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生還と朗報

 ボロボロになりながらもなんとか動き帰還していく先生のドゥークタードを見送った後。

 ようやく仲間からの通信が入った。


「先輩、無事ですか!」

「姫様!」

「ってあれ、タユカ?」

「それにリンナも?」


 先行量産試作型リーリオってまだ未完成じゃなかったっけ。


「先輩の言いたいことはわかりますよ、これまだ普通に操縦してるんです」

「にもかかわらず援軍に来てくれたんだ」

「ボクらだけじゃありませんよ、他の国からも修理の完了した機体が援軍に来てます!」

「ええー……」


 じゃあもう少し待ってればその援軍の人達とも一緒に攻めれてもっと楽になってたじゃん。

 今回の作戦を立案したの誰だよ、美少女か美女じゃなかったら1発殴りたい。


「ようやく繋がったわ、こちらセルア。 応答を」

「生きてるー?」

「アルセちゃんにセルア!」

「通信の有効射程って以外と短いのね、不便だわ」


 元々の数が少ないし固まって行動するのが前提だから、長くする必要性がなかったのかもしれない。

 分断されたのが想定外だったとはいえ改良をお願いした方がいいかも。


「おう、お前ら無事か?」


 次に繋がったのはユキヒコ、だけど。


「大分派手にやられたね」

「ファーステンのヤツが強かったからな、その後逆上した部下の連中に殺されそうになるしよ」


 ファーステン?

 どこかで聞いたような。


「で、そこをコイツら助がけてくれたワケだ」


 と、ディヴァースタイレンタを支えている2機を指す。


「援軍?」

「おうよ、オレ様の対戦相手でもあったヤツらだ。 頼りになるぜ!」

「バーシュラー代表のセルダンだ、よろしくな」

「俺はアゾスチアーナ代表のマトッシュ、ユキヒコに勝ったんだってなドリューナルのトリックスターさんよ」

「お、おう……」


 その呼び方本当に他の国でも浸透してるのか……。

 急いで駆けつけてくれたのは有難いけど二つ名は忘れてほしかった。


「みんなー、アリユちゃんダヨー☆」

「おかえりー」


 アリユさんとアルセちゃんはノリが近いところあるなぁ、名前も似てるし。


「あとねー、皆に紹介したい人がいまース☆」

「アリユの恋人のシャーレット・ハレルソンよ、これから部下共々世話になるわ」


 ちょ、その名前は!?


「復縁されたんですか!?」

「そーなの、勝手にお別れしちゃったことは一杯怒られたケド……☆」

「フン、自業自得なんだからっ!」

「っていうかさっき、部下ともどもって言いませんでした?」

「そうね、そろそろ追いついて来る頃合いかな」


 その言葉と同時に、プレナシエードの更に後ろからこっちに向かって走って来る無数の人影が見えた。

 シャーレットさんの言葉通りなら、あの人達もまとめて寝返ったことになるのか。


「わたしが言うのもおかしな話ですけどこっち側についちゃっていいんですか?」

「ミンナが乗ってたドゥークタードは徹底的に破壊してきたカラ、しばらくは戦死したって勘違いさせらると思うヨ☆」


 本人達がそれでいいのならまあいいか、わたしが言えた義理じゃないし。


「あとはクレオだな、やられたってことはないと思うんだがどうしたんだアイツ」

「このまま待つ? といっても第2派の可能性を考えたらあんまりのんびりはできないけど」

「第2派の心配は多分しなくても平気ですよ」

「タユカ?」


 どういうことだろう。


「こっちに転移してすぐに信号を送ったので今頃反政府勢力が何かしらの活動を行っていると思います、それで撤退時間は稼げるかと」

「タユカナイス、とはいってもこれだけいるのに待ってるだけなのも良くないからネヴンケブラを探しに行こうか」

「それなら私達にも何機かついて来てくれないかしら、ボネージュユニットを鹵獲されないために回収か破壊がしたいの」

「じゃあ別れて行動かな」


 ってことなんだけど、アルセちゃんもいるしという理由でセルアについて行ったことを若干後悔してる。


「まさかセカンドステージを運搬作業で使うことになるなんて……」

「出力の高い機体がいてくれて助かったわ」

「ありがとー」


その後、動けなくなっていたネヴンケブラもクレオ共々回収し、前線基地に帰還した。



「全員無事帰って来たな野郎ども、なんか増えてるが……」


 また寝返った人がまた増えたんだからそれはまあメイルさんも困惑するだろう。


「とりあえずドリューナル組の報告は後で聞く、帰還したらすぐ連絡がほしいと本城が言ってきた」


 とのことだったからリンナちゃんやタユカも含めてわたしとコルネリア様の部屋に合流し、ドリューナル本城との通信を繋ぐ。

 と、すぐにロンゲが出てきた。


「ウヌ、急ぎでなんて一体何があったの?」

「皆様ご無事で、陛下も喜ばれるでしょう」

「それって……」

「はい姫君、陛下の意識が戻られました!」


 これ以上ない最高のニュースが舞い込んできた!

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