『婚約破棄された薬師の快適生活』 〜ドラッグストアの店長、転生先で性悪大貴族令嬢からの婚約破棄宣言を受けて自由を得る〜
ドゥサード・ナーセル子爵令息は成人して間もない若き薬師(くすし)である。王城内に勤め平時は薬品の管理や製造、そして有事の際には治療現場に担ぎ出されるような何かと忙しい部署である。
そんな多忙な毎日を送るあまり自らの婚約者に会う事が出来ていなかったドゥサードであったが、ある時にちょっとした暇が出来た。それを利用して歳下の婚約者、まだ学生であるラフレシア・マエラール辺境伯令嬢に会いに彼女が通う王都にある貴族向けの学院に向かった。しかしそこで待っていたのはラフレシアによる婚約破棄宣言と彼女の横に立ち勝ち誇ったようないやらしい笑みを腹違いの弟の姿だった。
この物語はドゥサードが婚約破棄の宣言を受けて困惑するところから始まる、同時に前世の事とここ異世界では日本で当たり前の薬の使い道がまだ備わってはいない事にも気づく。同時にラフレシアは婚約破棄をしながらも薬師として働き続けるのなら下男代わりに家に置いてやっても良いとナメた事を言い出す始末…。怒ったドゥサードは断固拒否、するとラフレシアは実家の力を使ってなんとしてでもドゥサードを廃嫡させ王城勤めの薬師の座も奪いヤブイシーに与えてやると叫ぶ。すでにラフレシアは実家の力も使ってドゥサードの父や継母を丸め込みドゥサード廃嫡を進めヤブイシーに家督を、同時に王宮薬師の座も与える工作をしているという。
考えてみれば弟とは昔から反りが合わず継母からは疎んじられていた。そして父も継母への肩入れして嫡男である自分を後継者としての実績も積ませてもらっていない。むしろドゥサードは家を出て他家へと婿入りするか、あるいは今自分がそうしているように王城に出仕しなんらかの役職を得て別家を興して独立せよといった扱いである。
ドゥサードは決意する。家格は上だがわがままで不誠実なラフレシアとの別れを…、自分をぞんざいに扱う実家にも戻らない事を…。そしてドゥサードが出奔する事で空いた王城勤めの薬師の席につくヤブイシー、だが日本での前世の記憶がない時でも無意識のうちにその知識を活かしていた薬師ドゥサードの代わりは勤まらず失態も繰り返す。そうこうするうちにヤブイシーは王城での信頼を失い、ナーセル子爵家も落ち目となりついにはヤブイシーとラフレシアの中も険悪なものになっていく。
一方、ドゥサードは名をサードと改め新しい一歩を踏み出すのであった。
プロローグ 転生令息が婚約破棄をされ王都を後にする話
登場人物紹介 主人公ドゥサード・ナーセル
2025/06/02 10:08
(改)
1 転生令息、婚約破棄を受ける
2025/06/01 15:35
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2 勝ち誇るわがまま令嬢と半弟
2025/06/01 19:41
(改)
3 父との決別、通用門を通れ
2025/06/01 23:26
(改)
4 ドゥサードの記憶
2025/06/03 02:04
(改)
第一話 弟はやらかし、元婚約者は鼻つまみ者になる話(ざまあ展開)
人物紹介的な閑話 ラフレシア・マエナール
2025/06/03 09:45
人物紹介的な閑話 ヤブイシー・ナーセル
2025/06/03 10:47
(改)
5 ヤブイシーの初出仕と王妹からの召し出し
2025/06/04 09:03
(改)
6 まだ騎士爵じゃなかったヤブイシー(ざまあ回)
2025/06/05 12:44
(改)
7 ヤブイシーの自慢話と分かれ道の石鹸(せっけん)
2025/06/06 15:29
(改)
8 ヤブイシー、王妹殿下に危害を加えて鉄拳制裁される(ざまあ回)
2025/06/06 20:55
(改)
9 ラフレシアの小さな異変
2025/06/07 10:26
10 部屋の中に汚物?
2025/06/09 14:48
(改)
11 臭いのは誰だ!?
2025/06/09 21:16
12 懐かしい悪臭(ざまあ回)
2025/06/10 23:43
13 (閑話)ラフレシアが臭くなかったのはドゥサードのおかげ
2025/06/12 15:54
(改)
第二話 ドラッグストアが出現する話
1 見せる逃亡、見せない逃亡
2025/06/13 18:48
(改)
2 出現!!ドラッグストア!!
2025/06/18 15:56
(改)
3 店の中
2025/06/19 17:54
(改)
4 店長と呼んでくれ
2025/06/20 09:47
(改)
設定紹介:オウーエツ連合とその情勢
2025/06/20 09:50
5 ゴーリャマの里
2025/06/23 13:02
6 一番最初に売れた物は?
2025/06/24 15:56
(改)
7 脳裏に浮かぶもの
2025/06/27 15:58