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俺の幼馴染達が復讐を終えるまで姿を現さない件について  作者: Phantom
第ニ章 残る2人の幼馴染による復讐じゃない私情
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幼馴染形式バトルその1

……グラウンド


「うーん!朝早くから呼び出されて、まさかこんな事をさせるなんて、後で絶対に何か奢ってもらうんだから…」


「蕾先輩!本当に神楽坂先輩はここに来るんですよね!」


「え、ええ…きっと来ると思うわよ。」


「へへ、私とデートしたいからだなんて、先輩は本当にむっつりなんですから。」


夢葉ちゃんには悪いけど、こうでも言わなきゃきっと参加してくれなかったわね。私1人でも良かったんだけど、今回はちょっとそういうわけにはいかないのよね。


「……いいんですかあんなデマな事を言って、後でどうなっても知りませんよ。」


「大丈夫よ。一星君がこっちに来なかったとしてもあの子がどうせ勝手に行くだろうし、嘘をついた所で何も問題はないわ。」


「そんな事言ってると、本当に取り返しのつかない事になるかもしれないよ。琵心(・・)も本気を出さなきゃ私達が参加した意味もなくなるんだからね。」


「ええ勿論よ。心配してくれてありがとうね京子ちゃんに夏姫ちゃん。まぁ気軽にやってくれて構わないからって言いたいんだけど、何せこのイベントに参加してるのはほぼ男性が多いからちょっとばかり気を張らないと後が怖いのよね。」


「というより優勝したらあんな勝手な景品みたいなのいいの?何か完全に遊びでやってる様に思うんだけど…」


「ああ心配要らないわ。あんな賞品形式ほとんどが無効になるから何も気にしなくて大丈夫よ。正直私達はただのカモでしかないから、どんな事をしたって無効化される。それに本体は多分あっちだろうしね。」


「え?」


ダダダダダダ!


よく分からない事を言う美森の発言に疑問を浮かんだ京子はそんな言葉の意味を聞こうとするが、どうやら既に遅くスタート位置時点に集まる生徒の人だかりが出来始めており、勝負の火蓋が切って落とされそうになっていた。


「いい?ここからは私達陸上の本領発揮を見せるわよ。気を抜いてという形ではあるけれど、あくまでも私が捕まればそれでおしまいになってしまうから、くれぐれも私を売らない様にして頂戴ね。」


「了解!……ってえ?今なんて言ったの?」


「私と一星君とのデートに向けて皆んな頑張って頂戴よ!」


「え?ちょっと、何を言って…」


「さあ!私を中心に皆んな盾になりなさい!」


「いや!自分自身の補填に成り果てちゃったようちの部長!と言うか下心丸出しじゃないか!さっきまでの善意な琵心は何処にいったの!?」


早朝学園に集められた幼馴染ーズ(一星を除く。)


「全くこんな朝早く何用なのよ?」


「ね、眠いわ〜ふぁ〜〜」


「私は別にいいんだけど、慣れてない川兎ちゃんからしたらだいぶこたえちゃうよね。」


「………クゥ〜クゥ〜」


「ね、ねちゃ駄目だよ川兎ちゃん。」


「え〜皆んなに集まってもらったのは他でもありません。昨日の今日でなんと学園内でのイベント工事は終わっています。と言う事は〜昨日話した予定通り今日行うことと決定しました〜はい拍手〜」


……………


「あれ〜皆んな元気ないな〜ここに神楽坂君がいないだけで不機嫌なのかな?」


「いやどう考えてもあなたのその無理矢理な行動の仕方に誰も言葉がでないというのが分からないのかしら〜」


「クゥ〜クゥ〜」


「そうだよ。もっと事前に言ってくれたならお弁当だって用意してきたのに。」


「山茶花問題的すべき点はそこじゃないわよ。」


「え?でもこんな朝早くに呼ばれたらお腹すいちゃうよね?」


「それはそうかもしれないけれど…」


というかあなた必然的に料理スキルが絶望すぎるのに何でそんなに自信満々な表情でできますよアピールしているのかしら?謎だわ本当に…


「あ!それなら学園の調理室を使えばいいんだ。」


「………やめなさい山茶花あなた学園の調理室をあられもない状況になるから大人しく今日は料理作るのを諦めない。」


「………ん〜そうだよね。それに今から作ってもきっと一星君が来る前に私達が平らげちゃうから意味ないよね。」


「だから問題視すべき点はそこじゃないのよ。あなた史観はいったいどうなってるのよいったい…」


「クゥ〜クゥ〜」


「川兎ちゃんもいい加減に起きたらどうなの?もう私こんな朝早くからツッコむだけ為に呼ばれたなんて思いたくないんだけど…」


「それじゃあ切り直していこう!」


「説明も無しでいきなりすっ飛ばしてんじゃないわよ!ちゃんと説明して!ここからどうするのか!私達を呼んだ理由もちゃんと明確に!」


「特にこれといって説明的なものはないんだけど…言うなれば、皆んな張り切って行こう!」


「いい加減にしくれるかしら〜張っ倒すわよ〜」


ビク!?


美森の僅かなりの苛立ちが幼馴染達に苛々オーラが刺激され昔の男勝りであった美森を思い出し、コレ以上の刺激は返って逆効果だと理解し慌てながら本題へといこうする。


「え、えーと、ほら林音ちゃん。ちゃんと説明はしよう。私達もそろそろ話してほしいかな〜て。」


「う、うん、そ、そうだね。さすがに僕もやりすぎたかな〜」


「え!え!な、何!何!何で美森さんそんなに怒った顔をしているの!何があったわけなの!誰か教えて!!」


とりあえず美森を落ち着かせる為ここへ神楽坂以外を集めた理由を話しつつイベント進行による大方の説明事項を説明し自分達がどの様にこのイベントに携わるのかを把握する。


「へ〜じゃあ私達は誘導係みたいなもので、実際には一星をつっての1対1の勝負がしたいわけね。」


「そう、でも美森さん達に誘導してもらっても確実に時間的にもスタミナゲージが持つわけがない。そこで唯一その場での休息として要られるのが…」


「無理無理無理無理!無理よ無理!私にみんなの気を引くような歌を歌うって、そんなの川の泥水を飲んでお腹を壊すぐらいの比較よ!」


「どう言う表現の仕方かしらそれは…つまりお腹がギュルギュルして胃の調子が悪くなるみたいな理由で良かったんじゃないのかしら今の理由の例えとして…」


「うーん、でも本当にそう言う方向性になるのかまだ分からないんじゃないかな?私や美森ちゃん、それに多分海未も出るんだよね?スポーツ系での鬼ごっことなると圧倒的に集中に狙われるのって林音ちゃんになるんじゃないのかな?」


「そうだね確かに山茶花ちゃんの言う通り、僕を狙う率は高いと思う。でもここの学園内のスペースって結構な広さだと思わない?しかも学園内を把握して以内限り僕を見つけだすなんて所業まず無理だから。」


「それってつまりこの校内では僕の庭だからどうやったって捕まえるなんて不可能。寧ろ神楽坂君にとってまだ入ったばっかの俄か育ちだから絶対に勝てないそういいたいのかしら?」


「さてさて〜そこまでとは言ってないけど、そう思っているのなら美森さんの思っている事に対して本当にそうなったらいいかな。僕としてはいい形での勝負にはなりたいけど、仮に本人が僕を捕まえる気がないのなら僕が神楽坂君を捕まえたらいいだけだしね。」


「それはもうただの横着になってないかしら?鬼ごっことのルールとは…」


「まぁそれは今日の一連の流れによるかな。僕は絶対に神楽坂君が僕の事を捕まえると信じてるけどね。」


「もうおかしな話になってるんだけど、あなた本当は何がしたいの?一星との勝負がしたいといいつつ、それを楽しみたいと言っている。挙げ句の果てに捕まってもいいとのべてしまったら思惑がもう何がなんだか分からないわね。」


「知らなくても別にいいんですよ。何せ今回は僕のターンであり復讐とは違う個人的な私情ですから。何をどう言われどう思われるかはあなた次第…と言う事でいいんじゃないんですか?」


「何だかムカつく言い方ね。そんな言い方をされたら私がしてきた事もいったい何だったのかって話になるじゃないの。」


「川兎ちゃんは川兎ちゃんでのやり方でやったんだからそこは別に誇ってもいいんじゃないかな?まぁほぼ逆恨みなんだけどね。」


「やっぱりムカつく!私林音ちゃんの協力やめたい!」


そんなあたかも挑発に乗ってしまった川兎だが、やはり幼馴染だからなのか、頼まれた事に対して断るわけでもなく、単純に文句が言いたいだけだったらしい。


「あ!でも何だかそんなニュアンス的な言い方前に一星君から聞いた事があるよ。よくゲームではそういった感じで、ヒロインが好きな男の子に対して匂わせっぽい言い方をして分からなくさせてるんだよね?」


……………


「さ、山茶花あなたね。」


「え?私何か間違えた事言った?」


「ううん〜山茶花ちゃんの言ってる事は間違ってないよ〜ただ神楽坂君がそう言う風に僕の事を思ってるんだなって言うのがよ〜く分かったから寧ろ山茶花ちゃんには感謝だね。」


「林音ちゃん…こ、怖い…」


「???」


昔の山茶花の面影(・・)を思いだすわね〜もしかして()の山茶花でも出てきちゃったのかしら?


…………そして現在それぞれの持ち場で待機している幼馴染達は…


水泳施設


「よーし!それじゃあ私、林音ちゃんと一星君の分まで頑張っちゃうよ。」


…………


あの野谷山先輩が張り切ってる!いったい何があったの!


周りの水泳部女子兼男子部員は今まで見た事のない勢いのある山茶花を見て動揺しこのイベントに勝つ見込みが薄れてしまったのを自覚してしまいテンションがガタ落ちになって完全に戦意喪失を失う。


イベントが始まる30分前…


「ごらあ!!待ちやがれ小橋!!」


「お?やっぱり放送室に来ちゃったか、しかもあの鬼教師の沢島先生ときたか……捕まればその時点で試合終了だけど、そう簡単に捕まる僕じゃないんだな。」


「いいかそこを動くなよ!動けばより大きな罰を与えてやるからな。」


「どっちみち捕まったら怒鳴られるんじゃんか。じゃあ動いても問題なさそうだね。よっと!」


「あ!小橋!」


小橋は緩やかにして放送室から離れていき、沢島先生から上手く距離をあけて捕まらない場所へと移動する。


さてさて、ここからどうするかだけど始まるまではできるだけ見張りが少ない場所へと移動したいかな。


「ん?」


ズサーーー!


「ありゃりゃ…」


渡り廊下曲がり角付近に至るところに教師達の姿が蔓延り、完全に後ろも前へも包囲されてしまった。


「ようやく追い詰めたぞ小橋。ここから逃げ道はないと思え。」


「完全に悪役のセリフだなそれ…さすがの僕でもここでの通り抜けは困難か…となればそうだな選択肢は2つ…隣にある教室に入って上手く教師達を欺いて逃げるか…はたまたもう隣には窓がある。そこから飛び出して外へと逃げるか…


「さ〜てどっちにしようかな〜」

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