表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/148

75 ペットとは?

朝食後、いよいよ地下室に閉じ込められている人たちを調べることになった。リン曰く、全員で47人だけれど、47人を一回で閉じ込めた訳ではないらしい。出すときも1回ずつ閉じ込めた時の人数で出すから、大人数で溢れることにはならないはずと言っていた。


「まずは一番最初に閉じ込めたグループ!シチフク~何人いるの?」

「ん、4匹。全部オスの成体。種別はヒト。1匹とペット3匹」

「ペット、ってどう言うこと?」

「ヒト1匹が3匹を魔法で従えている」


「ねぇ…ちょっとムカつくんですけど」

つまり、隷属魔法で強制的に3人を従えている男性がいるということよね。

「シチフク、4人について詳しくわかることは他にある?」

「従えてる奴に怯えてる。あちこちに怪我してる」

「もう許さない。従えた奴らが受けた外傷を全て味わってもらおうじゃないの…」


あ、リンの激おこ案件になった。でも、殺すという方向にならない所が、リンの良いところ。

「ねぇ、リン。主犯格を身体的に傷つけつつ、心を折る方向でどうかしら?」

「え、心を折りにいくの面倒くさい。ってか、今までだと勝手に折れてるんだけど」

「「「あぁ・・・」」」

すごく説得力のあるセリフに全員が納得したのだった。


「シチフク、出して!」

ドーン!

壁がシチフクの顔の形に浮き出たと思ったら、顔が歪んで4人をペッと吐き出した。

長期間、身体を洗えていないから結構な臭いがする・・・。

そして、出てきたと思ったらリンが速攻で怪我をしていない男をヘルスパイダーの糸で拘束した。

「テマリ、よろしく!」

ポイ!みょ~ん、パク、モクモク。あっという間にテマリがモグモグしだした。テマリの体を透かして見える男の顔が絶望に歪んでいる。


テマリ、スカベンジャースライムだったよね。汚物扱いされている男…。

「治癒!」

あっという間に怪我だらけの3人の傷が治る。

「そして、解放(リベラ)‼」

3人の男性が光に包まれた。

「隷属状態じゃなくなったはずだけど、どう?」

慌てて男性たちがシャツをめくり、胸の辺りを確認している。


「奴隷紋が消えている…‼」

「一体どうやって?解呪しようとすれば、その場で呪いが発動して心臓の鼓動を止めると言われていたのに…俺たち生きているよな?」

「俺たちを縛っていたアイツは、スライムに喰われているぞ・・・」

「やったのは正確には『相殺』だね。解除しようとするとヤバそうだったから、相殺に切り替えたんだけど…合ってたみたいだね」


「リン、どういうことだ?相殺という事は隷属魔法を反転させた状態で魔法を使ったという事か?」

「それについては、魔法について説明する必要があるね。魔法っていうのは、魔力という名の電池で動く機械みたいなもの。この時に使う電気を+とするんだけど、『解除』はその機械の電源をOFFにすること。『相殺』は-の電気を流すっていう事なんだよ。つまり、私は隷属魔法の原動力となっている魔力とは反対の魔力を流したんだ」


電気ってこの世界に無い(発見されていない)から、その説明だと分からないのでは?

「電気ってなんだ?」

案の定、ソレノドンさんから質問が飛ぶ。

「あ、そっか、電気ないのか。えーっと、つまり、相手の魔力である1に対して、私が相手の魔力を減らす魔力1を流したんだよ」


「3人とも安全は保障するから、ちょっと目をつぶってて。ギンカ、アンドン、クラゲ!」

訳もわからず目を瞑った3人に、スライムが襲い掛かる。口と鼻だけ出ているけれど、スライムに喰われたと激しく動揺しているらしく、息が浅くなっている…南無。

読んでいただき、ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ