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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
4/20

4 結果が出たよ

読んでいただき、ありがとうございます。初投稿、ゆるゆる設定、ご都合主義ですので、至らぬ点が多数あると思いますが、広いお心でご覧いただければ幸いです。

ギルド長は元Sランク冒険者で、大柄だけれども決して太っていない30才代後半~40才代位に見える人だ。蛇の獣人だから、口に毒牙があり神経毒が使えるという噂だ。鱗は胸と背中にあるが、訓練の後にシャツを脱いでいるときぐらいしかお目にかからないので、普段はあまり意識することがない。


性格は冷静で慎重派、おそらく相手がミスをするのを待ち構えるタイプだと思う。常に周囲に目を配っていて、普段と違う気配に敏感であるところは流石だ。王様や大貴族との折衝などでも堂々と渡り合っている。元は貴族か何かなのだろうか、字がきれいで所作が美しいと思う。


そんな人に自分のあれこれを知られてしまうのは、どうにも恥ずかしい。こうなってしまったのも職場で倒れたからであり、倒れた原因が過重労働だと考えられて心配をおかけしたためだと分かってはいるけれど。


悶々としているうちに、昼食になった。メニューは、トマトリゾット、野菜ソテーと鶏肉のカレー風味焼きだった。栄養満点な昼食だなぁと思いながらおいしくいただいた。


「リリーさん、検診結果が出ましたよ~。検診結果が書いてある同じ書類を3部作成しています。1部は医療チーム保管、1部はリリーさんへお渡し、最後の1部はギルド長へお渡しです。気になる体重などは後でご確認くださいね。結果ですが、病気はありませんでしたが未病と呼ばれる状態です。未病というのは、病気になる一歩手前の状態とお考え下さい。未病対策については、また後ほど。魔力回路系、洗脳などの状態異常は認められませんでした。最後に魔力値についてですが、不安定になっています。魔力値が不安定になる原因について、何か心当たりはありますか?」


「心当たり…倒れる時に頭の中が混乱したこと位でしょうか。それ以外だと、最近は忙しかったので生活が不規則になってしまっていました。」

「記憶が混濁しているとか、気持ちの変化などはありますか?」

「あぁ、そういえば自分の記憶ではないはずなのに、自分のような記憶が突然生まれました。全然知らない女性がいるのですが、なぜか自分だと思うんです。」

「そうなんですね。分かりました。では、未病対策もありますので、しばらくは経過観察とさせてください。未病を侮ると怖いんですよ~!若いからと言って油断してはいけません!」


この後、みっちりと生活習慣と食生活を見直すように指導を受ける羽目になった。アゲートさんはスパルタ医療スタッフだったとだけ言っておこう・・・。


読んでいただき、ありがとうございました。

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