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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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36 顔合わせ

シマエナガ、可愛いです~。

「とんだ自己紹介になったもんだが、『危険度Sランク冒険者』のリンに、極秘クエストの仲間になってもらいたいと思っている。あと顔合わせのためにジョンとA級冒険者のソレノドンと、狩人のラーノをこの場に呼んである」


「狩人ですか?この場には冒険者ギルドのなかでも指折りの人材ばかり揃っているのに、どうして狩人をメンバーに入れるのでしょう?」


「冒険者は基本的に魔物を相手にしているだろう。魔物というのは基本的には人に敵対し、向ってくるのが普通だ。だが、動物は違うだろう?人を怖がり、極力人を避けていく行動をする。冒険者は向ってくる敵をうち倒すのは得意だし、狩人より戦闘技術は高いだろう。一方、狩人は森に残るわずかな痕跡などから動物の気配はもちろん、行動までを把握していくんだ。ソレノドンのように優秀な斥候職は似たような事ができるが、狩人には及ばないな。言うまでもないが、リンについては魔物さえ逃げていく化物だから、チームの中でも別行動扱いになるぞ」


「はいギルド長!私は化物ではありません!れっきとした純人間です!」

ん?クロが疑惑のまなざしをリンへ向けている・・・、あ、ため息ついた。

(無理して人間っぽくしなくても良いのに、と言っているにゃん。クロの中でも化物扱いにゃん)


「ね、ねこ・・・じゃないけど・・・魔物の猫型・・・むり・・・」

あ、ソレノドンさんがいつも間にかギルド長室に入ってきていたけれど、顔が青白くなっている。そして、クロを動物の猫ではないと看破したところも流石だぁ。


そう思っていたら、クロが突然かわいいシマエナガになった。アブソーブって変身するんだっけ?

「クロに他の姿になってもらいました!猫型じゃなくなったから、ソレノドンさんも平気になりましたか?シマエナガ姿もかわいいですよね!」


クロ(シマエナガの姿)がリンさんの頭に止まっている・・・すごく可愛らしい場面だとは思うが、私の目にはとてもない勢いでリンさんの魔力をクロが吸い取っているように見える。そしてシマエナガがあっという間に冬のモフモフ仕様になっていった。リンさんの体調は大丈夫だろうかと思ったが、心配するだけ損したようだ。にっこにっこしながら、頭の上に乗っていたクロを捕まえて頬ずりをしようとしている。


「あ~、リン以外があれをやったら、あっという間に行動不能に陥るし、魔力が少ない奴だったら即死しかねないから。ちなみにクロは、リンが名付けして、膨大な魔力を吸わせているから変身できるようになったようだ。ほかのアブソーブで変身できる個体は確認出来ていない」

ギルド長の言葉に、その場にいる全員が凍り付いた後、首をぶんぶんと縦に振ったのだった。


ノックの音が響きジョンさんと一緒にがっちりとした体格の男性が部屋に入ろうとして、男性があっという間に逃走体勢に入った。タイパンさんがすぐに追いついて、色々と小声で説明したようで、気配をすっごく薄くしたままギルド長室にタイパンさんと一緒に戻ってきた。これで極秘クエストのメンバーが揃ったことになるが、気配をすっごく薄くしているカッパーさんと男性は大丈夫なのだろうか。


「メンバーが揃ったから、俺から紹介していくぞ。まずは冒険者ギルド長をしているタイパンだ。隣にいるドワーフが副ギルド長のカッパー、ギルド職員のジョンとリリー。冒険者からは『危険度Sランク冒険者』のリンとA級冒険者のソレノドン、狩人のラーノとなる。ジョンはこのクエストだけでのあだ名になるので、普段はスミスと呼んでやってくれ」

読んでいただき、ありがとうございます。


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