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リンちゃんの雑な説明に、私とソレノドンさんが補足する。
「女神様のイメージが崩れるでありんすねぇ。確か女神教で聖人や聖女とされていた人は、女神の加護を持っていると聞いた事がありんす」
「あぁ、大司祭になるための条件の1つが鑑定魔法を極める事だ。候補者は大司祭が鑑定魔法で女神の加護があるか確認している。今の聖人は、女神の加護(小)を持っているはずだ」
タイパンさん、流石王族。そんな情報、普通は知らないよ。
「聖人とか聖女って、勝手に人間が言っているだけよ?私はお気に入りの子に加護を与えているだけ。加護を与えられる子が少ないっていうのと、私と話せる事があるから大事にされるみたいね」
「女神の加護(中)ってさっき言っていなかった…?」
リンちゃんが呆然と言っている。
「クエストメンバーには加護(小)をお近づきの印にプレゼントしたわよ!」
はい?何ですと?って言うか…
「女神の加護ってそんな扱い軽くていいの…⁈」
「私が良いんだから、良いのよ!」
リンちゃん以上に振り回される予感しかしないんだけど…。
「と、とりあえず隠蔽魔法で鑑定魔法を誤魔化そう!」
リンちゃんのセリフに、私達一同は深ぁく頷いたのだった。
「リンちゃんが大聖女、他のメンバーが聖人と聖女になっちゃえば良いのに」
そんなクーちゃんのセリフは、皆聞こえなかったんだ‼
「ところでクーちゃん、私とミエリンさんは精霊教信者なのに加護を付けてもらって良かったの?」
「詳しいことは教えられないけれど、精霊教は無問題‼女神教にもあるでしょ?女神はこの世界の全ての命を慈しんでいるって。精霊ちゃん、可愛いわよねぇ~」
寝っ転がって精霊たちをツンツンしながら言うセリフなんだろうか。
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