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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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146 あれれ?

「さぁて、教会に帰りますか…」

「だだだ、だだ(んで、結局尾行どうする?あれ、なんか他の方達も紛れ込んでいらっしゃるようだけど?)」

『フェリスとソヌスに逆尾行を頼めるか?』

『分かりました。ちょっと彼らの死角に入ったら実体化させます』


結局教会までは尾行者が付いてきたが、教会内部への侵入は無かった。そのため、猫達が頑張っている間は部屋で寛いでおくことにした。フェリスとソヌスが戻ってきたら、リンちゃんにこの部屋へ転移させてもらうことにした。教会に野良猫が入ってしまうと、叩きだされかねないからね。


「だだ、だだだ…(しっかし、何の騒ぎなんだか。私は開発した魔法の実験しよ~)」

リンちゃんが不穏な魔法の実験をしている間、ソルさんと軽く打合せをする。この国の魔術師団長が相手だと、恐らくリンちゃんの幼児化は見破られるだろう。だったら、同行者は1人で十分なので、その間に私はアンボイナ絡みの調査をフェリスとソヌスと一緒に行う事にした。


翌日には、冒険者ギルドからブスカール・トーレ様からすぐに屋敷へ訪問するように連絡が入ったため、(一応)保護者のソルとリンちゃんは出かけて行った。さぁて、私の方はどうしようかな。まずは、ちょっとした裏路地にある薬屋か、占い師の店に行ってみるか。


『リンちゃん、私の方にも尾行者がいそうか分かる?』

『1人いる』

『分かった。気を付けておくわ』


ブラブラと市場を歩き、売られている物と物価をチェックする。食品に関しては、小麦と干し肉の値段が若干高そうだ。武器や防具に関してもデルフィナス国と比べると若干高い。でも、戦が始まる前の物価では無いなぁ。誰かが国に分からないように買い集めている位の規模だろうか。考えられるとしたら謀反かしら。


流石にいきなり裏路地の占い師の店に行くのも危険かなと思い、まずは薬屋に行ってみる。表通りの店に比べると薬草などの品質は落ちるものの、品揃えは遜色ない。ポーション類は低級しか置いていないが、きちんと効能がありそうな色合いだ。ここの薬屋は誠実な店主なのだろう。冷やかしのつもりだったが、真剣に品定めをして状態異常対応ポーションを購入した。


次の薬屋は、玉石混合だった。風邪薬、腹痛などに効く薬草は辛うじて合格ラインだが、ポーション類は…色水か?と思うような品質だった。正直、このポーション類なら持って行かない方がマシだと思う。そう思っていたら、押戸を開けて空瓶が10本ほど入っている籠を持った男性が入ってきた。店の奥にいる店主と思しき男性に対して、瓶を納品しに来たみたいだ。


あれ?あの籠…二重底っぽい気がする…気づかない振りの方が良さそう。この様子だと店主もグルだろうし。素知らぬ顔をして、腹痛に効く薬草を購入して店を出た。なるべく早めに表通りに戻ろうとしたところで、背後に気配を感じ、薬の臭いがしたと思ったら、目の前が真っ暗になった。

リリーさん、誘拐されちゃった…

読んでいただき、ありがとうございます。

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