プロローグ
暖かい目で見守っていただけると幸いです。メンタルがヨワヨワ(*´◒`*)なので褒めて伸ばしてほしいです
——初恋だった。
自分には、幼い頃から性欲の代わりに正欲があった。誰よりも正しくありたい。間違っているものを正したい。そんな人間に育ったのは、やはり両親が弁護士とパラリーガルだった影響が大きかったのだろう。
だから、自分が恋に落ちるなんて想像もできなかったし、その相手が得恋するはずもない遙か高嶺の花だなんて、以ての外だった。
——一目惚れだった。
どちらかといえば一目惚れなんて、顔だけで判断する浅はかで下卑たものだと思っていた。
そんなものに溺れる人間を、どこか軽蔑すらしていた。
けれどあの日、ふと目が合った瞬間に、そんな信念は音を立てて崩れた。理屈も、価値観も、冷静な思考も、全部吹き飛んで。
ただ「綺麗だ」と思った。
それだけだった。
それだけなのに、どうしようもなく、心を奪われた。一目惚れとは、そう言うものなのかもしれない。
そこからは、沼だった。知れば知るほど、好きになっていく。清廉潔白で、いつも正しい行いをするところ。誰にでも分け隔てなく優しく、決して驕らないところ。笑うと少しだけ目尻が下がって、声が柔らかくなるところ。
——恋は罪だと、誰かが言った。
恋によって人は理性を失ったり、誰かを傷つけたり、自分の信念すら裏切ることがある。
恋は、独占欲を生む。嫉妬を生む。恋は罪だなんてよく言ったものだ。それは、まさしく罪深き業だった。
——そしてこれは、世界で一番罪深い恋の物語だ。
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