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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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121/167

121 後追い

「ふい~、証明終了!」

「おぅ、お疲れ様。早速だが、仮眠するか?それとも活動か?」

「えっとね、私の固有スキルを使ってる時って、簡単に言えば生ける屍状態になるんだ。だから、仮眠とかは平気。けど、証明した分量が多いからな…2週間は魔法が使えないかな」

「そうか。クエストメンバーは俺が少しずつギルドに連れて帰ろう。あとはオーラ国への出発は遅らせる」


ギルド長がテキパキと今後のスケジュールを変更して、半日に3人位ずつギルドへ転移させることになった。

クリクリクリ…

「うゎ!来た…‼」

「んー、ここどこ?リンお姉ちゃん、いいにおい…」

「私の家だよ。さて、私はしばらく、ここに籠ってる。二週間経過すれば元通りだから」


「じゃあ、いっしょにおふろに入ったり、寝たりできるね」

「誰かにくっ付くのって、今までもしていたの?」

「リンお姉ちゃんが初めてだよ~」

「トイレくらいは離れてほしいから、離れる練習しようね・・・」

「トイレも一緒でよくない?」

「それは流石にダメ!」


リンが遠い目をしている。まぁ、シュガーちゃんがもっと幼い子だったら、諦めも付くけれどね。目標はトイレに1人で入ること。頑張れ!


リンとシュガーちゃんがスキルの制御を練習している間に、アゲートさんがリンが作ってくれた中毒症状を治す魔法陣を使いこなす練習をしていた。


「アゲートさん、魔法陣はどんな感じですか?」

「…理論を理解して魔力を流さないと、上手く発動してくれないみたいで…、絶賛医学書読んでます…」

「あ、そうそう!それ、丸書かないと」

「うん…そう思って、ちゃんと外側書いたよ!魔法陣の円が書けないリンちゃん」


「やめて…、あ、あと、使える資料がこれと、これと、あれと、それ!」

リンちゃんがアゲートさんを資料の海に沈めるように、周囲に本、ノート、書類などを積み上げていく。もう少しでアゲートさんの腰が見えなくなりそうになった段階で、止まった。


「私、埋もれちゃうかと思ったわ…。これ、全部読むの、時間が掛かりそうね。どの順番で読めば効率的か番号振ってくれる?」

「りょ。じゃ、ナンバリングっと」

リンがナンバリングしていく様子を見ていると、ん?桁が3桁突入したと思ったら…4桁になったよ?最初は1からスタートしていたよね?


アゲートさんの笑顔が引きつっているのは、見間違いではないだろう。南無…。

「あ、リリーさんも読んでおいてね!アンボイナ対策‼」

「わ、私も?ギルド長達は?」

「ん~、ギルド長達は冒険者としても上位にいるからね、自分なりの対策でOK。リリーさんは、悪いけど、そうじゃないから…」

はい、ご尤もです。勉強…ガンバリマス。仕事もガンバリマス。

トイレまで後追いされているリンちゃん…ファイト!

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