいて、これからが本番なのですから無駄な労力は省きませんか?」
糸を締め上げていた蜘蛛の魔族アラクネの後ろから少女が出てくる。
彼女の側近である魔族の意見をないがしろにはしない。
「‥パイダ‥確かにその通りね、次の行動を起こすとしましょう」
(この子、愛玩用にするのもいいわねぇ…)
アラクネは糸を緩めた。
冷静になった彼女はパイダに少女を預けることにしたのだろう。
「フフッ、Aランク冒険者のイリスちゃん?
私のことをご主人様と呼ぶ練習でもしておきなさい、パイダ、あとは頼んだわよ」
(いつまで、その気丈な心が持つかしら…とっても、とーっても、楽しみね)
アラクネは奪った鞄の中の冒険者カードを手に取り、その写真と、拘束された身体を交互に眺めながらそう言い残し、闇の中に消えていった。
アラクネの気配が消えた後、パイダはイリスに駆け寄る。
「‥‥‥…………………イリスちゃん!イリスちゃん!大丈夫?」
「うっ…………………
あの年増蜘蛛は、いないみたいね………
………というか……貴女に‥呼ばれて‥来てみたら‥この様よ‥どういう‥つもり‥‥よ‥」
「ごめんなさい…で、でも一応助かると思うし、私に任せといてよ」
戸惑いつつもパイダは自信ありげに喋り出す。
しかし、その姿をイリスは一瞥し、冷淡な目を向ける。
「心配も、信頼もしてたのに」
「えっ……」
「…私は、悪いけど仲間を裏切ることはできないし、貴女のことも、信用なんて、できないよ。
私に悪いと思う心が少しでもあるのならさっさとこれを解いてちょうだい」
パイダは人間に化け、よく街の酒場まで出ていた。そこでイリスとは仲良くなったのだ。
この場にイリスがいるのも、パイダが自分の身が危険だと、救援を魔法を通じてイリスに連絡をしたのだ。
「やだ」
目から光が消えていく、一言つぶやいたその言葉からは狂気が感じられる。
彼女の頭には、2人で楽しく街で買い物をしたこと、仲良くお喋りしたこと、大切な思い出が蘇ってくる。
『パイダちゃんは私と違ってスタイルいいし、こっちの服の方が似合うよ!』
『え!そうかなぁ///せっかくだし着てみるね……
……………………どう、かな?』
『うん、とっても綺麗。やっぱり美人さんが着ると違うね!』
『////////あ、ありがと//。で、でもお金高い…』
『いいのいいの!私が買ってあげる。文句は言わせないよ!』
「ヤだ」
『じゃじゃーん!パイダちゃんに前買ってあげた服、届きましたー!早速着てみて!』
『あわ、あわわわわ……ありがとう……
……………あれ?』
『この前ご飯奢って貰ったし……
そのお礼に、実はこの刺繍とボタンは特注で私が付けたのだー』
『えっ……凄い!こんな、プロみたい……ほ、本当にこんなことまでしてくれて、悪いよ……』
『いいっていいって!私が好きでやってるんだしさ。それに、家が厳しくてあんまり自由がないんでしょ?
お嬢様、貴女の騎士からの貢物です』
『ち、ちょ///イリスっ///ふざけないで//』
「やだ」
夢のようなひと時、それはまさしく泡沫のような。
初めはただ、人間の街で情報収集をするため、1人でも多く、冒険者を簡単に葬るため、人間と馴れ合う必要必要はない。
そんな気持ちで街に来ていたパイダの目的は変わっていた。
『じゃ、またね!パイダお嬢様~』
『いい加減それやめてよッ////』
イリスと別れた後、彼女はダンジョンの自室にこもる。
『はぁっ……はぁッ…はっ…ッ…//』
(この服はイリスちゃんが、私の、私だけの為に………)
『んッ……んんッ////………好きッ……』
(イリスちゃんの、匂い……大好き)
パイダは何度もイリスと会う内に好感以外の感情が芽生えていた。
それは愛や恋といったものなのか、はたまた独占欲であるのか。
「………いいから早く解いて、全く……
帰ったら……お説教なんだからね!」
(さっきは………強く言い過ぎちゃったかな?)
パイダの激情をいざ知らず、イリスはパイダを先ほどとは違い、優しく見つめる。
きっと、何か理由があるのだろう。ちゃんと話をすれば、また前の関係に戻れるとイリスは思っている。
(もしかして、イリスちゃんが、イリスちゃんが、私の、前からいなくなる?)
パイダの頭には大切な思い出がすべて無に返るような感覚に襲われる。
「…………ヤダ………………ヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ、絶対に嫌だ!!」
冷たく言い放ったイリスの言葉を思い返し、パイダは激情に駆られる。
目の前の優しい瞳で見つめているイリスに、彼女は気づいていない。
先程のイリスの言葉から、パイダは拒絶された、突き放されたと解釈し、周りが全く見えていない。
「パイダちゃ…ッ…あああああ!」
イリスの声が遮られ、急に糸が締め上げられる。
「へっへへへ…イリスちゃんは、自分の、置かれてる、状況を、理解した方が、いいんだよ」
「や…やめ…ッああああああああああっ」
「イリスちゃんは、ここに来た、時点で、お姉さまに、負けた、時点で、もう、私の、モノ、なのッ!」
(私はッ!私はッ!貴女を、手に入れるッ!逃がさない、絶対に逃がさないッ!)
魔力を糸に流しながら糸の締め付けを強くしていく。
(なに……これ…痛いだけじゃ、ない?…
身体が………熱いっ………)
「フフフフッ、イリスちゃんが私を受け入れないなら、気持ちよーくして蕩けさせて、私なしで生きられなくしてあげる!」
(私は貴女のことを思って何回も何回も何回もッ!
ああっ、愛おしい、愛らしい、欲しい、全てがッ!)
「ひっ……」
「!!……フフ……フフフフ……今の表情…
貴女のその絶望を感じたような表情……
初めて、初めて見たわッ!!」
「っ…………ひやぁっ!? ひっああっ……!!」
(これっ……今の…私の、声?)
痛みだけだった四肢の拘束は、パイダが魔力を流し込んだことで、快楽と痛み両方が絡み合っている。
感じたことのない感覚に身体の中がぐしゃぐしゃにかき混ぜられているようで、思考が定まらない。
「フフ、フフフフッ♪さてさて♪いつまで強気でいられるかなぁ♪
縛られて、苦しいはずなんでしょう?
そんなに可愛い声出しちゃうなんて、イリスちゃんは淫乱なんだね♪」
「ち、違ッ…ふぐッ………ひっやぁあっ……!!」
(声っ、こんな声、出したくないのに……)
「その表情ッ!上気した頰も……なんて、綺麗なの……早く楽になってしまえばいいのに、その貴女の心を壊して壊して蕩けさせて、私だけのモノにしたいッ……!」
「ーっ……はーッ………はーッ……っ…………!?!?……こ、来ないでッ………!」
糸を締め上げるだけでなく、一歩、一歩とイリスに近づいていく。その息は荒い、獲物を目の前にした獣のようだ。
彼女はイリスの目の前まで来ると、笑みを浮かべ、そして、彼女の服を引き裂く。
「ッ………ぅ……」
洞窟の中に肌と下着は晒され、これから起こるであろう恐怖とその寒さにイリスは震える。
獣のような瞳でそんな肢体を覗き込み、今にも折れそうな、彼女の華奢な身体に、肌に触れる。
「この純白な肌……まだ楽しみも喜びも、快楽すら誰も、誰の手も触れていない、傷跡すらもとーっても綺麗な貴女の身体……」
「ッ……いやっ…」
なぞるように太ももに触れ、その手は段々と上がっていく。
「この身体は、もう私のモノ………」
痛み、恐怖、そして快楽、イリスの普段からの気丈な表情が崩れそうになる度に、パイダは夢中になっていく。
イリスが今までに感じたことのない刺激に戸惑いながらも、己を保とうと必死に抵抗をしている姿にパイダの嗜虐心は高まり、盲目的になっていく。
「フフフッ………何度でも、何度でも堕としてあげる!…今度起きたときも、壊れるまでかわいがってかわいがってかわいがってかわいがってかわいがってかわいがって、私しか見れないようにしてあげるから…!」
「だめ……いや、だ……だれ、か…助けて……」
初めて怯えたような言葉を上げたことで、パイダはさらに興奮する。自分がこの少女の心を少しずつ変えていっているかのように感じたからだろう。
「最高……んッ…最高よ…じゃあ私との愉しい愉しい初夜を送りましょう………私が、貴女の初めての人になるの……」
「ひっやぁ…い…あっあひあっっっ……」
首筋を舐め、歯を立てイリスの身体を味わう。
そして指は、まだ誰も触ったことのない場所へと向かう。這うようになぞるようにゆっくりと近づいていく。
「やぁっ!…い…あっあやっ!!…………ひあっっっ……!!」
「無駄よ♪無駄無駄♪」
押さえつけられた身体を、涙ながらに必死に身を捩り、その華奢な体躯で抵抗する。
「ほらほらぁ〜♪私の指が、もう、女の子の、大事な、だ〜〜〜いじなところまで、着いちゃうよ♪」
「あっ…やっ!!……ひあっっ…!……
ゃ……め…て……っ…」
(フフッ……そうだ♪)
「私のこのなが〜〜い舌で、ついでに掻き回して、味わってあげるわね♪」
「!?い…いやぁ……ッ…やめてっ………
!?………んんっ……ゃぁ………」
パイダの舌はイリスの頰を舐め、指と同じような進路を辿る。
(なんていい味なの………これがイリスの……ふふっ……あそこならッ、あそこならッもっともっともっともっともっと、濃い味を、イリスを味わうことができるっ!!!)
ゆっくり、ゆくっくりと、イリスの視界に入るように、見せびらかし、その表情を楽しみながら自分の欲望の終着点まで伸ばしていく。
「ほら、ほら、ほらッ!!もっと、もっと抵抗しないと、もう、ほら、届いちゃうよ♪」
長い舌は身体を舐めながらゆっくりと下へ、下へと這っていく。
「!?!?!?!?ッいやっ!いやっ!!そこはッ!!そこだけはダメッ!!いやああああっ!!」
イリスは踠いて踠いて懸命に振り解こうとしている。
抵抗していないわけではないが、四肢の拘束はより強固になり、どんなに足掻いても、踠いても、彼女の陵辱から逃げる術はないのだ。
「ぁ………ぁっ………ぃ……ゃ……………」
布越しに、舌の感触が伝わる。
少女がそこだけはと、ずっと抵抗し続けた最後の砦。
「ふふっ♪もうイリスの負けよ♪ここまできちゃったら、もう絶対に……♪」
疲弊し切った少女の頰には涙が流れ、絶望の表情を浮かべている。
身体は震え、身体の芯は燃えるような感覚にさいなまれる、が、それはパイダの方が強いだろう。
目の前には喉から手が出るほど欲しかった理想の宝物があるのだから。
(分かる、分かるッ!分かる分かる分かるっ!最高よ!最高の貴女の、私が求めていた貴女の初めてが、私が欲しくてほしくてほしくて、たまらなかった、世界にただ一つだけの………
この薄布一枚の先に…………)
焦らすように舌と指を動かしている。もう誰も邪魔をする者もいない。イリスもまともな抵抗はできない。全てがパイダの掌の上だ。愛おしくて、凌辱したくて仕方がない。
弄ぶのを楽しんているのだ。蜘蛛の巣に囚われた美しい蝶を。
ついに、身を捩っても全く意味がないことを悟り、イリスは目を瞑り、歯をくいしばる。
(絶対にこんな理不尽には負け、ないっ………)
「ふふ♪ようやく、私を受け入れる気になったのね♪」
イリスはもう、これから起きる絶望に、その程度の抵抗しか彼女にできることはなかった。
「ふ、ふぇ…………?」
突然、糸の拘束が外れた。身体は自由になり、力なく倒れそうになったところを抱きかかえられ、目を開く。ギルドの救援なのか。
そこには壁に叩きつけられたパイダの姿が映っていた。
「くそ、いったいなに、が………ッ!!お前っ!早くその子を離せッその子は私のモノ、私の、私の花嫁だぞ!!」
パイダは一瞬でイリスから引き離され、壁に叩きつけられた。あと少しというところで邪魔をした黒装束の少女に憤怒の叫びをあげる。
「……………探すのに手間がかかってしまった。
なんとか間に合った……って感じかな…
うーん、やっぱり無理やりにでも止めた方が良かったかな?こんなに傷だらけになってるし………」
「………………私を引き止めた、女の子…?」
その少女は平静を装ってはいるが、抱きとめているイリスには彼女の鼓動が早くなっているのがわかる。
衛兵に突き出されたあと、ずっと探し続けたのだろう。
「……ッ!
あ、あのっ!!………さっきはごめんなさい、もう、私を置いて逃げて………
この子はAランクの魔族よ、それにおそらくSランクの魔族も……」
傷だらけの身体でありながらも、彼女は矜恃を捨てていなかった。
そして、彼女は俯きながら少女に告げる。
「それに、彼女の狙いは、私…………
私が残れば、みんな、無事だから…」
出来る限りの笑顔を作り、助けてくれた少女を見る。
その少女はとても凛々しく、美しかった。
イリスは自分の所為で彼女も同じような責め苦に合ってしまうのではないか、と、自責の念を感じている。
一刻も早く、この場から逃げて欲しかった。
「…………嫌です、あまり力も入らないでしょうが、しっかりつかまっててください」
「なんで…?私、貴女の忠告を聞かなかったのよ?
Aランク冒険者にもなったのに、冷静にもなれないで………そんな、私なんかのために………」
イリスは涙を浮かべながら問いかける。
そんなイリスに彼女は
「私は、貴女とイチャイチャラブラブ百合百合するためにTS転生してきたんだ。ぽっと出のクソ魔族に盗られてたまるか!」
「へ……?」
「愛のない無理やりな、レズプレイ羨ま……
いや、けしからんことだ!反対!」
締まらない言葉をパイダに投げかける。
「……………私もあの手この手を尽くしても、拒否されて誰かのものになっちゃうなら襲っちゃうかも………
ッ………
『気配遮断』」
「なっ!?!?消え!?!?」
パイダは自身の魔力を展開させ、二人を包囲しようとしていたが、目の前から二人が一瞬にして消える。
「……一応言っとく、貴女にイリスは譲れない。
貴女はイリスを幸せにするつもりがないんだから」
パイダは辺りを見回すが、何もなく、なんの気配も感じることはできなかった。
「次にイリスに近づいたら、吹き飛ばすだけじゃすまないから。今回は、今回だけはイリスの友達だった貴女に免じて何もしないってことを忘れないで」
(…昔の貴女に戻らない限り、貴女はイリスにとって害でしかない)
パイダは虚空を睨みつけている。
最早彼女の言葉など、敵からの宣戦布告にしか捉えていないだろう。
「よかった、間に合って」
イリスを抱きながら移動しているが、そのスピードは凄まじい。
「え、えーっと、本当に助けていただいてありがとうございます……」
「イリスちゃんのためならたとえ火の中水の中ってところだよ〜」
「あ、貴女も私の……その、身体が、欲しい感じ……?」
「……」
二人の間に沈黙が流れ、彼女が走り抜ける風と、草木の音のみが響いている。
イリスは彼女に改まって話しかける。
「……………私は、貴女がいなければ恐らく、あそこで陵辱され……………
最後はどうなっていたのか分かりません」
「……」
「貴女が、望むのなら、私を好きにしても、別に構わない……です」
イリスは勇気を出して彼女に想いを伝えた。
傷だらけで、嫌な汗は垂れ、服は裂けている。誰もが苦痛で泣き叫びたいと思うような状態で、彼女は凛とした表情を浮かべようとしている。
「………痛ッ」
「無理はしないで、スピードも緩めるし、眠っていて」
「だ、だけどッ………ぅッ……」
「じゃあ、これはお願いじゃなくて命令」
彼女は優しく、イリスの髪を撫でる。
それはとても心地よいものであった。
「それに、私は貴女の身体が欲しいわけじゃない。
貴女の全部、全てが欲しい、心も身体も…………
ま、ゆくゆくはって話だけど」
「へ……?そ、それって…もしかして……」
顔が真っ赤に染まり、限界点を越したのか、きゅう、とイリスは気を失ってしまった。
「明日からプロポーズ大作戦かなあ………
外堀を埋めることも忘れないようにしないとな…」
彼女は自分の愛する人を抱え、闇夜に消えて行った。
しかし、イリスは他の同性からも狙われる体質のようで、無事平穏に過ごすことができるのだろうか。
彼女たちがくっつくのはそう遠くない未来のお話。
(あと少しだったのに、あぁ……………
イリスちゃん、イリスちゃん、イリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリスイリス)
「絶対に、逃がさない」
実はこの世界は漫画かエロゲか、ゲームの世界というのを想定しています。
なので本来イリスはあそこでレズられて壊れて食べられてしまっているか、嬲られて(リョナラー歓喜状態、わたしにはリョナラーの気持ちは分からないが)死んでしまっています。
そこで今回主人公ではありませんが、イリスを助けにきた少女(原作でイリスに一目惚れしてしまった人)が異世界転生者であり、創造神的な女神に頼み込んでこの世界に来て、運命が変わった、これからさらに変わっていく的な話です。
でも、助けてしまったせいでもっとイリスに執着しそうなヤバめの子を生み出してしまったことに気づいてませんねぇ。
単純に、死ぬ運命な女の子とか、人生ハードモードの女の子とかを助けるのっていいですよね、浪漫だと思ってます、本当。
初めての試みなので、何かしら評価をいただけると他の小説も書いてみたいなと思いますし、とても、とても嬉しいです。
豆腐メンタルなので批判的なコメントは勘弁してください。何卒よろしくお願いします。