紅い夜〜始まり〜
ー朝ー
何気ない朝、何時もの朝
変わらない朝、これが私の日常
いつもどうり学校に行って
勉強をする日々、そう、いつまでも変わらないはずだった
ー昼ー
学校で昼食を食べていると唐突に友人が
「ねぇ、緋奈乃、あんた知ってる?」
「何のこと?」
「最近の殺人事件のことよ!」
そんなことを聞いてきた、当然
「知ってるよ、最近のニュースそればっかだし」
この殺人事件とは、原因不明の連続殺人
道端で人が倒れて息をしていないところから始まり
心臓を貫かれているものや、水の中に沈められているものまで
犯行手口は多岐に渡るのである
「それで朝のニュース見たら、この近くでもあったらしいよ」
「あっ、それ私も見た!」
何度も見て、何度も思う
この事件はこの世界の、同じ日々の物でわないと
あの夢と、同じ物なのだと
ー夕方ー
「ああっ、今日も疲れたなぁ〜」
そんなこと一人、駄弁りながら夕暮れに染まる道を歩く
すると後ろから
「緋奈乃も、今帰りかい?」
兄ー月夜の声がかかる
「あっ、兄さん今日生徒会は?」
「休みだったよ、すぐ家に帰れる」
「そうですか!久々に一緒に帰れますね!」
こんな事を話しながら、二人は家に向かって歩く
その途中で緋奈乃は、ふと空を見上げた
「兄さん、月が見えますよ!うっすらと赤くて綺麗ですよ!」
緋奈乃がそう話した一瞬、月夜の顔に曇りが浮かぶ
「どうしました?兄さん?」
「いや、本当に綺麗な月だなと思ってさ」
そんな話しをした後、二人はまた歩き出した
たが、月夜は誰にも聞こえない声で
「これから来る、紅い夜に浮かぶ月だとしたら」
そう言って歩き出した
ー夜ー
緋色に近い赤髪をなびかせ
紅く染まり始めた街を
少女ー時神 緋月はただ一人、走っていく
その身を敵の血で赤く染めながら
何も考えずに
これが、自分の為すべき事だと信じながら・・・・
おはこんばんちわ!平入 夕弦です!
今回は一話を書かせていただきました、楽しんでもらえてたら幸いです
実はこの前投稿したこの作品の序章が、お気に入りに登録してもらったんです
しかも投稿した次の日に!もう、嬉しすぎて発狂しましたよ
そんなことより、この作品を読んでいただいた読者様誠にありがとうございます
近いうちに次の話を出しますので、どうか暖かい眼で見守って下さい