【一発ネタ】危険な男 3
やりやがった……!
アイツ、やりやがった……!!
とある中途半端な田舎によくある、年々田畑が減り続ける中で住宅もアパートも商店も飲食店も、スーパーもチェーン店もホームセンターもカーディーラーも町工場も混在する町。
そんな町のとある住宅に、変な趣味をいくつも持つ男がいた。
その男の職種は不規則な就業時間であり、平日が休日になる日もちょくちょくだ。
そんな男の変な趣味の1つなのだが、冬の平日に住んでいる家の縁側に座り、外をのんびり眺める事だ。
この趣味が発揮されるのは冬の日中で、しかも風が強い日に限られる。
〜〜〜〜〜〜
男は縁側に座っていた。
そして暴風とも言える強風が吹き荒すさぶ屋外で、のんびりと文字通りの風景を楽しんでいた。
その顔には期待の色が強くでていて、風によって発生する出来事を心待ちにしているのが、ありありと読み取れる。
時間は午後2時頃。
昼休憩がおわり、3時休憩までは微妙に遠く、昼食後の眠気がほどよく襲ってくる、絶妙に気が入らない魔の時間。
「あ゛〜〜〜〜〜〜!!?」
そんな時に、女性のものらしき絶叫がご近所に響き渡った。
発生源は分からない。 分からなくはあるが、何が起きたかは男の視界に入ってきた物で察せた。
「布団がっ!!」
…………そういう事だ。
「布団が…………ブフッッッ!!」
なんか変な、吹き出す音が聞こえた。
のと同時に、別の幼い叫び声が聞こえた。
恐らく小学生の中でも、少し早く帰れる日がある年少組だろう。
「フトンがふっとんでるーーー!!!」
ゴホッ!ゴホッ!ゴホッッッ!!!
途中までしか言えなかった女性らしき声の主が、むせていた。
ウチでも起きます。
布団をベランダに干した日に限って強風で、布団ばさみとかしてても吹っ飛ばして、落ちます。
布団は、ダジャレだけじゃなく吹っ飛びます。