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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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64 スライム達

スライム達と仲良くなりたいなぁと思います

「あ、テーブルと椅子出さないと。おーい、カギノテ~、クラゲ~、エボシ~、ちょっとどいて~」

もこもこもこ…大きなスライムの中から、ダイニングテーブルと椅子が吐き出された…。ちょっと~、どういうこと?収納してましたっていう感じでしょうか?

「ありがと、エチゼン」


「リン、ソレノドンがクロの姿が猫だと察知したみたいで、先程からここにいないぞ」

本当だ、2階には一緒に上がってきていたはずだから、物置とか手前の部屋のどこかに避難しているっぽい。

「クロ~、シマエナガになってて。フェリスはシロフクロウね」


ソレノドンさんを探しに戻ったが、気配が無い。どこにいるんだろうと思ったら、クロ(シマエナガの姿)が書斎に入っていく。書斎を覗き込むと、部屋の隅で、気配を極限まで薄くしているソレノドンさんが熱心にノートを読んでいた。


「お、研究ノートに興味あるんだ」

「あ、あぁ。このシマエナガはクロ…さんだよな。急に姿を戻したりしないよな」

「大丈夫だよ~、多分。何の研究に興味があるのさ?」

「ざっと見させてもらったが、研究材料がレア過ぎたり、実験動物の魔物が特殊過ぎたりして参考にならない研究も多いな。だが、『一・般・的』な冒険者が手に入れられる素材を利用している研究と、Aランクの魔物を実験動物にした研究は、ギルドに情報を売ったらタイパンが高値で買うと思うぞ」


「ん?S級冒険者が研究した『一般的』な冒険者の利益になる情報なら買うぞ」

それは当然だ。冒険者ギルドの重要な業務の1つに、情報の売買がある。命を懸けて得た情報など貴重な情報については対価を払って買うし、売る。情報というのは鮮度が重要だから、時価扱いになる。誰も知らない情報には高値がつくのだ。もちろん、ギルドで情報の裏付けはするが。


「そっか~、売れるのかぁ。ねぇねぇ、ソレノドン、ちょっと臭うんだけど」

「仕方ねぇだろ。魔の森に2週間近く潜っていたんだ。水場が近くにあったとしても、魔物が怖くて水浴び出来ねぇよ」

「じゃあ、綺麗にしてあげるね~。ギンカ~、アンドン~、ハナガサ~、おいで~。ギンカはソレノドンの汚れをある程度落として。アンドンとハナガサは、身体についてる薬物を食べてあげて」

…薬物?ソレノドンさんの身体についている、ということはアンボイナ絡みなのだろうか。


「あ、紹介するね!アクアスライムのギンカ。ポイズンスライムのアンドンとハナガサ。左がアンドン、右がハナガサ!みんな~来て~。自己紹介タイムだよ~」

次々にカラフルなスライム達が私たちの周りに集まってきた。


「ノーマルスライムのクラゲとエチゼン。大きい方がエチゼンね。ファイアースライムのアカに、サンダースライムのエボシ。メタルスライムのカギノテ。スカベンジャースライムのテマリ。トレントの幼木の、マンドとレイク。あ、そうそう。みーんな害はないよ~」 

いや、実際にソレノドンさんスライムに絶賛捕食されているのだが?


「ソレノドン、リンが無害だと主張しているスライムだが、実際はどうだ?」

タイパンさんが尋ねる先にいるのは、全身にスライムが張り付いていて、耳と目と鼻と口だけ出している状態にされているソレノドンさん。


「特に皮膚が溶かされているという事は無い。熱くも冷たくも無いが、スライムに捕食されている気持ちが味わえるぞ。タイパンも経験しとけ」

「やりましょか?」

「リンさん、タイパンさんの前に私にやってもらっても良いですか?安全だって確信できたら、タイパンさんにもお願いします」

「おっけー!クラゲ!」

読んでいただき、ありがとうございました。

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