町発見+門番=人里に入るまで25話…。(ナゲェ
長いし遅いしですいません。
…前回から数時間後
辺りは太陽が沈みかけ、夕暮れ時であることが分かる。
魔物の気配も無かった。町が近いからだろうか。よく分からんが。
「ん?何か見えるな…?」
〈マスター!!あれ、塀じゃないですか?町の〉
「なるほど」
遠くに見えたのは石でできた大きな塀だった。正面には門があり、道はそこまで続いていた。
「おお、これがヴァーノンさんの話にあったウルバーノという町か。…何か物々しいな。見た目が」
まあ、これくらい堅牢じゃないと、魔物とかに襲撃されちゃうか
「さてと、自転車を仕舞うかな」
〈え?〉
「いやあまあ、見た目かして、町並みが中世っぽいからさ、さっきの件もあるし、仕舞おうかなって」
〈なるほど。たしかに、そのほうがいいですね〉
と、言う訳で俺は荷馬車を町から見えないように近くの茂みに停め、自転車から降り、荷台に繋いでいた縄をとって空間倉庫に仕舞った。
「あ、ついでに。アイリ~!少し手伝って!」
「はい!何でしょう!」
二台目の荷台から顔を出すアイリ
「この荷馬車仕舞うからさ、ちょっと荷物運ぶの手伝ってくれない?」
そういって一台目の荷台を指差す。何でとかは言わない。この娘だったら何も聞かずに了承してくれる。俺はそう信じてる。
「はい!了解しました」
そういって一台目の中に入っていた荷物を二台目の荷馬車の中へ運んでいくアイリ。
「ほらな」
〈好感度高っ〉
「…できました!トーマさん!」
「ああ、ありがとう。アイリ。それじゃあ、仕舞うか」
そう言って俺は一台目の荷台を自転車と同じように、空間倉庫に仕舞った。
「それじゃあ、町に向かうとするか」
「はい!」
こうして、俺達は荷馬車を押しながら町に向かった。
…
「…ようやく着いたか。常人のスピードで押していると割りと時間掛かったかな」
「ストップ。停まりなさい。…どうしたんだ。君」
町の門の目の前までやってきて感慨深げに呟いていると、武装をした人間に声を掛けられた。
…門番かな。
『鑑定』
兵士 Lv17
軽く見たがそこそこといった所だろう。まあだから如何したって話だが。
「ああ、すいません。実は、少し前に盗賊に襲われまして。命からがら逃げ出したのは良いんですけど、この通り馬もいなくなって、押してきたわけです」
という、もっともな言い訳を言ってみる。
「なんと!?…それは気の毒だったな。うーむ、すまないが、ギルドに連絡しなければならないと判断したので少し話を聞いてもよいかな?」
ギルド!そんなものまであるのか!これは面白くなりそうな予感…
「あ、はい。いいですよ」
まあ、怪しまれてもなんだし、多少真実を交えた嘘八百でなんとか誤魔化そう
「…まあ、そんなに緊張することは無い。君も色々あって疲れてるって顔だからな。時間を取らせてしまうのも申し訳ない。手短に行こう」
この後、数分ほど質問され、本当に手短に終わった。
そして、門番の男は俺が答えたことを紙にまとめ終わったのか、最後に門番はこんなことを聞いてきた。
「そういえば君は仲間とか居なかったのかい?」
仲間…アイリとシイナのことだな
「二人居ました。一人はこの中に居るんですけどもう一人は…」
貴方には見えないんです
「そ、そうかすまないな…。すまないが荷台の子を呼んでくれないか?」
「いいですよ、おーい、アイリ!」
「はい!何でしょうかトーマさん!」
荷台から元気よくアイリが降りてきた。
「なるほど…奴隷か。分かったありがとう。通っていいよ」
何がなるほどかよく分からんが…まあ、いいか。
「はい、ありがとうございます。…あ、ちょっといいですか?」
「ん?何だね?」
「この町で一番信用できる宿屋って何処に在りますか?高くても別にかまわないので」
「ふむ…それならば、この門を入ってすぐ左に『裏口宿』という名前の宿屋がある。何故かこんな辺鄙な裏門にある所為で客は余り居ないが、サービスがよくて俺的にはいい店だと思っている。…まあ、大通りから遠くて、路地が多いから迷いやすいし不便だからそこが難点だな」
門番の人が顎鬚をさすりながら答えた。
「なるほど、ありがとうございます。お世話になりました」
「ああ、これからどうするか分からんが、元気に過ごせよ」
「はい。…じゃあ、行こうかアイリ」
「はい!」
数十日かけてようやく町に着いた。長かった…。
トーマ
◆スキル
《フラグメーカー》
《主人公補正》
《フィフスジョブ》
《感覚異常 Lv16》
《秀才の凡才》
◆EXP表示不可 next 職人:531,4270 賢者:132,480 アサシン:753,400 軍人:132,480
アイリ
◆スキル
《気》
《猟犬》
《信頼の努力》
◆EXP 1 next 奴隷闘士:2




