111 絡み酒
…ソレノドンさん、大丈夫かしらと思っていたら、だんだん様子がおかしくなってきている。
目が虚ろになりだして、口元がだらしなく微笑んでいる。
アゲートさんが危険を察知して、即座に解毒の魔法陣を組み立てて展開した。
「何をいれたのかな?」
目がマジなアゲートさんです。
「えーっとね…あ!これ、お酒入りだ!」
ソレノドンさん、お酒を飲める人なのに飴1個で酔っぱらうって、どれだけアルコール度数の高いお酒入れたんだろう。
「「えぇ!飴でも危ないの!」」
驚く女の子達。
「えーっと、えーっと、あわわわ…どうしよ…幼児化!」
「リン~!愛しの娘よ~!肩車してやるぞ‼そして、無事な姿を皆に見せるんだ~‼」
親馬鹿酔っ払いソルさんが復活した。リンをナデナデ、チューしようとしてベシっと叩かれている。
「こんの、セクハラ親父!」
「無理、あなた今3歳児だし、娘だからね。諦めなさい」
「放しやがれ!」
…無理なんじゃないかな~。
「リン~!娘が戻るまでチューしちゃうぞ‼」
「だだっ!(放せって、言ってるだろうが!)」
「そーかそーか。肩車の方が良いのか~」
チューではなく、肩車になった。リン、明らかにホッとしている。
どうして身体を支えるために、ソルの耳を掴んでいるのか…深くは考えまい。
「だだだ~…(この親ばか…独身のくせに)」
フェリスが通訳してくれているおかげで、会話は筒抜けである。
「独身じゃ無くなればいいの?例えばリリーとソレノドンが本当に結婚しちゃえば?」
「いや、流石にむり。やるって言ったら、ソレノドンに回し蹴り(本気)やるよ?」
16歳だしね、これから彼氏が出来て結婚しようという年齢に近づいているのに、3歳児として生活は受け入れがたいよね。
「てか、放せ!あーもう!親ばか独身親父が!」
「娘を返せ~!リン‼」
「何言ってんのか分からんわ!酔っ払い!」
それはリンの自業自得って奴…。
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