名前の由来は偽装された自然に関係する様な幼馴染達の傍迷惑的なニュアンスネーミング
ほんの少し前…
[じゃあじゃあ僕はコレで失礼するよ。コレ以上の長話はここでは流石に度がすぎると思うんだよね。]
[つまり放課後またその話の続きをしようって事なのか?]
[そうそう、それに今度は僕の我儘に付き合ってもらうから放課後期待してて待っててね。あ、ちゃんとこっちから迎えに行くから逃げちゃ駄目だよ。]
そう言って屋上から去ろうとする東小橋川だが、俺は彼女を呼び止める。
[あ!待ってくれ東小橋川さん。]
[もう長い長い、普通に名前で呼んでくれていいのに…それで何か用?]
[まぁちょっと話がゴタゴタにはなったが、お弁当のお礼言わないといけないと思ってな。今日も美味かったよありがとう。]
[…………]
東小橋川は何やら少し照れくさそうにしながら頬を指で掻きむしりながらコチラを見ながらため息をつく。
[君って本当に変わらないなそう言う所、3人は変わったとはいうけれど、僕にとっての君はそのままの君でいてくれて内心ホッとしたよ。]
[え?どう言う事だ?]
[それは後ろが物凄い形相している3人に聞いてみるといいよそれじゃあまた放課後にね。]
東小橋川さんは指を口につけ若干姿勢を低くしながら可愛げなポーズで今度こそこの場から去っていき、ちょっとドキッとしてしまったというのは自分の中に秘めたまま秘密しよう。秘密にはするのだが……
ゴゴゴゴ!!
後にいる3人組は物凄い禍々しいオーラを放ちながらコチラを睨みつけているのか体が硬直し動けずにいた。
………チャイムが鳴ってのその後
「信じられないわ。まさか私達に黙って2人で密会していたなんて、道理でコチラの情報が筒抜けだったって事よね。」
「本当よ!神楽坂君何であんな女狐に私達の事ペラペラ話したの!」
当然なのは当然だが、美森姉と宇佐木田さんに言われたい放題…でもそれで何で俺が罵詈雑言受けないといけないのが全くもって理解に苦しむ。
「あははは、まぁ一星君…コホン!神楽坂君1人だけじゃやっぱり私達に関してどうにもできなかったんじゃないかな。だってそもそも私達の復讐で懲らしめるのが目的でも流石にヒントなしじゃ可哀想だよ。」
「山茶花〜そうやって苦笑いをして誤魔化してはいるけれど、あなたもこちら側という事を忘れちゃ困るわね。」
「ご、誤魔化してなんかないよ!うん!誤魔化してなんかないんだから!だって私ちゃんと自分で告発して神楽坂君に見つけて復讐したんだもん!」
「それは復讐というのか?というかお前らの復讐の定義が俺にはわからん。最初はなんて事のない様な復讐だったのに後からめんどくさい復讐基仕返しみたいな事をしてくるから、コチラとしてはだいぶくたびれぞんだぞ。」
「それはあなたがちゃんと私達の約束を守って帰ってこないからそう言いうバチがあたるのよ。コレを機にちゃんと学べて良かったじゃないの、幼馴染の約束は何よりも優先事項だって事が…」
「良い様に聞こえるが、あまりにも女々しい感じなのに対して何も違和感がないのはどうかと思うぞ。」
しかしながら、俺が美森姉達に文句なんて言える立場じゃないと言うのも十分に自負している。だってコイツらは思いこがれていたこの地にいずれ帰ってくるかもしれない俺の事を待っててくれていたんだ。それ相応の罰を喰らっても仕方がないっちゃないのだが…
「もっと周りの風評被害が起こらない復讐の方が良かったな俺は…」
「え?何か言った?」
「………何でもないよ。それよりも話は変わるんだが、美森姉達に聞かないといけない事があったんだ。」
「あら?もしかして今度こそ私のスリーサイズかしら?」
「今度こそ?」
「今度こそ?」
2人して訝しみながらこちらを見て何の話?と言わんばかりの視線で睨みつけながら、その視線の痛さで俺の心がいたたまれなくなってくる。実際聞いちゃいないんだけどな。
「ちげぇよ。頼むから本当に何かの間違いで誤解が生むから勘弁してくれ美森姉。」
「あらら、残念ね。私としては幼馴染の友好の明かしてとしてのちょっとしたじゃれ合いなのに、連れないわね。」
またもや挑発してくる美森姉。しかしいつまでも美森姉の挑発だけで俺を操れると思ったら大間違いだぞ。
「コホン!まぁ話を勝手にすり替えた美森姉のスリーサイズの話なんだが、それとはまた別に話しを切り替えさせてもらって、実はここにある一枚の写真があるんだ。しかも喫茶店メイド姿の写真!」
「一星〜〜?ふふふふふ。」
「うっ!」
喫茶店メイドの写真という単語に反応した美森姉は当然の如く以前のアトラクションパーク、ディステディスタニーランドで撮った写真の事に反応しコチラへどんどん詰め寄りながらコチラの写真を奪い取る。
「余計な事はしないの、あなたがそう言う風に私からマウントを取ろうとするなら後50年経ってから出直して来なさい。」
「はい…すみません。」
うん余計な事はしてはいけないな。かえって怖くなるのが美森姉だって事をすっかり忘れていた。
「ねぇ、それよりも話がころころ変わって本来神楽坂君から何か聞きたそうにしていた話しまだできてないんだけど?」
「そういえばそうだったわね。それで何が聞きたいのかしら?因みにまた弱みを握って脅迫みたいな事をしたら…どうなるかもう分かってるわよね?」
怖い!笑顔が怖い!何処ぞにそんな満面の笑みで恐怖のオーラを漂わせる人間がいるんだ。最早武術の達人か何かにしか思えんぞ。
「えーとだな、さっきも東小橋川さんと話していたんだが、美森姉達の偽装した名前の由来…アレって自然に連なった感じで変えていたらしいな。思えば美森姉達の名前って確かに自然に関与する名前はあったけれど、偽装した名前にまではさすがに分からんかったぞ。」
「あ〜その事ね。そう言いえばそんな風にしてたから、おかげで急いで名前全てを別の名前にしたから、ちょっと不思議に思う教師もいたわね。まぁ私の名前蕾琵心という名前は琵の心で森という意味での偽装にしたんだけどね。」
「私もそんな感じだったかな。宇佐木田川兎の宇佐木田という苗字を菟に変えてそこから兎と川を逆にしての名前にしたんだけど、私の場合特に自然ととか関係なしだからね。」
「私はそうだね…野谷山火花は火花その部分の花という部分で山茶花の名前に変えさせて、野谷山を日根野谷お同じ境遇にさせる為に無理矢理苗字をおかしく変換させたのが1番わかりやすいかな。でも私達の名前を聞いても何もピンとなんて来なかったんじゃないのかな?」
「ああけど、多少なりには気付けてはいた。美森姉だけもしかしたらなって思っていたが、案の定美森姉本人だったし、間違わずに済んだと思ったよ。でもそっか元の名前による自然での連なる名前か…」
つまりこの3人の場合は…森、山、川という上手い具合でちゃんと自然のなる名前で協調性を示していた。でもそんなのタダの偶然という解釈になる為あまり言及して変な奴に思われたくもなかったから敢えて逸らした言い方をしたんだが…
「まぁ本人達からぶっちゃけた話をしてくれて、俺は助かってはいるんだけどな。でもそっか森、山、川…確か東小橋川さんは……林になるのかな?という事は残りの1人は…」
八月一日海未…海か…まぁ大自然とと言う事なら海もその一つに入るのか…まぁこの場合海未とはまだ会っていないから分からないが、きっと良い世界であるんだなとそう信じ込む他ない。
「八月一日海未だね。うんあの子もちゃんと偽装した名前で動いてる筈だよ。しかも物凄い有名な選手になってこの街では噂の美少女貴公子なんて呼ばれているからね。」
「え〜あの海未がか?」
正直その話ばかりは信じようがない。何せ昔も今も俺の中での海未は…
「うん!やっぱり太ってる傾向でしか思えないな。」
「ふふ、いずれ会った時びっくりするよ今の海未を見てきっと神楽坂君は度肝を抜かれちゃうね。」
「何故そこは絶対に驚愕するみたいな宣言なんだ。寧ろ期待が高まって待ち遠しい感はある。というかこの学園にいるんだろ?会えないのか?もう1ヶ月は経ってるから普通に海未の名前を言えば……会えはしないんだよな。」
「うん残念だけど、まだお預けかな。先にやらないといけない問題があると思うよ神楽坂君は…ちゃんと林音ちゃんの要望に応えないと後々酷い目に遭うのは神楽坂君なんだから。」
「だから何で俺がその酷い目に遭うというのは幼馴染の中で当たり前になっているんだ。昔の約束だけで俺は何かしらの罪を被る前提で話が進んでるのかコレって?」
「う〜ん、どちらかと言えばなすりつけかしらね。」
「美森姉〜さらっと怖い事言わないでくれる?俺もうここで幼馴染達と関わってることに何かしら不穏みたいな事しか感じ取れなくなるんだが?」
「とりあえずは私達の名前の偽善に関してのお話はコレでいいかしらね。まぁ海未ちゃんの名前はまだ言えてはいないんだけど、その内ひょっこり現れてくると思うわよ。」
「まぁだといいんだけどな…でも見た目が変わってる事になっていたりしたら本当に気付けない節があるからやっぱり何かヒント的なものが欲しかったりするんだが…駄目か?」
「駄目じゃないけど…やっぱり海未も女の子だから、そこはちゃんと見つけてあげてほしいかな。私達は神楽坂君に対してメッというのがあるから許せなかったけどね。」
「………俺やっぱり山茶花のころころ変わるその話し方どうにも慣れないな。」
何故かお母さん気質を出してくる山茶花にどうも不慣れになってしまうのは些かまだ今の山茶花に対して慣れてないだけなのかもしれん。
「ふふ、今のうちに慣れた方がいいよ。その内今の私がもっと素直な私で接する事になるかもしれないからね。」
「???どう言う事だそれは?」
「簡単な事だよ。既に神楽坂君のママに私お願いされたんだから、生活面でだらしない事があったら山茶花ママにお願いしちゃおうかしらってね。」
「はぁ???い、いつのまに母さんとそんな事を…というか俺の意見は?」
「却下」
ビク!
ビク!
「……何でそんな笑顔なのに言い方に圧を感じるんだ。」
俺じゃなくても場のいる2人にも山茶花の圧が感じたのか少しだけ体をビクつかせながら、距離を取りだし、見て分かるのだが…山茶花に好きな事を取り上げると怖いという事が判明した。というか、前にあった妙な連絡がきた事に関して何で母さんその辺は連絡してこないんだ。順序が最早おかしすぎる。息子より息子の幼馴染女子の方が優先だなんて、どうかしてるよ全く。




