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その中年。ここに建国せり。  作者: オットー
第一章
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快適さを求めて

俺 TUEEEEEEEではなく  俺 ずりぃぃぃぃ です


 俺は他にも、やりたかったことをシステムに反映することにした。


DMダンジョンマスターは、任意で配下モンスターを野良モンスターに還すことが出来る。


・指定のモンスターを生み出す魔法陣を描いた石版を作り出すことができる、但し、モンスターはそのダンジョン内で最大数を10体までとし、先に生み出されたモンスターが減少しなければ生み出されることはない。 その石版はそのモンスターを通常召喚するために必要なDPの3倍を必要とする。


・DMとその指定した配下は、自由にダンジョン内を転移で移動することができる。



 お気づきだろうか? このシステムを利用することにより、任意のモンスターを好きなだけ創り出し、野良に還すことが出来、結果、DP稼ぎに利用しても良し、狩ってもよし、となるのだ。


 しかも、魔法陣は石版型なのだ。 どこでも自由に移動できるから、自分の好きな場所にモンスターを発生させられる。 そしてDPがある限り、石版はいくつでも作れる。


 例えば、砂漠地帯に兎モンスターを発生させて、更に野良モンスター化できるので、その地域だけ兎モンスターだらけにすることも可能なのだ。

 ただ、野良化した場合は餌が必要なので飢え死にするだろうがな。





 さぁ。これだけシステムを弄れば、そろそろ良いだろう。


 次は設備を構築するかな。


 まず、コア部屋を2回りほど大きく作り直す。


 そこに、大きめの画面を2つ設置する。 一つは領域全体のマップで、もう一つは領域内で任意の場所を任意の大きさで映すマップ画面だ。 よくあるカーナビやアプリの類似品のようなものだ。


 そして、高性能のパソコンだ。 これは概念やイメージを使って作製した。 早速新システムが役に立った。 「こういうアプリが欲しい!」と思えば、DPで作れるようにした。



 さて、敵・味方・それ以外、の表示しかできなかったソナーのスキル。 それの上位版とも言えるものを作り出す。


 高性能PCに「モンスター大全」というアプリを作り出す。イメージで作れるって便利だ。プログラマー泣かせの高性能さだ。

 このアプリは、コア部屋の画面で収集したモンスターの情報を、自動でわかりやすく纏めてくれるように作った。 ああ。そういえば色んなゲームにこんな機能あるよな。


 でもって、その「モンスター大全」を利用して、画面内のマップ上の全モンスターキャラの種族名と個体名、それにおおよそのLVや所持スキルなどの能力をも予測したり、調べられるようにした。もちろん予測と違う部分は即座に修正される。


 超広範囲で超高性能の、予測演算機能付きで、誰にもその存在を認識することのできない監視カメラ。その情報の保存容量は制限が無い。



 ここまでやれば、マップ上での全キャラクターの配置を理解できるし、それに、俺が持ってないスキルを所持しているモンスターを、探したり、作り出したりして野良化させたりして、スキルを覚えることもできるし、スキルレベルのレベリングにも使える。


 もちろんその場合は狩る事になるのだから、普通にレベル上げにもなる。


 目的のスキルを持った敵を検索、転移して倒して吸収。コア部屋に転移して、また敵を検索。


 かなりチートなレベリングが出来るな。 いやぁ楽チンだ。




 しばらくは、出来るだけ取得していないスキルを覚えて、擬態出来る種類も増やして、自分のレベルとスキルレベルのレベリングをすることにした。




 そんな中、俺にはあるひとつの事が懸念となっていた。


 参謀的な存在がいないのだ。


 もちろん配下たちは考えることも相談しあう能力もある。が、どちらかというと戦闘寄りだったり、あまり群れない種が多い。 俺たちのダンジョンやモンスターの全体を把握し、状況を分析する能力を持つ者がいないのだ。


 なので、そろそろ新たな配下を召喚することにした。


 散々迷った挙句に呼び出したのは・・・・・。


 ヴァンパイア・ラミア・デュラハン・インキュバス・サキュバス・ガーゴイル・ヤマタノオロチ・ノーライフキング、ミミック・ファイアバード・アイスバード・ワイバーン・リザードマン・ケルベロス。


 これだけの数を召喚した。


 どの種族が、参謀にふさわしいかは俺にはよくわからない。 なので、とりあえず全員を参謀見習いとして働かせて、才能と実績を加味して決めようと考えたのだ。 DPは結構消費したが、しょうがない。


 自分でも把握できないくらい召喚した。 理由は参謀になるための試用期間だ。

 砂漠地帯で、同じ範囲の領域を、自由に統治させることにした。全体評価をする為だ。

 領域の範囲内では俺と同じ能力を使うことができるようにした、こいつらが俺に反旗を翻すことはない、全員ダンジョンマスターの能力によって呼び出されたからだ。

 条件はほぼ同じ。その領域の範囲から外側には影響が及ぶようなことは禁止しだ。

 その統治させる場所は、全部似たような場所にあるが、判断を下したあとに文句が出ないように、ジャンケンで勝った順で選ばせた。

 運も実力の内。という理由でだ。 場所で文句をつけるヤツは最初から参謀候補には成りえないが、念のためだ。 俺が求めるのは結果だ。もちろんそのへんにある会社のように結果だけを求めるわけではない。 途中経過の全てを見るつもりだ。


 何事もなければ、これから一ヶ月の間、やらせる。




 その間は、特に俺自身は何か特別に目的を決めないで、ゲームをのんびりやる予定だ。

 参謀を決定したら、大陸内で、俺のダンジョンの領域ではない部分。 そう、人間たちが住んでいる場所を領域に取り込む予定だ。




 おお、そうだ。 まだ今のうちにやっておこうと思って忘れていたことがあった。


 ダンジョンのコア部屋。 所謂、俺の本拠地を過ごしやすいように改築を兼ねて家具等を設置しようと思っていたんだ。 時間のある、今のうちにやってしまおう。


 今までのコア部屋を改築しながら家具を設置していこう。


 入口側は普通の洞窟っぽい作りの廊下にしておき、ドアを開け中に侵入すると、10m先に噴水を設置、そこを中心としたドーム状の庭園に作り上げる。

 今後必要になればこの部屋を中心にして、周囲に部屋を作ることが可能だ。


 ドーム型の奥の方に、またドアを設置し、そのドアの向こうに机やテーブルソファー、簡単なキッチンと冷蔵庫や茶箪笥を置く。所謂応接室のようなものだ。 招待する相手は今のところは皆無だが・・。


 その更に奥に、大画面の高画質スクリーンを壁に取り付ける。 超高性能PC・それを設置しておくデスクセットを用意した。

 その部屋の脇に小部屋を作りそこはシステムキッチンと、そのキッチンを使いこなすのに必要と思われる物を設置する。

 キッチンの反対側にも小部屋を作り、そこにとても寝心地の良いベットを設置。小さい冷蔵庫とベットに座って丁度良い高さのテーブルも置く。


 庭園側のドアの横に、ひとつのドアをつける。 そこはトイレだ。スライム状態では不必要だが、一応なんとなく設置しておいた。


 奥に扉を設置し、そこはかなりの大きさの宝物庫にした。その最奥にコア用の台座設置し コアを祀る。

 ここに来てやっと宝物庫を造ることができた。 忘れてたのではなく、必要性が今まで無かっただけだ。


 これだけの造りならば、ここでの生活はとても快適だろう。


「この世界にこれほどの快適空間で過ごせる奴は、この俺以外にはいないだろう!」


 満足して笑みがこぼれる。 次の瞬間。


「リアルでは、負け組の中年だけどな・・。」


 寂しくなった。 でも、負けないぞ! 複雑な気分でこの作業を完了させた。


主人公のタニサは、「安全・安心・快適」を求めているようです

 

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