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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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59 薬か毒か

終業後、バルで夕ご飯を食べていた時だった。

「お疲れ様です。リリーさん、その後の体調はいかがですか?」

「お久しぶりです、アゲートさん。良かったら一緒にご飯どうですか?」

「喜んで。実はリリーさんの耳に入れておきたい話があるんですよ。最近とっても良い薬が出回ってきているらしくって、もし可能ならばギルドの治療室にも常備したいと思って」


「その薬は、鎮痛・鎮静作用がとても素晴らしいらしくて。外傷がひどい患者に投与するとショック状態を防げるし、野外でも簡易的な手術が出来るほど麻酔効果も高いらしいんです。ね、便利でしょ?」

「すごく良い薬っぽいですけれど…危険性や副反応とかはどうなんでしょう」


「そりゃぁ、なんでも適量を守らないと。普通に塩だって毒になりますし」

「ちなみに、その薬で過剰投与や摂取があると、どうなるんでしょうか?」

「ん~、実際に薬が手元にないので動物実験とか出来ないですから、推論になりますよ。鎮痛とか麻酔効果があるから、酩酊状態になったり依存症になる可能性はあるかと」


毒と薬は紙一重というから、アゲートさんは強い薬を購入することに危機感は無いみたい。むしろ、患者のために使える薬を手に入れたいという思いが強い。でも、この薬って最近出回ってきたって言っていたし、もしかしたらオーラ国がらみかも知れない。


バルでの食事を終えた後、自宅に帰ってベッドでゴロゴロしていると、タイパンさんからプロジェクトメンバー全員にメールが入った。

『タイパンだ。ギルドの討伐依頼が完了した。獲物はアイテムボックスに入れている。これからソレノドン、ラーノと合流して野営する。明日は、未確認ダンジョンとオーラ国の盗賊団が集まっている場所を確認する予定だ』


翌日、出勤するとカッパーさんがルンルンしながら仕事をしていた。タイパンさんがムシュフシュを討伐したことで、高価な魔道具を購入できる目途が立ったからだろう。今日は穏やかな1日になりそうだ。

読んでいただき、ありがとうございました。

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