幼馴染友好会・その肆
皆んなというワードでこのパーク内を周る事になる事となったのはなったのだが、何故かまたもやトラブルが起こってしまう。
「ぷくー!!もうなんなのよあの2人は!」
「………はは。」
「笑い事じゃないよ〜これじゃあさっきまでの話はなんだったのかわけが分からないよ。」
そう何故俺達がこんな風に味気ない会話をしている理由それは4人で遊ぶ事になっていたのが、2人はトイレに行くといって、それ以降帰ってこず、遅いと2人で話してる中スマホから連絡があり、何か面白いショーが始まるみたいだから2人で先に色々周ってきてと通知がくる。宇佐木田さんだけではないがあまりにも勝手すぎる2人に俺は苦笑いを浮かべるしかなかった。
「はぁ〜もういいわ、私達でこのエリアを周ろう。」
「そうだな。何せずっとそわそわしていたもんな。」
「!?わ、私そんな風に見えてた?」
「ああ、見えてた。確か昔宇佐木田さんって犬飼ってたよな。だからここに来たってのもあるかもしれないが、犬の所の触れあいばに行きたかったんだろ?」
「そ、そんな事、あ、あったり、なかったり…」
「どっちなんだよ。ほらいこうぜ、宇佐木田さんには昔の事もあるし復讐云々はなしにしてワンコロと触れ合おう。」
ガシ!
「え!?ちょっ!神楽坂君!」
一星は未だにモジモジしていた川兎の手を握りながら犬の触れ合いコースへと走っていく。
「………へ〜やるじゃないの。まさか神楽坂君から菟の手を握っていくなんて予想外だわ。」
「そうだね〜でもうさちゃん何か嬉しそうだよ。」
「そうでしょうね。昨日グループチャットでわざわざ私達に相談してたぐらいですもの、そりゃああんな顔をするわよ。………」
雫はその2人の様子を見つつようやく事を成せたと一息つけるが、その姿にちょっとした胸の痛みを感じ出す。
「………少し妬ましいぐらいには仲良くしてもらわないとだしね。そうじゃないと私も諦めがつかないんだから。」
「そういえば何か聞こえにくかったけれど、妙な事言ってたね。というより宇佐木田さんって何の名前なんだろ?うさちゃんの名前じゃないよね?」
「そういえば確かにそんなのをいってた気がするわね。ちょっと離れた場所にいたけれど、単なる聞き間違いかもしれないわよ。他の声も周りに響いてるわけだしってアンタがどんだけいい耳をしてるのかも問題ありなのよね。」
「ふふん!萌の耳は他の人とは違う耳をしてるからね。その辺は聞き逃さないんだよ。」
「いやそんな所で威張られても…」
「ぬふふ、君達その辺もしかして気になってしまう感じかな?」
「わ!」
「な、なに!?」
突然後ろに声をかけてくる女の人にビビってしまう2人。その声をかけてきた子はあたかも2人の事も知ってたかのように声をかけたのだ。
「いやいやどうも〜匿名でメールを送らせたものです。どうだい最初の方は上々だっただろ?」
「!?あのメールアンタからなのね。アンタの話通り上手く誘導はさせたけど、おかげで恥をかいてしまったわよ。」
「それは私のせいじゃないかな。寧ろそんな特質な体質があるなんて知らなかったし、まぁ結果オーライなんだけどね。」
「え〜と、その…」
「ああ〜ごめんごめん自己紹介がまだだったね。別に隠す必要もないから名乗るね。小橋小寧々、神楽坂君やあの宇佐木田っていう名前を呼ばれてた子…兎川菟ちゃんと同級生の同じ学園なんだ。因みに恋愛相談兼何でも屋をやってる超ベテランでもあったりするんだ宜しくね。」
「………」
「………」
う、胡散臭い。
胡散臭いな〜。
「こらこらその表情明らかに胡散臭がある顔だね。でもまぁ誰しも初対面からそう思われても仕方がないけどね。さて、話の本題に入ろうか…」
まだ何もいってないんだけど。
まだ何も言ってなんいんだけどな〜。
小寧々は大方の事を2人に話しつつそんな漫画やアニメみたいな事あるの?という顔をしつつ正直信じられない顔をしてはいたが、2人が幼馴染という事は以前に聞かされてのがある。名前に関しては何故自分達にも伏せていたのかは疑問の余地だが、ひとまずその事は後回しにし2人の関係性について更に話を聞き続ける。
「……2人の関係性が幼馴染であって昔の約束を忘れていた神楽坂君に復讐をしないと気が済まされないって…正直子どもねとしか言いようがないわね。」
「まぁね。けど、彼女にとってはそれは何よりも大切なことで守ってもらう必要があったんだと思うよ。でないとあそこまで執着している理由がないからね。」
「そうじゃないわよ。その辺で執着をもつ事自体それは女の子なら思うべき事だと思うわ。ただ、それを復讐がどうたらってもう子どもの我儘の戯言じゃないの。それを神楽坂が罪悪感を持つ事も間違ってる。昔は昔、今は今そこはちゃんと割り切らないといけないわ。」
「全く持ってごもっともだ。君の言う通り彼女の復讐の輪廻はあまりにも醜いものだと思う。でも私はそれを決して否定はしない。それをどう捉えるかは本人達次第だからね。」
「アンタも変わってるわね。両方の肩を持つというのはそう言った役割があるから妥協せざるおえないとかそう思ってたりしているの?はたまた何かしら思うところがあって考え方を諦めてるとか?」
「私がとやかく言う事じゃないし、ひとまず本人達を見守る形でいいんじゃないかな?私達は神楽坂君の復讐とかそう言った昔の約束をどう思うかなんて正直どうでもいい事なんだよ。」
「そうかそういえば小橋さんは、何か妙なアイテムの研究をしているとか言ってたけど、私達にも持たせて何か意味があったの?」
雫はそう言って小型のメーター機械を渡し、小寧々はそれを受け取る。
「ああ私もそれ持ってたんだ。返す形でいいの?」
「うんありがとう。」
小寧々は2つの小型メーターを受け取り2人のメーター値を測りながらスマホでメモを取りその小型メーターを鞄に仕舞い込む。
「うんいい結果数値だね。それじゃあ後は言われたとおりにしてもらっていいから、また時間になったら所定の位置に来てくれるかな?」
「え?特に何か言わないわけ?それ持ってるだけでも重かったんだけど。」
「まぁその辺はちゃんと後に言うから、ひとまずはこのパークを遊んでくるといいよ。君達だってまだここから離れたくないだろ?チャンスはまだいつでも君達に転がってくるかもしれないよ。」
「!?」
「!?」
2人は小寧々の言わんばかりする言葉に分からなくもない反応をし2人はお互い視線と視線で目を合わせながら少しの間沈黙があったりするが、最初に発言をしだしたのは…
「そ、そうね。まぁまだここから離れるというのもあれだからもうしばらくここで遊んで帰るのも悪くないないわね。萌もそう…」
ピューーン!
しかし萌は颯爽と違うエリアへ移動し何やら目論みがあるのか、少し目をつむった雫を差し置いて離れる。
「ま、待ちなさいよ!!」
「ああ〜2人とも言っちゃったか。別にあくまでも例えの話しだったのにな〜ここから一緒に跡をつけるのもチャンスの一筋だったのに、まぁ何を意図したかは本人しか分からないけれど、あの雫ちゃんという子は分かりやすかったな。メーターでもあの萌ちゃんよりも上だったし、とりあえずこのまま神楽坂君達を尾行だね。何とか第1段階が始まるわけだしここからってところだね。」
何を企んでいるのか小寧々はそう口にして神楽坂達の後を追い何かを確か目にいく。
キャンキャン!
ワン!ワン!
バウ!バウ!
「きゃぁ〜可愛い!!ねぇねぇ!神楽坂君この子達可愛いくない。」
「ああそうだけど…」
物凄く集られてる。
「宇佐木田さんって動物に集られる習性なんかあったけ?」
「う〜ん、どうだろう。少なくとも今飼ってるペロはこんなに懐くという事はあんまりないわね。私の方から近寄って抱いてるぐらいだもの。」
そのペロもだいぶ大きくなってるのではなかろうか?寧ろそんな犬が飛びかかってきたらとんでもないな。
「………」
だけど、コレは俺にとってはチャンスだ。以前に聞かなかった宇佐木田さんの好きないる人問題…ここで聞かなければもう後はない…
「宇佐木田さんあの…」
「ねぇ神楽坂君。ごめんねなんか…」
「え?」
だがここで、宇佐木田川兎のごめんねという言葉に一星は突然の謝罪の言葉に対して聞きたい事を聞け出せずそのまま彼女の言葉が続く。
「復讐の件、あれ迷惑だったよね。正直やりすぎたかもなって反省しているんだ。自分の地位がいったいどういう立場なのかなんて私自身が分かっていたのに、本当ダメだよね。」
「いやそれは…」
駄目じゃないともお前のせいだとも言えなかった俺は彼女の言葉に否定という文字は何か間違ってる気がして、軽はずみな言葉何か言うという事は自らの発言する言葉をのみこみ、また彼女の発言する言葉の続きを聞く。
「その事で私が悔みだしたのは別の理由もあるんだ。最近神楽坂君…山茶花ちゃんと一緒にいる日が多かったよね?」
「まぁその訳ありつうか…」
「うん知ってる。水泳の件で色々と大変だったって聞いた。それに関しては私自身も納得だし、何よりも幼馴染関係の問題もあったから。」
「?待ってくれ、あれに関しては何も関与していなくはないか?確かに山茶花は俺に復讐をするという項目はちゃんと持っていて、今現在進行形で行われている。いや未来現在進行形か…どっちでもいいか、でもそれはあの水泳の大会が終わってからの話だぞ。その前に関してはコレといって復讐される事なんて…」
「なんて事はないって言いたいんだよね。でも残念だけど、私然り山茶花ちゃんはちゃんと神楽坂君の事を復讐するていでもう巻き込まれていたはずだよ。何処からとは私には分からないし理解もしてあげられない…でも山茶花ちゃんはそれをちゃんとなっして本当の復讐を神楽坂君に押し付けた。コレは何も関与していないって言ったら嘘になるかも。」
いやそりゃあ確かにアイツに水泳の特訓やら何やらを教えていてはいたが、でもそれは小萌志先生が俺を巻き込む為の口実だって聞いて……いやでも山茶花も1枚噛んでいたとも言っていたな。となれば主犯格はこの2人に該当するのか?いやまさかな…さすがにどっちかだとは思うが…
「まぁ山茶花ちゃんの事に関してはともかく置いておいて、まずは私の事だよね。それ以来あまり話す事ができなかったし、何よりも間が空いたせいかお互い距離があったせいで、神楽坂君が私に何か話したそうにしていたのを聞かなかった。本当にごめんなさい。」
「……確かにお互い間があってちょっと話しかけ辛い傾向があったかもしれないが、別に気まずくなったわけじゃないだろ?今では普通に話せてるんだし特に気に病む事も…」
あれ?何でそんな風に思ったんだったけか?俺いつ宇佐木田さんに疎外感なんて感じたんだろ。いや俺じゃなくて宇佐木田さんが思ってただけなはず…なのに何で俺がそんな風に思ったのかよく分からない。
「ううん〜実はあの時神楽坂君が教室で話しかけようとした時に軽くアピールして帰ったの覚えてる?」
「ああ〜周りに冷ややかな目を向けられながらもう教室では2度と宇佐木田さんに声をかけられないと思った瞬間の時か…」
「いやそんな大袈裟じゃない!そこまで気にする事だったのあの時!」
「宇佐木田さんは知らないかもしれんが、宇佐木田さんと美森姉が俺に対しての因果関係をごっちゃにしたせいで余計に教室内の溝が大きくなってしまったんだ。それ以来俺はあの教室いやクラス中で女垂らし編入生と呼ばれてしまった。」
「う、嘘!私そんな種を巻いて神楽坂君にそんな不快な思いをさせちゃったの!」
とまぁ半ば嘘をついてみたりはするが、あながち嘘でもないあたりあの学園ではちょっと浮いた存在になりつつあるんだよな。本当に非日常的な暮らしをおくれてありがとうだよ全く……いや別に感謝はしてないんだがな。
「あまり間に受けないでもらえるか。そんな反応をすると、こっちまで楽しくなってしまうから。」
「え?…………嘘だったの!?」
やばい本当に反応が面白い…
「嘘かもしれないけど、本当になるかもしれないと言えばいいのか…まぁゴールデンウィーク明けになれば分かるだろう。」
「なんか他人行儀すぎない?自分の事なのに…もしかして神楽坂君わざと有耶無耶な事言って私の事弄って遊んでない?」
「………」
「無言やめて!」
「まぁそんな事はさておき…」
「さておかないで!」
「変な気遣いはしなくていい、俺自身も確かに壁みたいな感じがあって、連絡できなかった傾向があったかもしれないが、今現にこうして一緒に遊んでるわけなんだからもうその事はふもんでいいだろ。」
「うう〜勝手に思い込んで、勝手に悩んでいた私が馬鹿みたいじゃない…でも本当にそう思う。あの時見繕った笑み笑い、アレは確かに神楽坂君にとっては失礼な話だったよねごめんなさい。」
宇佐木田さんは膝にのしている仔犬を撫でながら、こちらに向かって頭を下げて謝罪する。そんな様子を見ていた仔犬はクゥンクゥンと鳴きながらまるで宇佐木田さんの事を案じるようにして宥める。
「ふぅ〜コレじゃあ堂々巡りだな。そもそもそんな事まず俺は思ってなかったし、単に宇佐木田さんがそう思い込んでいただけの話だ。これ以上はもうこの話はしないそれでいいか?」
「うん。ありがとうこれからもこんな私だけど宜しくね神楽坂君。」
キャンキャンキャン!
「コイツ宇佐木田さんの事励ましくれてるのか?やたらと空気よむ犬なんだな。」
「ふふ、ありがとうね。神楽坂君もこの子宥めてみてよ可愛いよ。」
「ああ…」
宇佐木田さんにそう言われ近づいて一緒に膝に乗ってる仔犬を撫でる。仔犬はやたらと嬉しそうにしながら鳴き声をしまるで俺達の事を家族のように…家族のように…
パシャ!
「え?」
今何かシャッターの様な音が?
「気のせいか?……てかよくよくこの状況を把握してみたら…」
「どうかした神楽坂君?」
こ、この状況側から見たらカップルに見られるのでは?いやさすがにそれはないか何しろここには俺と宇佐木田さんしか…
「とー!!犬達共この私が一緒に遊んであげようじゃないか!何なら私とバトルをしてこの会場を盛り上げてやろう!」
キャウキャウキャウ!
バウバウ!
ガルルル!
「ヒ!」
だがそんな空気をぶっ壊すかのようにして現る仮面をつけた女がヒーローごっこのつもりなのかやたらとハイなテンションで犬達を怖がらせてるのか?逆にその子が怖気付く。
「な、何あの子…」
「………何がしたいんだアイツは。」
あまりの空気の読めなさに我慢ならなかった俺は立ち上がって営業妨害とも言わんばかりの彼女に声をかけようとしたのだが…
バコン!
突如見知らぬ女の子がその仮面をつけたトラブルメーカーの子の後頭を思いっきり叩きだす。
「いたーーい!!」
「この馬鹿お姉ちゃん何考えてるの!恥ずかしいからやめてって言ってるじゃないの!」
「…………」
姉妹だったのか〜〜
絶対に見てはならないものを見てしまったと改めて後悔した俺はこの姉妹に関わらないべきだと思い宇佐木田さんの方へ戻ろうするが…
「ムム!また会ったな青年よ!」
「やかましい!俺に話しかけるな!」
彼女に見つかってしまって運の尽きだとそう思った矢先、即座に彼女の頭を抑えながら深く頭を下げお互いに謝罪をする姉妹?に俺は目を丸くする。
「申し訳ありません!うちの姉が本当に申し訳ありません!」
「いたた!酷いよ〜私何も悪い事してないよ〜」
「今してるのが何で分からないのお姉ちゃん!いくらなんでも自由奔放すぎるよ。もう少し周りの迷惑を考えて!」
もう少しというかかなりと言えばいいのか…身近な人に対してだいぶ迷惑被ってるんだが…
「そのさっきはゲームセンターの方でなにやらご厄介をかけてしまって申し訳ありません。後で私の方か言い聞かせますので!」
「ちょっと待ってそれじゃあ私が何か悪いことしたみたいじゃないか!私はこう見えて悪と戦う正義の味方ギャフン!」
「はいはい分かったからもう行くよ。本当にこういうところ全く直ってなくて困っちゃうし、全然楽しめなくなるからお姉ちゃんと来たくなかったんだよ。」
姉の無理矢理な言い方に対しもう話しすら聞く気がなかった妹はそのままチョップで気絶させズルズルと姉の方を引っ張りながら周り全体に謝罪をし違う所へ移動する。
「………何だったんだあれは。」
ひとまず波乱が去っていったのを良しとし、このまま宇佐木田さんと一緒にこの場所を周ろうと元の所へ戻ろうとした時…
「あ、あれ?宇佐木田さん?」
彼女の姿が忽然と消えてしまい、咄嗟の事で戸惑い何処にいるのか辺りを見渡すが、姿が全く見当たらず完璧にはぐれてしまったとしか言わんばかりの状況になっていた。
「嘘だろ。あんな一瞬で消えただと…てかお手洗いでだよなきっと。」
しかしそう思ってそんな待機をする暇もなく宇佐木田さんからトリームのチャットが送られてきておりその内容を確認してみると…




