表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/81

自覚する恋心

*コルネリア視点


「お兄様!」


 恥も外聞もなく声を上げながらドアを開ける。

 そのせいで中にいた医療スタッフを驚かせてしまった、はしたない。


「落ち着け、余はこの通りだ」


 ベッドから上半身だけ起こしたお兄様の声で我に返る。

 目を覚ましたのね、本当に……。


「すまぬが、しばしコルネリアと2人にしてくれ」


 その言葉に従い医療スタッフの面々は部屋を辞していき、2人だけになる。


「早かったな、ウヌが報告してからまだそれほど時間は経ってないハズだが」

「ラストがリーリオで送ってくれました、その方が輸送機より速いので」

「リーリオは王家の自家用ジェットではないのだが、まあいい」


 それを言われると少々耳が痛いのだけれども。

 最初に言い出したのはラストなのでラストに責任を押し付けることにしましょうか。


「お兄様が無事で……本当に良かった」

「すまぬな、少々無茶をしてしまった。 しかしあの状況下で余は唯一の戦力だったのだ、他に手はなかったと思っている」

「少しではありません! お兄様までいなくなってしまったら、わたくしは……」


 最後の肉親を失うことになってしまう、そんなことに耐えられる自信がない……。


「あのようなことはもうせぬさ、次は誰かが止めるだろうしな」

「当然です!」


 ドリューナル王家は戦死ばかりする一族だなんてジンクスが産まれかねない。

 わたくし個人としてもそんなことにはなってほしくない。


「それで、お身体の具合は?」

「外傷はもう完治しているよ、彼女がチカラを貸してくれたのでな」

「そうですか、あの娘が」


 なら大丈夫だろう。

 少なくとも、ここから何かが悪化することは無いハズ。


「ただ長い間眠っていたもので身体がいうことをきかん、1人では立って歩くことすらままならぬよ」

「それは良くなるんですよね?」

「勿論だ、しばらくリハビリをすれば歩けるようになると医療スタッフも言っている」


 安心できた、あとは時間が解決してくれる。

 と、そこでお兄様の雰囲気が変わった。


「話はそれだけではないのだろう、ウヌから報告は受けているがお前の口からも直接聞きたい」

「停戦のことですね、お兄……国王陛下には事後承諾という形になってしまい申し訳なく思っております」

「その時余は寝こけていたのだ、致し方あるまい」

「寛大なお言葉ありがとうございます、まだ持ち掛けただけという段階ですのでどういった返答が来るかはわかりかねますが」


 あのバレスという人は話が通じる相手だったけれど上層部がどう反応してくるかはわからない。

 シャーレットに向こうの現状を訊いておいた方が良かったかしら。


「リーリオ機関を提供するという話だったか」

「はい、幸いリーリオ機関の量産自体は難しくありません。 条件を満たさないと動かないだけなので」


 ただ、こっちと向こうでは価値観が違う、だからそこを利用する。


「ラストやアリユのような者が当たり前のようにいる世界ですから、ドリューナルより起動は遥かに簡単でしょう」


 少なくとも動かないと右往左往することはないハズだ。


「では相手方の返答待ちになるか」

「はい」


 細かいことはウヌからの報告を受けているからか、簡単な質疑だけで終わった。


「では公的な話はここまでとして兄妹の話をするとしよう、ラストとはどうなった」

「ど、どうって……なななななにもありません」

「ウヌは現在同室で生活していると言っていたぞ、本当に何もないのか?」

「ありません、婚姻前ですよ!」

「そうだった、余はまだ少し寝ぼけているようだ」


 それは嘘だ、お兄様はわたくしをからかっている。

 もしくはわたくしとラストが早く結ばれた方が国として都合が良いからか。


「ちゃんとラストのことを捕まえておくのだぞ」

「いえ、ラストのことだからそんなことしなくても」

「やれやれ、お前はラストの向けてくれる愛情が無限だとでも思っているのか?」

「そ、それは……」


 言葉に詰まる。

 確かにわたくしはラストがいつまでも待ってくれると、ずっとあのままでいてくれると思い込んでした。

 けれどラストだって人間だ、今のままでいたら心変わりしてしまう可能性だって当然ある。

 ラストに愛想を尽かされる?

 その想像は、予想していたよりも遥かに恐ろしいものだった。

 嫌、離れたくない……!


「確認するが、ラストを手放したくはないのだな?」

「……勿論です」

「それは国を救ってくれたからか、それとも今まで男にないがしろにされていたお前に手を差し伸べたからか」

「どちらも、違います」


 最初はお兄様の言う通りだったかもしれない。

 けど今わたくしの中にあるのは別の感情だと確信できる。

 ああ、そういうことなんだ。

 あの時セルアに対して叫んだ理由がようやくわかった。

 わたくしは、ラストのことが好きなのだ

コルネリア姫が自分の気持ちを自覚する、ようやくここまで来れました。

書いてきた身としても長かったです、もっとあっさりくっつけてイチャイチャさせたかったよ!

ある種の一区切り、あとは2章の終わりまでラストスパート。

にはちょっと早いかな?

面白いと思ってくださればブクマ、☆評価、いいね、感想、レビューいずれかもしくは全部(強欲)をつけてくださると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ