表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
93/372

幼馴染形式バトルその2

逃げる選択肢は2つ窓から飛び降りるか、はたまた教室に入って、どうにかして危機を脱するか…


「さ〜て、どうする?お前にはもう逃げ場が無くなったぞ。」


「だから言ってる事が悪役なんだって……まぁそれを言った所で何がどうなるわけじゃないんだけど…」


ダ!


林音はそう呟くのと同時に挟み込んでいた教師員達が一気に林音を追い込む様にして迫り出し捕まえようとする。しかし…


バ!


「は!?」


「おい!?」


林音は教師達から逃れる為窓側から飛び降り出し第2の選択を選んだ。


「正気か!ここは5階だぞ!窓から飛び降りるなんざ、通常の人間の考えじゃねぇ!」


恐れ慄く沢島先生は恐る恐る窓際の方へ近寄って下を見下ろす……


「あ?」


パンパン…


「よいっしょ…」


プシューーー…


「エアーバックだと!?」


「あ、失敬失敬、びっくりさせちゃいましたよね。私なら無事ですよ〜先生達ももしこのイベントに参加したいなら是非時間通りに行ってくださいね。」


そういいながら林音はいつのまにか地面に出したエアーバックを絞まませそれを回収しそそくさとその場から撤退する。


「あのメスがキャ〜」


「沢島先生もう完全に悪役ですよ。」


「う、五月蝿い!よ〜しならそのイベント俺達も参加してやろうじゃないか。そして捕まえた証にはグフフ…今に目にものを食らわせてやる。」


うわ〜この教師クズだな〜


大半の生徒にその現場を見られてしまった沢島先生は最早学内中で悪魔の鬼教師という名前がレッテルされ周りに露呈されてしまうという話はこのイベントが終わった後になる。


………学園内上空


シュン!

シュン!

シュン!


「先輩!皆さんそれぞれ配置OKです。」


「了解〜それじゃあ小橋の言う通り、こちらのエースを主軸にして守りを徹底します。基本的にはコチラのルールがあるんだけど仕方がないわよね。こうなってしまったら…」


「あははは、でも私こういった小寧々ちゃんのする所好きですから。」


「そういえばあなたは小橋の知り合いだったのよね?それで、たまたま私達にお声がかかったのかしら?」


「いえそれは多分ないかと思います。どちらにせよこうなる運命だった…私はそう思っています。」


「………説明が足りていないけれど、まぁそれでいいならそれでいいか。」


「はい!なので全力で頑張りましょう!」


上空では皆が1人のエースと部長による掛け声と共に一気に熱量が上がって奮起しだしもうすぐ始まるイベントでの気合いをたからませる。


…………地上イベントが始まるほんの5分前


バタバタバタバタ

ドカン!

ドカン!

ドドン!


「いやいやまだ5分前なのに、何でこんなに騒々しいんだ。」


「しらねぇ〜……あ!おい一星これとかどうだ?」


まるで学内の騒々しいのをあたかも気にしない蒼脊は俺にこのイベントで使用できる道具を勧めてくる。


「……これ何に使うんだ?」


「さあ?でも何かに使えねぇか?」


「………協力する気がないのなら、別に無理して参加しなくてもいいぞ。俺1人でやるから…」


「悪かったって、そんな連れないこと言うなよ〜今のほんのちょっとしてジョークだよ。」


「ジョークね〜〜……なぁ蒼脊?」


「ん?何だ?」


「やたらと参加人数が少ないのはあの音を聞いてここにいる参加者が少ないという判断でいいんだよなコレ…」


ここでの小橋小寧々を捕まえるスタート地点に集まった俺と蒼脊は道具がどんなものがあるのかを品定めしている最中、周りにはほんの10人ぐらいしか参加者がいないという事に対してやたらと不安をよぎってしまい、つい蒼脊にここでの参加人数はただの誤認だったとアイツの口からそう聞きたかったのだが…


「ん?つまりここにいる参加者は何かの間違いだと言いたいわけか?」


「いやだって、この学園での総数でもどう考えたって少なすぎやしないか?まぁ学園全体という指定だから探すのと見つけるのは相当苦労するからアレかもしれんが…」


「いやあってるさ、もうここでの参加人数での集まりは締め切ってる。となれば残りは別の所へ行ってるんだろうな?」


「何を確信にとかはないんだな。」


「ああ、でもこっちでのタブレットで確認したところどうやら今人気殺到中のあのParadise skyが圧倒的に参加人数が上回ってるらしいがな。」


「その競技ってさ、まだあまり世間には使用許可は出てないんだろ?学生の内では確かに授業とかで聞いてはいるけれど、部活に入ってない生徒からしたらまだ授業の説明を聞く事でしか内容を把握してないんだが…」


「まぁな、だからかもしれんぞ。何せ相手はまだ俄かな部活メンバー達だ。そんな連中がいたら誰しもがターゲットになってしまうだろう?このイベントに関しては…」


「………そうか!本来ならタッグ戦が多いスポーツ形式だけど、バトルロワイヤルでも4人対戦までしかない。なら、複数によるバトル形式は不慣れ……だとすれば狙われるのも妥当という事か…」


「まぁそれだけじゃないんだけどな。」


「え?」


何か他に別の理由で参加している?なんだ…何かあるというんだ。


「ああ大丈夫大丈夫そこまで深刻そうな顔をしなくても、特にこれといって何があるわけじゃないから。」


「じゃあいったい何だって言うんだ?」


「……美形」


「はあ?」


「あそこには美形の女子がいるんだよ。それ目的で参加している女子が多数いるらしくてな。見た目は可愛い系で妹タイプなのにそれが美形女子だからという理由で参加してるんだとよ。」


「あ、そうなんだ。」


単に顔がいいからそこへ参加したいだけなのかよ。


「ん?でもそこって、確か顔は…」


「ああ、ヘルメットをかぶってるから分からないな。でもある一部の部員を守ろうとしていたら、それはもう美形女子一択だろ?」


「た、確かに……ん?一択かそれって?」


「まぁ守りたいやつもいれば別に守りたくないやつもいるだろう。」


ん〜〜なんだろう。何か妙な違和感があるんだが…それが何かがピンと来ない。


キーンコーンカーンコーン!


「お?チャイムが鳴ったぞ。」


「そうだなまずアイツが何処らへんにいそうなのかを調べて…って、え?」


ぶお!


何で一斉にこっちへ向かってくるんだ!?


「一星伏せろ!」


「え?」


バン!


蒼脊に言われその場で姿勢を低くし謎の煙幕に包まれながら俺は蒼脊にガスマスクみたいなのを受け取りその場から離れる。


「けほ!けほ!な、なんなんだあの煙幕は!?」


「唐辛子煙幕らしいぞ。まぁほんの一瞬でガスマスクを渡したから多分無害だとは思うんだけどな。」


「この目を見てそう言えるのか?」


「ああ〜まぁ万事OKという事で!」


「どういう意味だそれ…」


…………遠くで観察している林音


「ふふ、いいねいいね。ようやくそれっぽく始まったね。いきなりの妨害で脱落なんてしたら、それこそつまらないからね。まぁあの人達に関して仮に暴力行為なんてあったら即失格にさせたけど、今回は蒼脊君の利点に感謝しないといけないね神楽坂君。さて僕のルールに沿って何処までやれるのか、はたまた僕が先に神楽坂君にギブアップを言わせるのが先なのか……根気比べだよ神楽坂君。」


…………10分後のグラウンド


「ヒィ!ヒィ!」


「それそれそれ!」


パン!


「ほいタッチ。」


「くそ!何なんだよ!そんなのありかよ!」


「ありもあり、だってルールだもん。というかよくそれで、今回の鬼ごっこに参加したね。」


「ちくしょ!」


「ふふ、さてさて他の人達は…」


ブン!

スル!

タッチ!


「はえ!?」


「甘い甘い、そんなんで隙をついたのなら一生蕾先輩を捕まえる事なんてできないよ。」


僅かな隙、そこを狙っての背後からの奇襲に夏姫は軽々と交わしその男子に逆でタッチをし戦意を失わせる。


「ふふ〜まさかのルール変更を見つけてしまったこの私に君達は騙されてしまったというわけだね。」


事の束の間僅かな5分前グラウンドに落ちてあるたった一枚の紙切れを東郷夏姫が発見し、それをグラウンド全体に広まられせ、林音の言ったルール通り内容変更が行われ、陸上部での天才達による追いかけられる側も相手をタッチする事で戦闘不能させる事ができるようになった。そして現在、幾つものの参加者が天才による縦横無尽にタッチされ続け戦闘不能が続出し、一気に50人程脱落した。


「あ、有り得ねえ!ば、バケモンだ!」


「そりゃあどうも〜」

「え?」

「ハイタッチ!」


難なくと背後からタッチされてしまう愚かな男子生徒。その生徒に美森が放つ言葉は…


「私に告白してくれるのは嬉しいんだけど、やっぱり対等に渡り合える様な男の子じゃないとダメなのごめんね。」


「くっ、慰みなんていらねぇ!!チクショ!!」


「あらら泣いていっちゃったわね。」


「あなた人の心がないのかしら。」


「え?単に事実を言っただけなんだけど?」


「だとしても情緒というものがあるでしょうに、他の男子から言い寄られて有頂天になってるからってあんまり調子に乗らない方がいいわよ。」


「え?何がかしら?」


パン!


「だからそういう風にって所よ。」


パン!


2人が話している最中その隙を狙ってのタッチだったが、軽くいなされそのまま2人を逆にタッチする。


「けど、流石に全員で来られたら困っちゃうよね。どうする?ここからは本当に逃げ対策をした方がいいんじゃないの?」


「え?それする必要性ってあるの?」


タッチ

タッチ

タッチ


「…………ははは、考えてた事が全て杞憂に終わりそうだね。あなた本当に私達とは違うスペックを持ってるのね。」


「いやいやそれをいうならここの学園の僅かなりの天才達でしょう。私なんてもう今後(・・)どうなるか分からないんだから…」


「美森?」


「おっとまだこっちに来るみたいよ。どれだけ優勝賞品にせがもうとしているのかしらね。ほら頑張って耐久していくわよ。」


「え、ええ…」


今の妙な雰囲気な仕草…何か美森に隠し事があるの?今まで付き合って来た中でも長い私でも分からない事があるのは不本意だけど……まぁ今は憂さ晴らしかどうか分からないバーサーカー化した美森を見ていたらあまり気にしなくても良さそうかな…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ