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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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60 未確認ダンジョン

お昼ごろになった時にメール連絡が入った。

『ラーノです。3人がかりで、やっと未確認ダンジョンと思われる場所を発見しました。超強力な隠蔽魔法、人と魔物を寄せ付けないようにしている忌避魔法、他にも複数の罠が確認できました。狩人としては、これ以上は危険すぎて近づけないため、森の外で待機します。リーダーより冒険者リリーさんを10分後に転移させるので、フェリス、ソヌスと一緒に来るように準備してほしいとのことです』


『リンでーす。昼寝してたんだけど』

『極秘クエスト絡みの連絡なんだから、仕方ないだろう。二度寝してろ』

『いやむり。なんか家の周りがうるさいんだけど。ただでさえ寝不足だってのに…』

『とりあえず、俺たちは俺たちの仕事をするから。リンだったら盗賊が来てもへっちゃらだろ』

『はーい…』


相変わらず自由人だな、リンさん。私は急いで冒険者フル装備になり、ポーションなどをアイテムボックスに突っ込む。急いでいたため、手あたり次第になってしまったのはご愛敬だ。

10分後、私の目の前には口にボードを咥えた手のひらサイズの山羊が現れた!ボードには『強制転移まであと10秒』と書かれている…また頭突き~‼


転移した先は魔の森…だろう。なにしろ、魔の森に来たのは初めてだ。普通の森に比べて暗く、空気が重く、早くここから立ち去りたい感じる。どこから魔物が飛び出してきても不思議ではない。身構えつつ、辺りを見回すと、タイパンさんとソレノドンさんが近くの大木の陰に立っていた。


「ここが魔の森ですか。それで、未確認ダンジョンはどこに?」

「この先に獣道があって、注連縄が50m間隔で3か所続いている。その先に、崖に面した場所にダンジョン扉があるんだ。ラーノさんからのメールを読んでいると思うが、ソレノドンが様子を見に行ったところ相当手ごわそうだ」

「そうなんだよ!この場所も忌避魔法の範囲に入っているんだけれど、まだ安全圏だからな。この先に張ってある隠蔽魔法が超強力で、手順を間違えたりしたら絶対にダンジョンには近づけない。おまけに一歩でも間違えたりしたら、岩、丸太、切り株が飛んで来る。当たったら大怪我だから、気をつけろよ、マジで。よくラーノと俺、あのダンジョンに近づける道を見つけたと思うよ」


「リンから貰った人流・物流マップを調べていくと、この未確認ダンジョンの周辺に集まっているんだ。ダンジョンの広さが分からないから、ダンジョン内にいるかも知れない。ダンジョンを拠点にしていて、オーラ国が隠蔽魔法や忌避魔法などを使用している可能性もあることを頭に置いておく必要がある」

「万一の場合は、戦闘になりますよね…。その場合はどうするんですか?タイパンさん…」

「可能な限り全員盗賊扱いで捕縛して、尋問だな。その後は…国の方針もあるから俺が調整する…はあぁ」

うわぁ、すっごく嫌そうなフラーテル王弟殿下…である。こういう場合を見越して、先王はギルド長になるように命令したんだろうなぁ、ご愁傷様です。

読んでいただき、ありがとうございました。

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