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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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15 パソコンが実体化

読んでいただき、ありがとうございます。初投稿、ゆるゆる設定、ご都合主義ですので、至らぬ点が多数あると思いますが、広いお心でご覧いただければ幸いです。

ケーキセットの味が全くしないうえに胃が痛くなったお茶会から仕事場へ帰ると、ギルド長が同情のまなざしで見てきた。おそらくギルド長はスミスさんの正体に感づいているのだろう。


「あ~、リリーさん。少し早いが昼休憩を取ったらどうだ。その分午後勤務を早めに始めてもらえば良いから」

「はい・・・そうさせてもらいます。なんだかとっても疲れました・・・。あ、そういえば『アンボイナ』が拠点を移動させるみたいです。銀行カウンターにいましたよ」

「ほぅ・・・確かしばらくこの町で活動すると言っていたのに、随分と早い移動だな。この町に来てから2週間くらいしか経っていないはずだが。何かあったのかも知れないな」


気分転換のために久しぶりにバルではなく、外の屋台にお昼を食べに行こうっと。ギルドを出て中央広場の方へぶらぶらと歩いていると、前方に『アンボイナ』のパーティーがいた。彼らもこれからお昼ご飯かなぁと思っていると、貴族のお忍び用の馬車が通りかかった。馬車が通り過ぎる間際、パーティメンバーの1人がすっとドアを開けて馬車の中へと乗り込んでいく。他のメンバーは、さりげなく乗り込んだことが分からないようにガードしているようだ。・・・気になる。


『フェリス!今の馬車の記録を取りたいの。できる?』

『ご褒美に、後でなでなでして~、マッサージしてにゃんね』

・・・一体どうやれと言うのだろうか?よくわからないが、それよりも記録だ!

『分かったわ!お願いね』


『思いっきり、あの馬車の上に猫がいるとイメージするにゃ』

理解できないが、とりあえず馬車の上にラグドールが寝そべっている姿をイメージする。すると・・・本当に猫が出てきて、寝そべっているではないか?!欠伸しているし・・・。

『外部媒体が無事に出来たにゃん。これで、あの馬車の音声が記録できるにゃん』


残ったパーティメンバーが鋭くあたりを警戒している。何か感づいているのかも知れないから、素知らぬふりをして美味しいと評判の屋台で串焼きを買って食べ歩いた。


ギルドに帰り早速ギルド長に見てきたことを報告する。

「冒険者と貴族が知り合いということは珍しくないが・・・馬車を停止せず、周囲の人間にも悟られないように1人だけが乗り込むというのはきな臭いな。何かやましいことをやっていますと言っているようなものだ。よく気づいてくれた。ギルドでも調べてみよう」


そういえば・・・ギルドの調査って専門の人がいるという話は聞いているけれど、具体的に誰なのか給与を担当していてもさっぱりと分からない。職員なのか冒険者に依頼しているのか・・・。機密情報っていうやつなのかなぁ?


「あの・・・固有スキルの件でちょっと話しても良いですか?実は・・・パソコンの外部媒体が実体化できるようになりました。貴族の馬車の上にいて、中の会話を記録している・・・用です」


「実体化して記録している?記録した会話は聞くことができるのか?あ、いや、これはカッパーさんにも同席してもらった方が良いな。実際に今どうなっているのかとか、詳しいことを聞きたい。もうすぐカッパーさんも出勤してくる時間帯だ」


「おはよぉ~、私の名前が聞こえたけれど何かあったの?」

噂をすれば影が差すって本当だわ。

「カッパーさん、リリーさんの固有スキルが進化したらしい。ギルド室に厳重に防音結界を展開するので、これから一緒に話を聞いてもらいたい」


昼休憩の時に屋台で食べようと外に出たときに、『アンボイナ』の怪しい行動のこととパソコンの外部媒体を馬車に乗せることができたことを改めて伝えた。まずは、外部媒体をもう一匹?機?出せるか確かめてみることに。


『フェリス、聞いていたと思うけれど外部媒体をもう1匹出したいの。出せそうかしら?』

『まだリリーのスキルレベルが低いから、もう1匹はできないにゃ。でも、本体を実体化させることができるにゃ』


「本体パソコンを実体化?」

「うにゃ~ん♪」


読んでいただき、ありがとうございました。

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