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そして古代戦争へ

1章最終回になります。

 ドリューナルからの緊急連絡。

 この闘いを中断しなければならない程の大事が国内で発生したってことなの!?


「読み上げます、『ドリューナル領内クロベイン村が所属不明機群の攻撃を受けている、至急応援を』とのことです」

「クロベインですって!?」

「どこなんですか?」

「リンナの故郷よ!」


 リンナちゃんの故郷が攻撃を受けててしかも「群」、この世界で秘密裏に量産機を開発してた国があったのか。


「なんで? そんな、早過ぎる……」

「アリユさん?」


 アリユさんの様子がおかしいが今はそれどころじゃない。


「現場に急行します!」


 セカンドステージになったことで更に機動力が上昇したリーリオならそこまで時間はかからない。

 ここでやるのは平和な戦争じゃなかったのか、一体何があったっていうんだ!


「見えた、あれよ!」

「あそこがリンナちゃんの故郷」


 小さな村だ、そのせいで同じ姿をした機体群もよく見える。

でも。


「1機だけ見た目が違う?」


 あれが指揮官機だろうか。


「いや違う、あれは……」


 細部が微妙に変わってるけど間違いない、レーゴだ。

 リーリオを除けばこの国唯一の戦力、だから防衛に来ていたのか。

 本当にリーリオとレーゴしか機動兵器ないんだもんなドリューナル。


 でもあの機体は王族専用、なら乗っているのは……。


「お兄様っ!」


 慌ててたからマイクをオンにしっぱなしだったせいでコルネリア様の声は周囲に響いた。

 それでようやく所属不明機がこちらを補足する、応戦してくるかと身構えたが驚く程あっさり撤退していった。

 追撃はしない、今はエルトレオ王が優先だ。


 廃墟と化した村に降りる。

 連絡をくれた人や村人達はどこへ行ったんだろう?

 避難できたのか、それともさっきの連中にやられてしまったのか……。

 レーゴはボロボロだが、かろうじて原形は保っていた。


 コルネリア様にコックピットハッチを開いてもらい中に入る。

 そこには気を失っているレルトレオ王がいた。

 唯一の戦力で他に誰も動かせないからって王様が戦うなんて……。


 なんとか担ぎ上げる、力の入ってない成人男性メッチャ重いな。

 いつ救援が来るかわからないからリーリオで王都の救護施設まで飛んだ方が早いな、コックピット内はGもかからないから負担も少ないし。

 ヒイヒイ言いながらなんとかエルトレオ王をリーリオのコックピットまで運んできた。


「男性の搭乗を確認、リーリオ機関停止します」


 なんだって!?

 この緊急事態にリーリオの起動条件が邪魔をするのか……。


「いいから動け! この人は将来わたしのお義兄さんになる人でコルネリア様にとっては唯一の家族なんだ、男だ女だって言ってる場合じゃないだろ!」

「わたくしからもお願い、お兄様を助けて!」


 そんなわたし達の声にAIは数秒黙った後。


「ツガイからの緊急要請を受諾、リーリオ機関起動します」


 融通が利いてくれて助かる。


「王都まで全速力でカッ飛ばすから!」


 レーゴの回収は後から来る人に任せる、王様の命が最優先だ。


「お兄様……」


 エルトレオ王を心配そうに見つめるコルネリア様。

 頼むから間に合ってほしい。


 気を失っているものの息があることは確認したしリーリオに乗せている救急キットで応急処置もした、でもわたしは専門家じゃないからこれで助かるかどうかまではわからない。

 それに懸念がもうひとつ。


「どうして、ドゥークタードがこの世界に……」


 クロベイン村を襲撃した機体、あれはわたしの知るドゥークタードに間違いなかった。

 ここまで読んでいただきありがとうございました、これで1章「現代戦争編」は終了となり、2章である「古代戦争編」へと続きます。


今後のスケジュールに関しては活動報告にて話しますのでそちらをご一読いただければ。


もしここまでの話を面白いと感じていただけたのならブックマーク、評価、感想、レビューをいただければと思います、それではまたお会いしましょう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] エピソード40まで拝読致しました! 折り返し地点、キリが良いところで一旦前半部の感想を残していきますね。 ラストさんのキャラ物凄く立っていますね! 女の子が好き、ブレない。 そして戦う理…
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