157 カンニングは健在
「それにしても、病人とか怪我人の記録みたいな加護だねぇ」
「一時的な加護の名称を考えながらクーちゃんと医療スタッフのアゲートさんと3人でアフタヌーンティーしてた」
そのまんま、だったらしい。
「クーちゃんにお菓子沢山お供えすると、大抵何とかなるね」
ゲシッ
あ、クロの猫パンチが炸裂した。久しぶりに見た気がする。何だか和むわぁ。
「普通は女神に賄賂を送ってもどうにもならねぇんだよ!」
その通り!クロのツッコミが常識的で嬉しい。
「どうにでもなったからいいじゃない!あ、クエストの事なんだけどさ。同調やりたいからさ、動画を見せてください…」
私は何も言わずに、リンちゃんの前に両手を差し出す。
ササっとリンちゃんがみたらし団子と稲荷寿司と緑茶の茶葉を乗せてくれた。
フェリスとソヌスを実体化させると、フェリスとソヌスもリンちゃんをジィっと見ている。
これまたササっとリンちゃんがケーキ等のおやつを二匹の前に並べていく。
ソヌスとフェリスが満足げに鳴くと、ソヌスからは訪問時挨拶の流れ、フェリスはお茶や食事時の所作の動画を再生した。
「これで1週間は無問題‼」
「ズリィじゃねぇか‼しっかり覚えられねぇのかよ!」
クロが突っ込むが…
「無・理!」
リンちゃんはきっぱりと断言したのだった。
相変わらず、マナーが苦手…
賄賂(お礼?)は、お渡しいたします!がモットーのリンちゃん。
読んでいただき、ありがとうございます。




