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ギルド職員は忙しい  作者: 猫の子子猫
第1章 冒険者ギルド編

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10 お昼はしっかりと

読んでいただき、ありがとうございます。初投稿、ゆるゆる設定、ご都合主義ですので、至らぬ点が多数あると思いますが、広いお心でご覧いただければ幸いです。

「よし、昼飯だ」

「あ・・・もう少しで終わるので、お先にどうぞ」

「ん?他人の目を意識したほうがいいぞ。ギルド長に監視されながら仕事をしているはずなのに、今までと同じようにしていたら周囲に何かあるとすぐにバレるぞ。曲がりなりにも冒険者ギルドの職員は優秀だからな!」


確かに、今までと同じようにしていたら駄目ね。仕方がないから、お昼休憩を久しぶりに時間いっぱいとることにしましょう。


昼時のバルは今日の仕事にあぶれた冒険者と、すでにクエストを完了させて一息ついている冒険者しかいない。昼間からお酒も飲めるので、酒癖が悪い冒険者には気を付けないといけない。


「パスタランチセットをお願いします~」

「あいよ!リリーさんじゃないか。ギルド長室勤務になったんだって?大丈夫かい?」

「ありがとう。まだ半日だけれど、何とかやっているわ。お昼休憩はしっかり取れと言われたところよ」

「ギルド長の言う通り!リリーさんだって一応現役冒険者なんだから、食べるときは食べ、休む時は休まないとね。それが仕事を長く続けるコツだよ。はい、本日のパスタはラグーソースパスタだよ」

「わぁ、美味しいんだよね。このパスタ大好き~。ありがとう」


パスタランチを堪能しコーヒーまで飲んだのは、いつぶりだっけ?とても贅沢な時間を過ごした気持ちになった。さぁて、午後も給与計算頑張るぞ!


ギルド長室に戻ると、カッパー副ギルド長が自席にいた。

「おはよ~リリーさん。これからよろしくねぇ」

「おはようございます?今日は遅番出勤ですか?」

「そうよぉ。ギルド長か副ギルド長のどちらかがギルドにいないといけないからねぇ。ただ、2人体制だと何かあったときに困るし、休暇も取りづらいから、副ギルド長職を2人にしたいなぁとは思っているのよね。リリーさんの考えはどうかしら?」


冒険者ギルドは有事の際の最前線になりやすいし、貴族やトラブルの対応も必要だから常に責任者の常駐が求められてくる。どうしても都合がつかなくて2人ともギルドを不在にしないとならない場合は、転移陣のスクロールを所持することが義務付けられている。2人とも健康だからいいけれど、1人が病気などで長期休みにならざるを得なくなった時の負担が大きすぎるのだ。


「私も副ギルド長職が2人になるのは賛成です。ただ、ギルド長や副ギルド長の特別職に就任する方って、どのような仕組みでなるんですか?ギルド長は冒険者上がりですが、ギルド職員では無かったと聞いていますし、副ギルド長も前ギルド長からの推薦ですよね?」


「そぉねぇ。詳しいことは言えない部分もあるけれど、推薦人3人以上に推薦されたうえでギルド本部中枢部で承認される必要があるわね。私の場合も推薦人の1人が前ギルド長だったのよ。あとの2人については、今のところヒ・ミ・ツ。ふふ」


「おう、全員そろったな」

ギルド長がドアを開けるなり、そう言った。

「タイパンさんが一番遅いですよぉ~。ちょっと隣の打合せ室で打合せしたいのですが、良いですか?」

「分かった。リリーさんは午前中にやっていた給与計算を進めておいてくれ。打合せが終わったら、先ほどのリリーさんからの採用試験問題についてカッパーさんとも共有したい」


ギルド長と副ギルド長の打合せで、私の耳に入らないようにしている内容・・・きっと込み入った内容なんだろうなぁ。防音結界を展開しているらしく、隣の部屋の音は全く聞こえない。知らない方が幸せなことってあるよね、うん。



読んでいただき、ありがとうございました。

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