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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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100/150

100 寝ぼけてマス

『で、この雇われの奴らはどうするのさ?』

『そうだな、魔の森に1か所だけではなく、複数の育成施設があるだろうな。リンの資料は誘拐を担当するメンバーだけだから、リンは育成担当者が出てくるまでは大人しく待機していろ』

『つまんない!寝る!』


リンが寝てからしばらくすると、突然大きな物音が聞こえた。

『リン、起きている?何しているの?』

『「くか~、クロ~、遊ぼ~、むにゃ」』


『寝ぼけてやがるぜ、主』

『「エチゼン~もにょもにょ~」』

…リンの寝相の悪さを思い出すと、檻の中は凄いことになっているのではないだろうか。


『ソヌスのカメラをもう一回繋いだでありんす』

『ちょっとっと、危険だから実体化は解除しますね。なんなの、足が降ってくるわ!』

ソヌスから送られてきた映像を見ると、リンはぐっすり寝ているのだが、右に左に転がるわ、足や手はブン回すわ…。3歳児の身体とS級冒険者のスペックは、寝相には最悪の相性みたいだ。


『「こいつが今日捕まえた特上の奴です」』

『「寝てますね…。まぁ、3歳っていう話ですし、体力も無いでしょうし。ただ、寝相悪いですねぇ」』

『「ん~?かぼちゃ~…違う。ゴキブリ…やーだー!やーだー!」』


ゴキン!ドカン!

映像を慌てて確認すると、リンの足が檻を蹴破り、格子が先程声がしていた男性達に突っ込んでいた。

『「ゴキブリ、キライ!消えて!やーだー!やーだー!」』


リンが腕を更に振り回すと、檻の中に入れてあったトイレ用の壺や、水差しが宙を舞う。しかも、的確に男性達にぶち当たっていく。さすがS級…。

『「うぎゃ!」「ぐっ!」』

『「な、何なんだ此奴!おい、誰か起こせ!」』

『「セクハラはんたい~!気持ち悪いよ~!びええええ~!」』

『「ぐわっ…」』

あれ?その後の音声が聞こえなくなったよ…。どうやら、男性達の意識は刈り取られた模様だ。


『「テマリころりん…すっとんとん…ころころころりん…すっとんとん…むにゃ」』

『え?リンちゃん?起きる時間ですよ~!起きて‼それ以上暴れると、男たちが死んじゃうから‼』


『ふわ~、ん?何、こいつら?』

『お前なぁ…大人しく俺が行くまで待機しろって言っておいたのに。どーして、やっちまうかなぁ…再教育するか・・・』

ジョンさんの声が心なしか低くて…、怖い。


『?何言ってるの?寝てただけなんだけど?なんで再教育?』

『周りを見てみろ』

『え?勝手に暴れただけでしょ』

『お・ま・え・が・な!』

『解せぬ』

読んでいただき、ありがとうございました。

少しでも先が気になると思っていただいたら、☆に色を付けていただけると光栄です!

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