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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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85 手を離さない

「だ?」

…突然リンの周りに靄が発生したかと思うと、次の瞬間にはリンがミニチュアになっていた…。もとい、幼児化していた。

「…え?」

「あら…実験失敗ねぇ。元々は、大型の魔物を小型にするための魔道具を作っていたんだけれどぉ。人が幼児化しちゃったわぁ…。多分、時間が経てば元の姿になると思うんだけれどぉ、どの位かかるかは分からないわぁ…」


「だー!」

「よし、丁度いいからリンに仕事だ。オーラ国に親子設定で潜り込んで、黒幕を捕まえてこい。親の役は…ジョンに頼むかな」

「だっ、だーっ‼‼」

リンが突然駆け出したかと思うと、ソレノドンさんの腕に引っ付いた。ソレノドンさんが慌てて引き剝がそうとしているが、魔法で固定させているみたいだ。


「おーい、リン?親役は俺が良いのか?」

「だっ!」

「そんなこと言わずに、俺とやろうよ?色々と教え込んであげるよ?」

「や!やなの!」

あ、ジョンさんの顔が引きつっている…。リンさん、元に戻った時に大丈夫かな?


「はぁ、仕方がないからソレノドンとリンで親子役だな。母親役はリリーさん、頼めるか?」

あ、私が母親役ですか…。まだ未婚なのに、こんなに大きい娘がいることになるんですね。

しかも、歩く非常識で、危険度Sランク(幼児化でさらにプラス)の娘…。少し、遠い目をしながら、母親役を引き受けたのだった。


「だーっ!」

逃亡しようとしている娘を早速捕まえて、抱っこする。可愛いし、なんだか癒される。

「む、む、だーっ!」

「リン、業務命令だ。親役のソレノドンとリリーから逃げたり、逆らったりするなよ!」

しっかりとギルド長がリンさんに釘を刺してくれた。

「や!やだ!やーなーのー!う、うぇぇん!」


「リンちゃん?何が嫌なのかな?」

「うぅ…だっこ…や」

むぅ、こんなに可愛いのに抱っこが嫌だなんて‼仕方がないから、ほっぺをスリスリしてから下におろしてあげた。

「だーっ!」

しっかりと手を繋いでおいて正解だった。確か、前世の言葉にもあったはず。子育て四訓で、「乳児はしっかり肌を離すな、幼児は手を離すな、少年は目を離すな、青年は心を離すな」って言われていた。リンさんは、幼児だから手を離さない‼逃亡するし‼

読んでいただき、ありがとうございました。

少しでも先が気になると思っていただいたら、☆に色を付けていただけると光栄です!

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