ホワイトリリー・日白利莉(ひしろ りり)
だらだらと書きます。筆者が現役の大学生なので、投稿の速度は遅いです。
俺、本物川 新は、今年から都内の大学に進学した大学生だ。
とはいうものの、俺はここしばらく大学に通っていない。
・・・いや、正確には、「今日から俺はしばらく、大学に通えなくなるだろう」といったほうが正しい。
想像してみてほしい。
この春から一人暮らしの大学生の家に、突如として見知らぬ幼女が迷い込み、「私と一緒にセカイを救って」などと言われて、誰が自分の正気を信じられるだろうか。
残念ながら俺は、未だに自分の正気を信じられないでいる。
「・・・なあ」
「・・・なに?」
「結局お前は、なんなの?」
「だから何度も言ってるじゃん。あたしは、人口精霊のリリ。ホワイトリリーのリリだよ」
「・・・ホワイトリリーって、何?」
「えー!知らないの?お酒の種類だよ?」
「だよ?って言われても・・・俺、未成年だし・・・」
「ミセイネン・・・何それ、この世界の種族の一つなの?」
「なんでこの世界にあるお酒のホワイトリリーは知ってて、未成年って単語は知らないんだよ・・・」
俺、本物川新が、このよくわからん幼女・日白利莉と出会ったのは、ついさっきのことだ。
俺がいつものように大学から帰り、住んでいる部屋のアパートを開けると、彼女はいた。
なんというか、まるでそこが自宅かのように、くつろいでいた。なんならお茶とか飲んでた。
「おかえりー」なんて声も聞こえてきた。まるで家族のように。
実際には家族どころか、知り合いですらないのに。
「え、え!?えっと・・・えぇ!?
「あ、はじめまして!あたしは、『バッカスの僕』の一人、ホワイトリリーのリリ。地球名でいうと、日白利莉、だよ。よろしくね、マスター」
・・・分からない。分からない。この子が何を言っているのか、俺には分からない。
「バッカスの僕」ってなんだ。ホワイトリリーってなんだっけ。地球名って、その言い方はまるで、目の前の女の子が例えば、地球外生命体みたいな言い方じゃないか。なぜここにいるんだ。カギはどうやって開けたんだ。
さまざまな思いが頭を過ったが、まず俺が発した言葉は―――
「まず、服を着ろ!」
だった。