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暁の英雄〜とある少年が英雄になるまでの物語〜  作者: �����
第壱章 異世界セットアップ
7/15

第五話 動き出した歯車③

もうサブタイ付けます、絶対1章長くなるんで、前の話にも付けます。

命名法則はありません。

その時の気分です。


追記

足しました

 いつもは静かで穏やかな森の中なのだが、その日は一人だけ大声で叫ぶ者がいた。


「おーい、倫ー!ど、どこにいるんだー!返事してくれー!」


 将生は一人で草木を既にかき分けられた草木の道を通って森の奥の湖の所へと進んでいた。


「ハァ…ハァ…っくっそぉ…来た道辿ってるのになんで出れないんだ?流石に着いてもいい頃だろ。」


 一度立ち止まって確認するが、後ろには自分が通ってきた道、目の前には先程草木をかき分けながら必死で走ったと見られる道の跡があり、この道を辿れば湖の所に戻れるはずなのだが…


「迷ったとか?いや、それは無いな、通った後の道は…」


 考えても何も浮かばず、将生は木にもたれ掛かった。


「どこなんだよここは…昼夜逆転といい見たこと無い獣といい馬車といい、あれか?今流行ってる異世界召喚とかいうやつなのか?あ、でもなんか思ってたのと違う気がするんだけど…こういうものなのか?くっそぉ…意味分かんねえよ。」


 見渡せば、木、木、木、遭難待ったなしの光景である。


「てか何も音聞こえないな…もうやられてるとか無いよな?少なくとも水の中に入れば安全だからなぁ。」


 ふと手の届く範囲にある雑草と思わしき草に触れようとした。

 しかし、その手はその草に触れることなく地面に当たった。


「ん?あれ?」


 横を向くと、なんと手が草をすり抜けていた。


「うおぁ、なんだこれ!…ん?なんか地面がデコボコしてる?…っ!」


 将生は何か思いついたのか、地面を少し撫でるとすぐに立ち上がり、再び走り出した。


「待ってろ倫…今行くからな!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 濃い緑色の液体…血なのだが、それが無防備な二人を頭から覆い、見るにも耐えない有り様になっていた。


「……あっ、えっと……」


「はぁ……リリーシャ様…」


 流石の元王宮近衛隊長の男と言えども、この有り様を擁護することは不可能に近いものだった。


 しかし、そんな茶番事をやっている余裕は無く、また黒い虫がぞろぞろと近寄って来た。


 我に返った初老の男は、気絶している少女とさっきからずっと呟いていて軽く精神崩壊しているであろう少女の二人を肩に担ぎ、馬車に戻ろうとした。


「リリーシャ様、早く行きますぞ。」


「ええ、分かってるわ…」


 リリーシャは森の奥を見つめていた。


(このイヤな雰囲気は何?奥から凄く気味の悪い雰囲気が漂ってる…)


 何か森がざわめいているような気もした。ただのカンだが…


「彼が…危ないかも…」


 その時、初老の男はリリーシャが呟いた言葉を正確に聞き取れなかった。


 リリーシャは地面から剣を抜き、さらにもう一本の剣も抜いた。そして先程の少年が通ったと思われる草を踏み越えた後を走っていった。


「なっ、何をしてっ!ぬぅ…」


 出遅れた初老の男は辺りを数匹の虫に囲まれてしまった。


「この子らを持って追いかけるのは無理だろうな…仕方ないベスターに任せるか。」


 右肩に担いでいた少女を左肩で一緒に担ぎ、腰の剣を抜いた。そして体勢を低くし、剣を前にして構えた。


「少し力が入るが了承して欲しい。『■■■・■■■■』」


 地面を蹴って走り出した瞬間、初老の男を中心に突風が吹き、周りの黒虫をを吹き飛ばした。

 前方が開けると、男はそのまま馬車に向かって一直線に駆けていった。



 馬車の方では異様な光景が写っていた。ベスターの周りは黒虫の緑色の水溜りが出来上がっており、黒虫の残骸と思わしき物まで浮いていた。


 しかし驚くことに、馬車は一切血で汚れてはいなかったのだ。


 ベスターがまた一匹の黒虫を切り落とすと、向こうから戻ってくる初老の男に気付いた。


「早いですわね……あら、そっちは片付いたんっですっかっー…ってあら、お嬢様は?」


 ベスターは腕を後ろに振りかぶると、後ろから襲い掛かる黒虫を振り向かずに一閃した。


「リリーシャ様は森に入られた、ベスターはこの二人を町まで保護してもらえないか?私はリリーシャ様を連れ戻しにいくつもりだ。」


 初老の男は少女二人を荷台に寝かした。


「……連れ戻す役目ならっ是非ともこの私がっ…」


 さらに左右から同時に来たのを両断。


「戦闘が起こる可能性のある状況でベスター殿をリリーシャ様と二人きりにさせるつもりはありませんので。」


「……わかったわ、先に戻っている。お嬢様を頼んだわよ。貴方も気をつけてねっ☆」


 ベスターは初老の男に向かってウィンクをした。


 そして上から飛び掛ってきたのを剣の腹で受け流し、落ちたところを串刺しにした。


 ベスターは瞬く間に襲い掛かってきた虫を難なく倒していた。

 そのせいか虫は怯み、おかげで馬車を走らせる隙が出来た。


 馬車が動き出した直後、黒虫が襲い掛かるが、それは初老の男によって切り伏せられた。


「頼んだぞ、ベスター。」


 馬車が視界に映らなくなるのを確認すると、初老の男は少年とリリーシャが進んだ道を辿った。


「やれやれ、明らかにこちらの世界の住人ではなかったな。ジャパンかチャイナか…」


 初老の男は独り言を呟きながら森の中を進んでいった。


 森を進むにつれて、だんだんと魔物の出現率が高くなってきた。


「やけに多いな、先程の襲撃といい不自然すぎる…リリーシャ様が無事であれば良いのだが。」


 それから少し進んだところで足を止めた。

 右側前方の方角から木々が倒れる音と軽い衝撃波が来たからだ。


「あそこか…」


 初老の男は木々が倒れた所に向かって走るスピードを先程より上げた。



補足説明


黒虫→アリ+Gみたいな奴のデカイのを想像してください(これキモいわ)


ベスターオネエ?→も後に


絶望要素無くね?→これからこれから、テンポ悪いからまだ来てないだけ、安心してくだい


更新ペース→一週間に1話更新できたらなぁ…とおもっています。(無理)



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