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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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116 寝相ストッパー

「瀉血なんて知っているのね。医療スタッフに加えようかしら。事務職と兼務してもらっても良いかも!」

「アンボイナは毒…国から切り捨てないと…」

クロに視線をやると、クロは分かっているとばかりにリンの首筋を銜える。どうやら、寝相が悪くなる前兆だったらしい。これで、リンが大暴れする可能性は低くなっただろう。


「アンボイナ…貝…食べられるかな…」

「毒貝だけど、リンなら食べそう…」

私の感想に、一同が深く頷いてくれる。知り合ってから間もない子供たちまでも。


リンが寝ている間でないと、実務的な話が進まない。この隙に急いで事務手続きやオーラ国、ラピス国との交渉の段取りを詰めていく。他の子供達の身元も確認していく必要がある。スフェンは自ら身分を明かしてくれたから良いものの、まだ警戒して身元を正しく明かしていない子がいるかも知れないからだ。


ラピス国の冒険者ギルドからは返事がすぐにあり、スフェン本人か確認するため確認できる人がオーラ国の冒険者ギルドに向かうことになった。探索クエストの依頼状況から見ると、一番長く囚われていたのはドワーフの子で3か月位、次に双子で2か月位、スフェンは3週間位のようだ。女の子たちがこの1週間位で立て続けに3人だったことに比べると、男の子は大体1か月に1回程度だったようだ。


その理由について、スフェンが推察してくれた。男の子は女の子の世話をするように言われていた。ペアになった子の片方が反抗的な態度などを取ると、相手の子にも罰則が与えられたそうだ。お互いがお互いの足枷とされていたらしい。男の子達が反抗的になる兆候が見られたから、女の子は足枷として攫われてきたのだろうと。


「日本でいうところの、五人組…かな」

「リン、日本とか五人組とか分からない言葉を使わないの。リンが言いたいのは、お互いが助け合うし、監視もするっていう事かな?」

「そう。しかしまぁ…よくもこんな仕組みを思いつくね」


「え~、これ、普通の仕組みだよ?っていうか、暗部とかの組織は大抵こうなっている」

「暗部こわ」

ジョンさん、どうして暗部の組織の仕組みとか知っているのかな…。知らない方が良いことって世の中には多いかもしれない。

読んでいただき、ありがとうございます。

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